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Monochrome Diary 2024.4.15~2024.4.21

2024.4.15

録画していた内藤哲也対ジョン・モクスリーを見る。去年の夏から続いた内藤のトップ戦線があっさり終わった印象だ。「モクスリーは日本定期滞在ができないだろうからチャンピオンが変わる可能性はない」なんてポストを見て、そんなもんかとたかを括っていた。せめて、前回の辻陽太戦のようなせめぎ合うストーリーで取られるならよかったが、どうにも悔しい。これから、IWGPはどう展開していくんだろう。これから挑戦の選手が決まっているが、そんなにすんなり挑戦できるのかと疑問に思う。乱入したから、師匠だからではなく、じっくりと説得力ある組み立てがあってから挑戦が決まってほしい。ニュージャパンカップ優勝の辻は前回のIWGP戦で負けているから順番は後ろになるとしても、準優勝の後藤洋央紀くらいが出てきてほしいなぁ。


2024.4.16

夜、体調が悪く寝付けない。ベットで横になっていると、じわじわと背中に違和感が生まれる。徐々に圧迫されていくような、骨が軋むようなぼんやりとした痛み。うぅっと唸りながら体を左右にひねり、具合を見る。あまりよくもならず、ベットが柔らかすぎるのかと思い、床で毛布にくるまり寝てみる。気分は変わるものの、変なところに力が入り、余計に寝づらくベットの戻る。なんだか内臓も不快になってきた。そういえば、内臓の病気が進行すると背中が痛むというのを思い出し、何か大病なのではと暗い部屋の中不安がよぎる。ぐるぐるとマイナスな考えがめぐる中、外は白んできて、明日も午前中に出なければいけないのにと嫌気がさす。じっと目を瞑り、気持ちも疲れてようやく倒れるように眠ったようだが、ほんの二、三時間で起きなければならなかった。心も体も元気でいたい。


2024.4.17

「キッズ・リターン」を観る。ヤンチャな二人組、マサルとシンジの高校時代はすごく活き活きとしている。まともに勉強もせず、教師からは見放され、それでも自分の人生を生きている。二人の人生が動き出し、マサルはヤクザ、シンジはボクサーとしてそれぞれの形で成功し始める。隠と陽の世界で、対するように大きくなっていく二人だが、特にシンジは高校の時のように共同体で一緒にいられないことに少し寂しそうに見えた。シンジが成功していく横で、ボクシングジムの先輩林がシンジに悪影響を及ぼす。前にオードリー若林がラジオで「キッズ・リターンのモロ師岡みたいな嫌な大人が実はいっぱいいる。」なんてことを話していたが、確かにこういう、良い顔をして平気で足を引っ張ろうとする(自覚がなくても)大人はいるなと解像度が高まる。徐々にマサルもシンジも影が見え始め、最後には挫折してしまう。有名なセリフ、「マーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかなぁ?」「バカヤロー、まだ始まっちゃいねぇよ」はとても好きだ。よく少しの失敗で「終わった」なんて言う。自分も言ってしまう。そんな時、頭の中で「まだ始まっちゃいねぇよ」と呟く。すると、なんとなくこれからが見えてくる気がするのだ。


2024.4.18

「BROTHER」を観る。なんだ、単純にヤクザの「兄弟分」の意味のBrotherかと思えば、アメリカにいる弟に会いに行き「兄弟」の意味のBrotherにもなる。最後は、行動を共にしたデニーとの「兄弟分」のBrotherに立ち返る。メイキングで北野武は、「日本の伝統あるヤクザ映画をアメリカに持ち寄った形で作った。」と語る。日本の極道を追われた山本はアメリカにいる弟を頼り渡米するが、結局ギャング抗争の真ん中に入ってしまう。そこからのやり取りは、まさにこれまでの北野武のヤクザ映画そのものだ。世界はギャング、その中の掟はヤクザという枠組みは、危険な魅力があり化学反応を起こす。山本は、ひょんなことからデニーとの仲を深めていく。実の弟よりも、ずっと分かり合っているような二人が題名「Brother」なのだと思う。ラストのデニーが車で走っているシーンは、構図として多くの作品で見られる運転席のワンショット。全てを察したデニーが涙し終わるが、このラストシーンが全体をまとめて余韻を生み出す。北野武作品のヤクザもので、未来を匂わせるのは珍しいと思ったが、この終わり方はかなり好きだ。


2024.4.19

「未来のミライ」を観る。スタジオ地図作品の多くは童心に帰ることが出来る。主人公のくんちゃんの世界が、妹ミライが生まれたことで一変する。これまで自分が家族の中心だったのにミライに取って代わられる。よくある家庭の兄弟事情だが、これによってくんちゃんの世界は開いていく。飼い犬のゆっこと話せたり、昔のアルバムを見て知るはずのないひいじいちゃんの若い頃と共にしたり。時空の旅、となっているが実際はどうなんだろう。くんちゃんの頭の中で巻き起こる空想の旅かもしれない。子供は意外なところから影響を受けて成長していく。家計の歴史のDNAがしっかりと自分にも刻まれている。


2024.4.20

「HANA-BI」を観る。音楽と、憔悴している様子の西(北野武)の表情のせいか、ずっと物悲しい雰囲気だ。西は、同僚を巻き込んだ事件をきっかけに警察を辞める。そして、病気の妻との最後の時間を過ごすため、周到な作戦で銀行強盗まで起こし、大金を手にして旅に出る。北野武映画ではほぼお決まりのヤクザとの絡み合いがあるが、他の作品とは違いあまり脅威的ではない。セリフはないが、ゆったりと妻と二人で過ごす姿は最後の時まで幸せそうではあった。ほとんど話せない妻の振り絞るような「ありがとう、ごめんね」は妻のために全てを投げ打った西へ向けられる言葉として、シンプルだが力のこもった言葉だと思った。妻へと向けられる愛と、のっぺりと付きまとう死。この二つが混ざり合ったせいか、初めから終わりまで少し悲しい気持ちだった。


2024.4.21

せっかくの透き通るような晴天なのに、部屋にこもって働くのは少し勿体無いように思えてくる。昼休みにようやく日光を浴びる。気分的に日を浴びないと日中に生活している気がしない。昼休みに入ると車に戻り昼食を取り、短い時間だが本を読む。文章を読むと、午前中のザワザワとしてきた頭の中が少し整理される。少し前まで全く吸ってなかったのに、少しづつ喫煙量が増えてきた。よくないと思い、禁煙を試みたが突発的だったのが良くなかったのか2日しか持たなかった。まぁ、そう何本も吸うわけじゃないし、少しづつ減らしていけばいい。今はゆったりと過ごせる昼休みを楽しもう。


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