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感情のマネジメントは欠かせない

先日から少し自分がマネジメントをしていく上で大事にしていることを備忘録がわりに整理して書かせてもらっています。
 
 
僕ら対人援助職というカテゴリの経営においては「人」のマネジメントは、最も重要な経営課題だと思っています。ちょっと大げさに言うと、自社の問題だけじゃなく「福祉職」って僕らの地域も人材難で離退職も多い業界なので、人が活き活きとこの業界で活躍できる環境をつくる、ってことは全体にとっても大事なことじゃないかなと思ったりもしています。
 
 
という事で、もう少し人のマネジメントについて書かせてもらおうと思います。
 
 
 
 
 
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研修や勉強会だけで人は育たない
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僕が所属している法人は小さなチームなので、正直体系立った研修制度や人材育成プログラムみたいなものは確立できていません。
それぞれの事業体の中で僕らマネジャーが人材育成についても担っています。
 
 
過去に大きな組織の中で、研修制度や人材育成への取り組みが企業的に活発なところにも所属していましたが、改めて感じるのは、画一的なプログラムや研修で人が育つわけでも上手くマネジメントできるわけでもない、ということです。
 
 
もちろん知識やスキル、情報を補完することだったり、ある意味でマインドセットを養うのには一定の意味があると思います。
でもやっぱり究極的には人は一人ひとり価値観もモチベーションも受け取り方も感じ方も違うのが当たり前なので、こういった複数に向けた少し一方向的なアプローチには限界があります。
なのでこういった仕組みは、用途と効果を見定めて用いるべきなんだろうな、と思っています。
 
 
人をマネジメントしていく、ということは「全体」に向けて行っていくものと「個」に対して行うもの両方が大事で、特に「個」に向けてのマネジメントの方がやっぱり難易度は高いですし重要性も高い。
 
 
大枠の仕組みにばかり傾倒してマネジメントを考えてしまうとやっぱり個々が見えなくなってしまい大味なものになってしまうので、特に対人援助職というカテゴリにおいてのマネジメントは「個」に比重をかけておく方がいいように僕は感じます。
 
 
ものを作って売っているわけでもなければ、常に臨機応変な対応を求められがちな対人援助職だからこそ、そのマネジメントはやっぱり「個」に最終的には絞られていくわけなので、「全体」に伝えることで差し支えないもの、チームに伝えることで十分なものは切り分けながらも、最終的には「個」に向き合わなきゃ伝えきれないものってあると思います。
 
 
 
 
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とは言っても人は「感情」で動く
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「プロなんだから感情で仕事をするな」という理屈は分かります。
特に支援の仕事というのはある種の感情労働的な側面があるので、あまり個人の感情が全面に出てしまうことで偏った支援になったり、客観性に欠いたものになったり、また時には相手の感情に引っ張られてしんどくなることもあったりするので。
 
 
とは言え本当に感情をきちんと統制しきって、というのはなかなかなレベルです、多分。
僕は少なくともあまり「感情を完全に統制して」仕事に向き合えているスタッフさんって見たことなくて。
少なからず感情は反応してしまうし、感情で受け止めてしまうし、個有の価値観に基づいて判断をする方のほうが人としては自然ですしね。
 
 
それに感情を「押し殺して」仕事をしてもらってもそれは結局あまりいいことにはならないですよね。
 
 
ということはマネジメントを行う時に考えないといけないことって、スタッフの感情曲線をきちんと汲み取りながら各々に見合った伝え方やそれぞれの意見や思いの対応を考えること、なんだと思うんです。
 
 
もちろんそれはスタッフのあらゆる感情を受け止めます、ということではなくて、「とは言ったって感情は動くよね」ということをまず肯定的に捉えますよ、ということと、チーム全体をマネジメントしていく上で、経営判断やビジョンなど感情曲線がどのように動くのかを織り込んで進めていくことだったりする、という意味です。
 
 
大事なのはスタッフの感情の動き方を知っておく、ということかな、と思っています。
 
 
人それぞれ感情の動き方がやっぱり違います。
個人としても違えば、それがチームになったときには「チームとしての感情」みたいなものが芽生えたりします。
同調圧力、という意味ではなく、「個人的にはAだと思うけど、このチームで動くならBだと思う」みたいな感じですね。
 
 
面倒かもしれないんですが、それを掴んでおくと僕らはものの伝え方や指導や教育の仕方を組み立てることができます。
 
 
前回の「人を活かす」にも通じた話ですけど、感情がある事って決して否定するものではなくて、むしろそこを削ぎ落として仕事をする、って僕らのような職種の場合、むしろデメリットかなぁと思うんです。
 
 
感情があるからこそ生まれる支援もあるわけで。
そこを組み込んだ上でどう活かすのか。
 
 
人の感情がポジティブに作用する環境なのか、戦略なのか「扱い方」を見出す事なのか。
 
 
人のマネジメントにおいては、少なくとも今の時代はこの「感情」というものの捉え方が大切な気がします。

 
何でもかんでも優しくやれ、とか気を遣え、という事ではなく、あくまでスタッフの感情曲線をきちんと掴んだ上で、それを否定するのでも抑えつけるのでもなく、整理しながら活かすところと調えるところと棲み分けて考えていく事と、それを織り込んだ運営の進め方に活かしていく、ということです。
 
 
ここを自己管理みたいな投げ方をしてしまうとなかなかうまくマネジメントってしていけないのかなぁ、と個人的には考えています。
 
 
まぁそもそもマネジャー自身も自分の感情を否定せず上手に活かしていかなきゃいけない話ではあるんですが。
 
 
という事で、今日はマネジメントの中で僕が大事に考えてる、人の感情の部分にまつわる話でした。
 
 
また次回少し違うマネジメントの話を書こうと思います。
 
 
 
 
 
 
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