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福祉を突き詰めた先にある景色

時々仕事をしていて違和感を感じます。
語弊や誤解が生まれるかもしれないけれど、「なんでまるで特別なことのように支援をしているんだろう」と。
 
 
高齢者介護の仕事をしていた時にも感じました。「高齢、という当たり前に誰にでも起きることでなぜうっすらと社会から切り離されるんだろう」と。
介護の専門職が片膝ついて丁寧に接してくれる高齢者施設。でもそこの景色はややもすると日常からはちょっと切り離されている場所。
 
 
障害福祉の分野にいてもやんわりと感じてしまうんです。
「障害があるんだから」「支援が必要だから」という名目の下に支援事業所、という場所に通う。そこには支援員がいて、やっぱりまた日常とは少し違う景色の生活がある。
 
 
支援というものに懐疑的なわけでも批判的なわけでもないんですが、介助や支援というものはそんなに社会から切り離さないとしちゃいけないものなのか、「福祉です」感を出してやらなきゃいけないものだったっけ?
 
 
もちろん必要な支援はしなきゃいけません。必要な介助もしなきゃいけません。
ただそれはそんなにも当たり前の日常からグッと切り離さなきゃいけないものなんでしょうか。
 
 
 
支援事業所で働きつつも、そしてそんなインフラはそれでも必要なことも分かってはいるんですが、福祉というものの向かう方向ってどっちなんだっけ?と思うわけです。
福祉という専門特化した世界に舵を切っていくことを間違いとも思いません。でも、根拠をそんなに強く持っているわけじゃないんですが、そっちだけに向かえば向かうほど社会との乖離は溝のように大きくなるんじゃないだろうか、とも思うんです。
 
 
 
ずっとこういうぼんやりした違和感があって、まぁそれが今自分の活動の活力というか動機付けになっているんですが。
 
 
かたやでは支援の専門職として当事者の方の人生が前に進むためのアプローチをしていかないといけなくて、そこについては専門性を高める、というベクトルは合っていると思うんですが、一方では福祉を福祉じゃなくしていく、というか、もっと社会に汎化?般化していくようなアプローチも必要なんじゃないかと思っていて。
 
 
そのやり方はきっとたくさんあると思うんです。
 
 
僕が今いる「障害者就労」という分野であれば、一般の事業と何も遜色のないだけの仕事に従事することができるように業態を選び、場合によっては仕事を創出しながら普通に社会の中にひとつの店舗として、ひとつの会社として在る、ということだったり。
障害者雇用、というもの自体をブラッシュアップしていって、労働者としての当事者の価値を高める取り組みをしたり。
障害を持たれた方の活動をアートとしてだったり、プロダクトに昇華して価値化して、それを市場に問いかけてみたり。
 
 
それってもう福祉ではあるけど福祉じゃなくて、利用者さんは利用者さんでもあるけれど生産者で、なんかちょっと汎化?般化している感があります。
 
 
同じように彼らの日常生活の部分について考えるとどうなんだろう、と思います。
 
 
全ての人がそうではないと思うんですが、やっぱり選択肢の少ない、範囲の狭い生活を送っている人も少なくはないんだろうな、と自分の地域を見ていて思います。
 
 
福祉に専門特化してしまう僕らが出来ることは決して多くなくて、それでも苦し紛れに起こすアクションが中途半端なクォリティになってしまって、みたいなこともよくあります。僕自身も偉そうなことは言えないんですが。
そうなるともはや僕らだけで考えてどうにかしよう、ということ自体がナンセンスな発想なんじゃないかと思えてくるんです。
 
 
だったらいっそ社会に繋がりに行くほうがいいんじゃないか、と考えるんです。
 
 
社会のいろんなインフラと繋がりに行って、掛け合わせていくことで福祉というものが日常や社会から切り離されていくんじゃなくて般化に向かえるんじゃないか、と。
 
 
そしてそれは福祉観を押し付けるものではなくて、誰にも取り分が生まれるカタチを模索していく。
障害者雇用とかでも本来はそうですよね。
法定雇用率のために雇用するのは本質的じゃなくて、助成金が出るから雇用するのも本質じゃない。本来的に言えば、当事者の方が働くことによって、企業の側にもきちんとメリットがある、取り分が生まれるカタチじゃなければそこは一般の雇用と同じように意味がないわけなので。
 
 
なんかそういう福祉のベクトルが「専門職」というだけではない未来の景色を生み出すんじゃないかな、と思いながら今仕事や活動をしています。
社会の中で地域の中で当たり前に生活を送ることができる選択肢を増やしていく、って多分そういうことなのかなぁ、と思いながら。
 
 
いろんな福祉のカタチがあっていいと思うんですが、受け止めたり守る福祉があれば、育てたり送り出す福祉もあって、それをもう少し煮詰めた時に、福祉から離れていく福祉、みたいなグラデーションが生まれると、もっと社会に自然に融け込んでいけるのかなぁ、と思っています。
 
 
 
すみません、今日はあまりまとまりも脈略もない話で。

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