絶望を感じるのは贅沢だと思う

春が深まる頃、私はいつものように早朝からの清掃の仕事に向かっていました。あの頃の私は、ただ毎日をなんとか生き抜くことに精一杯でした。離婚してから数年が経ち、美咲と二人での生活は厳しいものでした。養育費はほとんど期待できず、パートタイムの仕事の収入だけで家計を支える日々。身体の痛みや疲れが増す中で、子供を養う責任感だけが私を支えていました。

今朝も、階段を上がりながら胸が重くなる。これが私の日常なのだと思いながら、先週からの家賃の未払いが心を締め付ける。美咲が応援してくれることが救いだ。彼女はいつも私を笑顔で迎え入れてくれる。私の小さな幸せは、彼女との時間だ。

昨夜は、美咲が学校で友達とのケンカで泣きながら帰ってきた。私は彼女の悲しみを受け止め、彼女にとっての頼りになる存在でありたいと心から願った。私たちは互いに支え合って、この困難な日々を乗り越えていかなければならない。

明日もまた、同じ時間にこの清掃の仕事に出かける。生活の中で、私に何ができるのだろうか。ただ、一歩ずつ前に進んでいくしかない。


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