Epi;6 エピソード・ゼロ【死時計シリーズ】
「おにいちゃん、ねぇ、おに~ちゃ~ん?」
それは、まだ俺が人間だったころの話。藍羅が全寮制の中学校に入学する少し前のことだ。
「っもう、スヌーズ4回目だよ?」
「ん~」
「あ~またネトゲで夜更かし?せめて電源切りなよぅ」
タリラリ~、PCの電源が落ちる。
あれ、セーブ?オートセーブだったっけ?
「ね、おにいちゃんたら!今日は一緒に出掛けるって約束~」
頼むから布団はがさないでくれ、寒っ。
「ふふふ、おにいちゃんの胸元の光、きれいでぬくぬくするよね」
ガバッと、俺は飛び起きた。