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病気に共通した「仕組み」をイメージできるようになろう①

次は、みなさんが「よく聞く病気」からアプローチ

ここまでは、みなさんがイメージしやすい「臓器別」に役割をエクストリームに(笑)学んできました。そして、次にみなさんがイメージしやすいのは「良く聞く病気」ではないかなと思います。

一般の方でも良く聞く病気。それは医療系学生であれば「一般の方でも知っているので、知らないと恥ずかしい」知識でもあります。そこから学んでいきましょう!

とはいえ、さすがに病気の仕組みについての事前知識は必要!

「では、よく聞く病気の代表としてまずは、「花粉症」からいきましょう!」

といいたいところですが、さすがにこれでは「いきなりすぎる」んです。
ちょっとだけでも病気の仕組みとパターンについてはイメージを湧かせておいてもらったほうが、この後の学習全般が楽になると思います。

病気のパターンは実はそんなに多くない

医学で登場する「病名」というと、死ぬほど多い(本当に多い)ですし、それぞれの病名は長くて難しそうなのが多いです。たとえば「進行性核上性麻痺」とか言われても、普通、まったくピンと来ないですよね。

それが普通の感覚です。そしてわたしたちも医学生の頃、本当に苦労しました。

でも、ざっくり「病気の仕組み」のおおもとをたどると、実はパターンはそんなに多くありません。なので、まずはその病気のパターンをざっくりとおぼえてしまいましょう!

今日は最初の一歩として「○○不全」とは何かをざっくり理解しましょう!

「○○不全」という病気の呼び方

これは割とざっくりした病気の名前のくくりです。「心不全」とか「呼吸不全」、「肝不全」「腎不全」みたいな言い方を聞いたことはありませんか?

これは要するに「臓器が機能不全を起こしている状態」というざっくりとした呼び方です。

注意して欲しいのは、「原因が何か?」ということは無視した呼び方だということです。つまり、心不全とか腎不全という「病気」そのものはないということです。
何かしらの原因があって、とある臓器が「本来のその役目を果たせていない状態」というのが○○不全という言い方です。

みなさんはここまでの記事で、それぞれの臓器別におおまかな役割を確認してきました。その土台があれば、案外この「○○不全」というのはイメージしやすいと思います。

ざっくりいえば、「腎不全」は体内での代謝産物がうまく体外に排泄できない状態です。「呼吸不全」は物流システム内の酸素と二酸化炭素の交換がうまくいっていない状態です。心不全は、物流システムが停滞・渋滞している状態です。肝不全といえば、代謝がうまくいっていない状態です。どうでしょうか、それぞれの臓器の役割をざっくり理解できていれば「○○不全」という言葉はそんなに怖がる必要はないと思いませんか?

では、次回から、もう少し具体的な病気の仕組みのパターンを勉強していきましょう!

今日は、「○○不全」は、「臓器別の役割」がわかっていればそんなに難しくないよ、ということを説明しました!臓器別の役割を忘れちゃった、という方は、過去のまとめ記事をご覧ください!



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