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英語どうやって学んだの?に答える

私は英語でコミュニケーションをすることにそれほど抵抗がない。先日こちらで育った人が多いパーティーに行って、こちらに来て1年半に満たないと話したら少し驚かれるなどした。日本人特有の訛りのある発音をあまりしないことも大きいかもしれない。以前、『英語話者としての目標地点と現在地点の解像度』という記事を書いた。人気のある記事ではないのだが、「解像度が上がる」ってなんなのかという話をしてみたい。

現代は本当に言語学習がしやすい時代になったなと思う。私が大学生だった2010年ごろはインターネットもYouTubeもあったが、YouTuberと呼ばれる職業はなかったと思う。一体どんなものがYouTubeにあったかもう定かではないけれど、日本のコンテンツ(?)だと、不法にアップロードされた音楽とかそんな感じだったんじゃないだろうか。

当時の私がどうやって英語学習をしていたかというと、大学受験で使った参考書をやってみたり、大学で少人数制の会話クラスを追加で受講料を払って受けてみたり、TOEICの対策本をやってみたり、紙の洋書を読んだりしていた。当時、語学学習でとてもいいなと思っていたのがBBCの語学サイト。NHKのような感じなのだが英語を英語で学べる、Netflixも今のような充実したYouTubeも存在しない当時としては貴重な情報源だった。

大学を卒業してから、英語を使う職業にも就かなかった私は、圧倒的に自分よりも英語を上手く喋る日本人に会ったことがなかった。もっと言えば、外国人の知り合いもいなかったから、第二言語の英語を流暢に喋る人にも会ったことがなかった。

TOEICではある程度の点数を取れてしまっていた私は、これ以上何を頑張ることが英語の伸びに繋がるのかわからなくなった。そんなわけで5年ほどスランプに陥って、フランス語を学んでみたり、寄り道をすることになる。

しかしやがて転機が訪れる。meetupというアプリに出会うのだ。知らない人のために説明すると、meetupとはその名の通りミートアップ(対面で人と会うこと)を可能にするプラットホームだ。大人数で集まる企画が多いのだが、ランゲージエクスチェンジから観光、スポーツを一緒にするものまでさまざまだ。ニューヨークを拠点とするアプリだからか、日本で使っていても英語のイベントは多いし、外国人が参加しやすいものが多く、ここで多くの、主にワーキングホリデーで来日している外国人に会った。

英語で主催されているイベントで出会うので彼らとの共通言語は英語だった。そうして彼らと話しているうちに日常的に英語を喋る機会が増えた。彼らは必ずしも英語ネイティブとは限らず、むしろ第二言語話者の友人が多かった私は、幸運にも自分より流暢に英語を喋る第二言語話者にたくさん出会う。

そしてもう一つの大きな転機は、日本語を学ぶ外国人YouTuberとの出会いだった。もちろんYouTube上で見かけたという話なのだが、それまで、例えば英語話者で言えば「先生」を「ンセイ」と最初の音にアクセントが置かれてしまうというような、日本語を話せる外国人には強い訛りがあるというイメージがあったのだが、YouTubeで出会った彼らは、ほとんど訛りなく日本語を話した。衝撃だった。自分はこんなに流暢に英語を話せるだろうか、否、彼らの足元にも及ばない。

これが先に話した解像度、である。自分とネイティブスピーカーとの間に、英語話者としてのいくつものグラデーションが見えた。あとは正しく努力するだけだった。それまで英語学習というと永遠と語学参考書を開いて問題集をガリガリ解いていたのだが、それを一旦やめた。その代わりに日本でもポピュラーになりつつあったNetflixを契約し、英語字幕で英語のコンテンツを見始めた。知らない単語や表現はメモをとって。

日常的に友人や新しく出会う人たちと英語でメッセージをし、Netflixで英語のコンテンツで英語を学び、meetupを使って話す練習をした。東京に住んでいれば驚くほど英語を話す外国人と出会う機会はあり、中にはとても親しい友人もできた。こうして気づけば彼らと話すために必死に英語を勉強し、気づくと英語を習得していた。まだまだたくさん課題はあるけれど、英語は、特に現代、都市に住んでいれば日本にいながら学ぶことは可能だと思う。以前も言ったように、マイルストーンを増やしていくことで、英語は確実に伸びるのだ。

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