見出し画像

東京から福岡に移住してきて気づいたこと・感じたこと、雑感集。(1)

2023年1月1日に、当社は拠点を創業以来の東京都内から、福岡県福岡市に移転しました。移転のことは、以前に以下の記事に書いています。

「東京から福岡に移転をしました」。

それに伴って福岡市に移住してから、約1ヶ月が経ちます。その間に、子どもたちの小学校の3学期が福岡にてスタートし、保育園も転園が済み、ようやく落ち着いてきたかなというところです。

その間、福岡への移住に関する質問を東京の知人からたくさんいただきました。東京から地方へ移住することを検討している方が多く、また福岡市を選択肢に考えていて、先述の記事でますます福岡に住みたくなったという方も案外いたのです。

そこで、私が東京都から福岡市に移り住んで約1ヶ月間、気づいたことや感じたことなどを思いつくままに書いておきたいと思います。

ただ、よく見る地方移住者ブロガーなどの「福岡を移住先に勧める15の理由」「疲れる都会を捨てて福岡に来るべき」みたいな上から目線の話ではありません。私は別に福岡が最高とは思っておらず、福岡以外の地域もすごく素敵だし、東京での生活もとても素晴らしいと思っております。

あくまでも、福岡に移住してきて率直に思ったということを備忘録的に淡々と上げていく記事です。

またここでの話は、東京から移った私が個人的に気づいたことであって、それが福岡特有のものというわけではなく、他の地方でも同じことだったり、東京以外の地方なら全部そうという話もあると思います。「そんなことは福岡だけじゃねーよ」といった文句はご勘弁願います。

地方に移住をされることを検討中の方にちょっとした参考になったり、移住は考えていないけれども読み物としてちょっと面白いと思っていただいたりすると、嬉しいです。


<東京都心から福岡市に移り住んで1ヶ月で気づいたこと・感じたこと>


【1】引越し先の賃貸物件にまつわる話

まず皆さんが気になるのは、普段の生活の話かと思うので、まずは住居の話から書いてみます。

福岡に移ろうと決めた時、最初に懸念したのは賃貸物件が見つかるかどうかでした。

うちは持ち家ではなく賃貸なのですが、ここ数年は福岡市は人口増加の一途で空き物件が少なくて理想の部屋が見つかりにくい、みたいなネガティブ情報がよく目に入り込んでしまっていました。

東京でも賃貸物件を探すのはけっこう苦労して、前に住んでいたのはその家賃にしてはかなり面積が広くて立地も良い破格の物件で、それと似た条件で都内の物件はめったに出てきませんでした。

でも福岡は東京に比べればかなり低いので、広い面積の物件も良い家賃でかなりたくさん見つかりました。数ある物件サイトの中でも、SUUMOが特に掲載数が多くて情報も豊富だなと感じました。

ただ、築浅の物件を探そうとすると、どうしても中心街である天神・博多からは遠いものがほとんどでした。

天神周辺の中心部は昔から建っているマンションが飽和状態で、新しいマンションを建てることができず、築年数が古いものが大半なのです。新しい築浅の物件を望むと、東区の香椎とか、早良区の室見・西区の姪浜とか、南の春日市や大野城市あたりなんかを不動産屋さんに勧められます。

でも、築年数が古くて外観が古いマンションでも、中はリノベーションで頑張っている物件が案外多いです。これはフランスのパリなどヨーロッパの歴史的都市でもそうですが、古いものをきちんと有効活用している感じ。

実際、私が選んで今居住しているマンションがまさにそうで、築年数はそこそこあるのですが、中はフルリノベでとてもキレイになっていて、すごく快適な空間だったので内見で即決しました。

それでいて、築年数が古いという理由で家賃はすごく安い。博多駅や天神や福岡空港などにも自転車で行けてしまうぐらいの立地でこの家賃なのか、と驚きました。

だから物件サイトを見るときに「築年数」だけで探そうとすると、結局は天神から遠く離れた郊外でしかも東京の家賃相場とそんなに変わらない、という感じの物件に絞られてしまう気がします。

それから、物件を内見して気になったのは、エアコンの設置率です。

私は東京都内で公私合わせて10回近く引越しをしているのですが、ほとんどの物件でエアコンは既についていて、今までエアコンを自分で購入したことがありませんでした。

それが、福岡の場合は大半がエアコン無しの物件で、ついている場合も残置物扱いでたまたま残っているという感じのものがほとんどでした。だから、良い物件を見つけてもエアコンが全くついていないので、全室分のエアコンを購入しないといけないな……と、ちょっと面倒に思っていました。

現在住んでいる部屋は、リビングと3部屋があってその4ヶ所にエアコンがついていたので、それも即決した理由の一つでもあります。(不動産屋さんも引っ越し屋さんも、この広さで全室にエアコンがついていることに驚いていました)

それと、東京に比べて駐車場も多いし月額使用料も安いのは予想通りでしたが、ありがたかったのは自転車置き場です。

東京のタワマンなどに住んでいた時は、駐輪場も駐車場のように別料金で車輪止めを利用する形が大半でした。うちは一軒家に引っ越してから子どもたちもそれぞれ自転車を持ち、台数が多くなったけど軒先に置けていたので、今度マンションに引っ越したらどうしようと心配していました。

でも福岡市内のマンションの多くは、駐輪スペースが更地で用意されていて、このスペース内ならどこでも停めていいよ、という形でした。今住んでいるところもそうですが、台数の多い子どもたちの自転車も気兼ねなく停められて助かっています。

ショッピングセンターや駅の駐輪場などでも、東京の場合はあの段違いのめちゃくちゃ停めにくい車輪止めスタンドがどこにでも設置されているものですが、福岡はあのスタンドをほとんど見たことがなく、どこも平置きばかりという感じがします。


【2】保育園の転園、小学校の転校の話

うちには小学5年生の長男、小学2年生の次男、保育園年中の三男がいます。東京から福岡に移ると当然、転校・転園をしなければなりません。

小学校は義務教育なので、それぞれの学校に転出・転入の連絡をするだけで、あとは言われた書類をチャチャッと書いて簡単に手続きは終わりました。問題は、保育園です。

福岡移住者のブロガーさんたちが「保育園転園がとても大変だった」という話をたくさん発信していました。福岡市では転園前に保育園に見学訪問に行かなければならず、東京から出向いて10園以上も訪問してヘトヘトになり、でも数園しか空いていなくて好きに選べず、なんとか決めた……みたいな話。

でも私の場合は、そんなに大変には感じませんでした。

私は1月の転園でしたが、福岡市では市役所のサイトで現在どの保育園に秋があるのかということは一覧で随時公開していますから、引っ越し先の区のものを見て、空いている園の位置を地図で確認することにしました。

そして、私は「園庭さえあれば別にどこでもいい」という考えで、自宅からの近さや通勤時の寄りやすさなどを考えて、その中から園庭のある保育園を選びました。

それで、区の子ども支援課に連絡すると、「できれば転園前に見学してほしいが、東京からだと難しいので、とりあえず保育園に一度連絡してみてください」とのことで、保育園に連絡すると「東京から来られるのは大変でしょうから、資料送りますねー」と資料が東京に送られてきて、それでOKでした。つまり、下見はしていないということです。

市への提出書類では保育園名を第3希望ぐらいまで書く欄がありますが、最初に連絡した園で「受け入れられますよ」と確約をもらえていたので、第1希望しか書きませんでした。口約束だから不安だという場合のために第2希望以降があるのかなと思います。

ただ私の場合は、1月転園でたまたまいくつか空きがあったので大丈夫だけで、たまたま空きがない時期だとかなり大変なのかもしれません。

また福岡市は、転園のタイミングが毎月1日、11日、21日で、理想の空きがない場合はいったん何処かに入れて、そのタイミングを待つのがいいのかもしれません。その手続きの締め切りが1ヶ月前となっていて、私は12月9日に手続きが終了したので1月11日からの転園でした。

そんなわけで、私の場合はスムーズに転園ができて、よく移住者の方が発信されているような苦難はあまりなかったです。東京都内では待機児童問題が全国トップクラスの湾岸エリア、そして世田谷区に引っ越したので、その時に経験した入園の困難さに比べれば、あまり大したことはなかったです。

保育園に関して気づいたことといえば、うちの周囲だけなのかもしれませんが、制服を着る保育園が多かったということですかね。

東京都内では子どもたちが通ったどこの保育園でも服装は自由でしたが、福岡で調べた園はどこも幼稚園のように制服があり、現在三男が福岡で通っている保育園でも決まった体操着にセーラー服のような制服を着て登園しています。

でも、うちは年中の1月の転園ですから卒園まで1年ちょっとしかないので、指定リュックは購入しなくても園で貸します、指定サブバッグも購入しなくても自宅に何かあれば代用していいです、といろいろと配慮してもらえて新規購入費は最低限に抑えられました。

また東京に比べて通常の保育時間の終了が早く、延長保育や土曜保育を希望しない親御さんにしたら幼稚園でもあまり変わらないかなーという気もします。


【3】金融機関の話

予期しなかった面倒なことは、銀行にありました。

地方に行けばその地域の地方銀行・信用金庫などが強い、ということは地方勤務経験もあるのでよく分かります。

ただ、ずっと都市銀行を使い続けてきた私は、福岡に来てから「都市銀行がメインだったらすっごく面倒」ということを改めて深く知らされました。福岡ぐらいの大都市だったら都市銀行メインでも全然余裕っしょ、と呑気に構えていたのですが、ここまで面倒とは。

ここから先は

865字
「まぐまぐ大賞」で5年連続ビジネス部門第1位を獲得した『ビジネス発想源』シリーズに、フラッグシップ版のnoteマガジンが登場! あなたのご商売を、あなたの企画を、あなたの経営を、あなたの人生を、さらに豊かで面白いものにするヒントが満載です。

日本一のメルマガを決める「まぐまぐ大賞」にて5年連続でビジネス部門第1位を獲得した経営者向けビジネスメディア『ビジネス発想源』シリーズに、…

noteマガジン『マーケティング発想源』では、皆さんのお仕事やご商売に活きる有用で有益な発想源を多数お届けしています。新事業や新企画のアイデアの発想源がいろんな視点から次々と。応援よろしくお願いいたします!