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Part3-4 Breath: The New Science of a Lost Art / James Nestor の要約

Part3 幸せな長寿への最も簡単な道 呼吸は鼻から 

実験の新たな段階として-鼻呼吸とエクササイズ
- ジェームス・ネスターは、口呼吸によって、身体に受けたダメージをすべて修復しようとした。

鼻を使い続けることで、鼻腔の組織を鍛え、弾力性を保つことができます。
言語療法士のアン・カーニー氏は、夜間にガムテープで口を塞ぐ方法をアドバイスしています。
(サージカルテープでも可)。
切手大のものを口の真ん中に貼れば十分です。この方法は口呼吸を止めて鼻腔を開くのに役立ちます。

ネスターは、この口閉じテープで、ようやく十分な睡眠をとることができるようになり、いびきに悩まされることもなくなくなりました。

口を閉じると、呼吸を最大限に生かすことができます。

19世紀に入ってから、画家ジョージ・カトリンによって、西洋社会が鼻呼吸の効用を再発見しました。
カトリンは、ネイティブアメリカンの部族の生活を描くために旅をしました。彼らは驚くべき身体的特徴を持っていた。ネイティブ・アメリカンは強く、美しく、身体能力が高く、歯並びも驚くほど整っていたのです。

Part4 炭酸ガスの身体への良い影響は過小評価されている

肺の働きが効率的であればあるほど、人は長生きすることができます。
体を動かすことで、肺活量を増やすことができます。例えば、フリーダイバーは肺を30〜40%拡張し、定期的なサイクリングでも15%肺活量を増やすことができます。

長寿の主な要因は肺活量


1940年代、指揮者のカール・スタウは、呼吸筋の訓練による息の吐き方を合唱団員に教えました。
数回のセッションの後、生徒たちの声はより、よく力強く遠くまで響くようになりました。

ある日、退役軍人病院の結核科から電話がかかってきました、
スタウが退役軍人病院に行ってみると、肺気腫の患者達の肺の組織は衰えていました。この患者達の肺気腫の原因は、息を吐き出す方法が間違っていることだと気づきました。
また、横隔膜の働きが非常に弱く、空気の流れの速さや強さに影響を及ぼしていることにも気付きました。
スタウは、息をゆっくり吐くときに胸や首をマッサージして、横隔膜が動きやすくなるように治療しました。

肺気腫を治すことはできませんでしたが、患者達の多くは肺活量が増え、呼吸や動作が楽になり、ある55歳の男性は、退院してヨットに乗るまでになりました。

このように、スタウは正しく呼吸する技術が、いかに健康を増進させるかを実際の患者さん達で証明しました。
二酸化炭素もまた、身体の健康的な機能にとって、過小評価されている要素でした。

二酸化炭素の体内含有量を増やすと、体重が減り、病気も減る
アンドレ・オルソン

二酸化炭素CO2が血管を拡張し、細胞により多くの酸素を供給します。
逆に、急速な呼吸は組織から二酸化炭素を排出し、筋肉や臓器への血液供給を減少させ、脱力感やめまいを引き起こします。
そして・ある程度ゆっくり呼吸をすると、体内の酸素と二酸化炭素が等しく飽和状態になります。

オルソンは、このガス交換の働きを実演しました。
1分間に18回ではなく、6回という、ゆっくりとした呼吸で、鼻から息を吸い込み、口から空気を放出したのです。

すると、二酸化炭素の濃度は健康的なレベルまで上昇し、酸素の濃度も常に高く保たれました。

ネスターもこの方法を試してみました。ゆっくりとした呼吸は、より多くの運動をするための持久力を促進することを発見しました。
ゆっくりとした呼吸をすればするほど、少ない呼吸回数でより多くの酸素を体内に吸収することができるのです。

ネスターは、スタミナがつき、サイクリングの距離を伸ばせるようになったことを指摘した。

知っていましたか?
肺は30歳から50歳の間に体積が約12%減少すると言われています。

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