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私を追い抜いていく妹へ、プレゼントを用意しなければ

東京メトロの電車内広告。早稲田アカデミーの夏期講習会に向けた広告で、ちびまる子ちゃんが中学生になっている。

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日曜6時、テレビで見るちびまる子ちゃんは小学生なのに、広告では中学生。大人になっている。

そりゃそうだ。ちびまる子ちゃん=小学生、のイメージを持っているけれど、実際は大人になる。

それは、中学生のままだと思っていた妹が、明日で23歳になるように。


私は妹に対して、ずっと中学生のままのようなイメージを持っている。なぜなら、中学生のときの彼女が鮮烈に私の中に残っているせいだ。

中学生のとき、妹はちょっぴり道を外れていた。気に入らないことがあると、ドアが壊れるかと思うぐらい強く閉めては、お母さんに怒られていた。無断外泊も何度かあった。夜中に家を抜け出して、お母さんとお父さんが探しに行ったのも1度だけじゃない。とにかく、家族に対して、世界に対して、自分の存在を主張するかのように、たぶんに迷惑をかけまくっていた。

そんなだったから、その時期の私は妹がまったく好きになれなかった。

どうして家族に迷惑をかけるのか。朝早いはずのお母さんが夜中まで自分を探し回っていることに、なんの気持ちも湧かないのか。どうしてそんな行動をとるのか。一体なにが気に入らないのか。

私には全然わからなかった。


だけど、そんな妹も明日で23歳。専門卒だった妹は、社会人としてのキャリアは私と一緒。社会人3年目。それに、たった1年で前の会社を辞めてしまった私と違って、保育士を3年続けている妹のほうが甲斐性もあるし、真面目だし、楽しんで社会に参加している。

そう思うと、妹はずっと真っすぐだったように思う。

中学生のとき、3年間恋人は1人だったし、高校生の頃から保育士を目指していた。周りに流されずに、自分が仲良くしたいと思った子を大切にするし、中高とバスケ部で活躍していた。

これ、と決めたものに向かう力が妹はずっと強かった。

ああ、だからなのかな。

もしかしたら、道を外れていると思ったのは私のものさしの話で、きっと中学生の妹は、自分が正しいと思う道に真っすぐだったのかもしれない、なんて思い始める。

自分の気持ちに真っすぐ。自分の道に真っすぐ。妹は、真夏に伸びるひまわりのように、真っすぐ真っすぐここまできた。

中学生のままだった妹も、もう23歳。なんなら、私より早く結婚しそうだから、私を追い抜いていくだろう。今では、先日の私の誕生日にプレゼントをくれるぐらい大人になったし、実家でお父さんやお母さんを支えて、空気を明るくしているのは妹だ。

今週末、実家に帰る予定だから、誕生日プレゼントを用意しなければ!

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。