はじめての青ヶ島へ(3)(8/13 青ヶ島)
毎日早朝の散歩は欠かせません。ホテルが底土港の目の前だったので、港沿いの道を歩きました。東の空が美しいです。
レンタカーを返却し、八丈島空港まで送っていただきました。
東邦航空「東京愛らんどシャトル」の小さなカウンターでチェックイン手続きを行います。今回は荷物を小さくしたので、超過料金なしでした。シートベルトがちょっと特殊なので、カウンター横の説明書とベルトのサンプルを触って予習です。満席で9人が搭乗しました。
ヘリコプターなので垂直に上昇するのかと思いきや、自走して滑走路に出てから上昇するのでした。安全を考えてのことなのでしょうか。離陸してわずか20分で青ヶ島です。約70kmの距離があるので、時速200km以上は出ている計算になります。
空から見る青ヶ島、感動です。ネットで情報は調べていましたが、実際に目で見ると特別な感慨があります。火山島の特殊な地形が際立っています。ヘリは島に北からアクセスします。ヘリポートは島の北半分の比較的地形が緩やかな集落にあります。島民は全員この集落に住んでいるそうです。
着陸すると、荷物の積みおろしと次の乗客の搭乗が素早くなされ、わずか5分で離陸していきました。旅行代理店を通じて予約していただいた青ヶ島レンタカーの方が声をかけてくれて、お店に移動して手続きです。島の道路事情のほか、いろいろ教えてくれました。
島への移動手段は船(昼着)とヘリ(午前着)しかないので、宿のチェックインは到着後すぐにできるとのこと。助かります。宿は「かいゆう丸」。三食つきです。
さて、問題は天候。台風7号が8/15〜16にかけて伊豆諸島を直撃しそうなため、青ヶ島を離れる8/16のヘリが欠航になる可能性が高い状況です。旅行代理店と相談したところ、台風前後の日のヘリのキャンセル待ち予約をしてはどうか、とのアドバイスをいただきました。ヘリの会社に相談すると、キャンセル待ちは1人2便まで予約できるとのこと。8/15は4番、8/17は2番でした。さあどうなるか。帰れるのか不安で不安で仕方がない状況ですた、やるべきことをやったので、とりあえず観光を楽しみましょう。
昼をいただいてから、まずは島で標高が一番高い「大凸部」(おおとんぶ)へ。途中まで車で行き、そこから結構急傾斜の道を歩いて登ります。運動不足の私には結構タイヘンでしたが、頂上からの眺めが素晴らしかった。この絶景を見たかったのです。二重カルデラという特殊な地形です。内輪山「丸山」は、1785年の「天明の大噴火」でできたもの。このときに全島避難がなされ、島は一時無人島になりました。50年後にようやく島への「還住」(かんじゅう)が果たされます。
丸山の一部、赤い岩が露出しているところには水蒸気が噴出する「ひんぎゃ」(「火の際」が語源だそう)があり、地熱釜、サウナ、塩工場などがあります。
特殊な地形の小さな島なので、インフラが気になります。川や湖などがなく、水道水源は山肌を通じて集める雨水です。
電気は、内燃力発電所(ディーゼルエンジンなどの内燃機関を使って電気をつくる発電所)から供給されています。
ヘリポートとともに輸送面の重要なインフラである港は「三宝港」。防波堤がないため、海が荒れると船が接岸できないという厳しい条件下にあります。
漁船は停泊しておく場所がないので、クレーンで船を吊り上げて陸上に置いておきます。
道路の舗装は、私が見たルートはみなコンクリートでした。アスファルト合材のプラントが島に無いということなのかもしれません。
宿で夕食をいただいた後は、島で唯一の居酒屋「一人」(とり)へ。青酎の中でも青ヶ島限定の「初垂れ」(はなたれ)60度をいただきました。割らずにロックでいただくのがよいそうです。
青ヶ島1日目、台風の心配はありますが、とても気持ちよく過ごすことができました。観光で訪れるなら、昼間のレンタカーは必須であると実感しました。 (つづく)