見出し画像

新NISAは庶民の味方か貧富の差を拡大させるものなのか

来年 (2024年) からNISAの制度が大きく変わります。
年間投資額の枠が大きくなりますが、手持ち資金はそんなにないので、そこは個人的にはあまり気にしていません。
非課税保有期間が無期限化されますので、若い方にはかなりメリットがあると思いますが、自分のような高齢者には、旧つみたてNISAの20年も持て余す可能があるなと思っています。長期投資と言ってもあと10年ぐらいで積み立てるのを止めて生活費に使ってしまう方向になると考えています。

旧NISAもネットでのみ取引していましたが、店舗もある昔からある証券会社で口座開設してました。選択した当時はそれなりに検討して自分の希望に合う証券会社を選んだつもりでした。

ところが最近、大手ネット証券会社二社がが日本国内株式の売買手数料を無料化するという発表があってさすがに心が揺れました。この二社は扱っている投資信託の種類が多いので、前から気になっていたのですが、来年からの新NISAでは今のつみたてNISAと一般NISAの両方の機能を一つのNISA口座でできるので、これに乗っかるしかないと決めました。

NISA口座の金融機関の変更には、「勘定廃止通知書※1」または「非課税口座廃止通知書※2」が必要ということで、自分は今の証券会社に電話で勘定廃止通知書を依頼しました。同時に変更先の金融機関 (口座開設済み) にNISA口座開設のための書類を送ってくれるように依頼しました。そして、勘定廃止通知書とNISA口座開設の書類と身分証明書のコピーを同封して変更後の証券会社に送付しました。
※1 年単位でNISA口座の金融機関を変更する場合は、「勘定廃止通知書」
※2 NISA口座を廃止した後、NISA口座を再開設する場合は、「非課税口座廃止通知書」

2024年からのNISAだと、成長投資枠と言われる国内上場株式を毎年240万円(総計1200万円まで) 買っても配当も値上がり益も非課税なのですが、5年間毎年240万円も新規に買い増すことができる人ってどれぐらいいるのでしょうかね。自分の感覚だと、株に1200万円も投資できる人は相当のお金持ちっていう感じなのですが。株は値下がりの可能性もあるので、余剰資金で運用するというのが鉄則だと思っているので、余剰資金が1200万円とは羨ましい限りです。
あるいは値上がったら売却して、非課税で値上がり益をゲットして、年内にそのお金で別の株でも買うんですかね。こうなると博打っぽくって、庶民の資産形成というNISAの目的から外れている気がしますね。

そうそう、NISA口座を銀行で開くデメリットとして、

  1. 銀行のNISA口座では株が買えない

  2. 銀行が扱っている投資信託の種類が証券会社に比較して圧倒的に少ない

  3. 同じ投資信託でも信託報酬が証券会社と比較して割高

  4. 窓口で、銀行が勧めたい投資信託を推奨される

というのはよく言われていますが、銀行が倒産したときに万一のことがあった場合でも普通預金や定期預金は一人合計1000万円まで補償されますが、投資信託は保護機能がないことはあまり書かれていないですね。
証券会社の場合は投資家から預かっている有価証券や金銭は、仮に証券会社が倒産したとしても確実に投資家に戻るように、証券会社自身の資産とは区分して管理することが法律で義務付けられているし、万一分別管理がされていなかった場合でも、日本投資者保護基金から一人1,000万円を限度として補償される仕組みがあるのです。
それでも銀行でNISA口座開設するという人はいます。私個人としてはここまで説明してもそういう選択をされる方の意志は尊重したいと思っています。


この記事が参加している募集

#お金について考える

37,613件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?