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#書評:調べる技術 書く技術

ふらっと立ち寄った駅前の本屋で買った。

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購入理由

本書の帯に、「月に500冊読み 1200ページ書く」というキャッチコピーがあり、「月に500冊?!?!?」となったからだ。年間にしたら6,000冊。ちなみに私も年間だと200冊ぐらいは読むので、読書家だと思っていたが、大敗したと感じた。なので、その秘密を暴いてやろうという、そんな気持ちで購入した。

学びのあった点まとめ

結論として、月に500冊をどのように読んでいるかという話は出てこなかった。残念。だが、読んでいてなんとなくではあるが、著者が500冊を読んでいるんだろうなという確信を感じた。おそらく精読しているわけではなく、今目の前のアウトプットに必要な部分を大量の書物から選別して読んでおり、多いときは月500冊にのぼるということなのだろう。

インプットを2種類に分類しているのが良かった。

①理解力の土台を作るためのインプット

②具体的なアウトプットのために行うインプット

最近ではアウトプット大全を代表として、アウトプットに関する考え方や知識が広まってきているのを感じており、②のアウトプットのためのインプットについては「まぁそうだろうな」という感じであったが、①の理解力の土台のを作るためのインプットについては、つまるところ「インプットのためのインプット」であり、本書でもインプットの質を高めるために①を行うとある。

①を磨くには、高校までに学習するような基礎的な知識や教養が必要。とのことで、題材として日本史Aや世界史Aの範囲を学ぶと良いとのことで、なるほどなぁと感じた。

確かに、基礎知識がある程度ないと読めない本というのはあり、それを明確に認知していて、おそらく本ごとにインプットするための条件があり、それはさながら「RPGゲームでいうところの、装備の要求レベルとステータス」のようなもので、「この装備はlv70以上の戦士で力が300ないと装備できません」みたいなものなのだろうと思った。

実際、マルクスの資本論を最近読んで、理解できたと思っているが、これを5年前などに読んでも、おそらく本質を理解できなかったと思う。

本を探すとき、棚(書籍ジャンル)に精通している書店員に聞くのもアリ

下記の5つの本屋では、書店員のレベルが高く、棚ごとにその該当ジャンルに詳しい書店員が配置されていることが多いとのこと。ぜひ今度行くときには、棚と書店員に注目してみようと思った。

1:八重洲ブックセンター

2:丸善 丸の内本店

3:三省堂書店 神保町本店

4:ジュンク堂書店 池袋本店

5:紀伊国屋書店 新宿本店

やはり、本店に集う書店員は、ただものではないのだろうか。

役人は締め切り厳守、締め切り厳守をどうやって達成しているか?

民間企業であっても、締め切り厳守が基本だが、とはいえ遅延するプロジェクトも存在するのが事実。そんなプロジェクトマネジメント的な観点でも1つだけ学びがあった。

締め切り厳守できるのはなぜか?という問いに対して、自分自身でこなせる仕事量を把握しているから。という記述があった。

一見、優れたビジネスマンやプロジェクトマネージャー経験のある人からすれば、仕事量の把握は当然やっている。と思ったのだが、徹底度合いが違うのかもしれなかった。

おそらく著者は日誌を使い、1日単位でその日の仕事量を振り返り、あらゆる仕事量を正確に見積もるために、仕事量の計量をするための仕事すらする勢いであった。つまり、徹底的に「何をしたら、どれぐらい時間がかかるか」を理解しており、その理解のために時間をかける。

そんな生活を10年以上しているのだろうから、見積もりの精度が高くなるのは確かになと感じた。

だからといって、日誌で毎日振り返ることや、仕事量をその精度まで計量するのは尋常ではない。

もう少し怠惰に、弱い人間でもできるようにカスタマイズできないか?と考えて、思いつかなかったが、今後の課題としたい。


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