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本気で逃げようと思っていたが、内定式に参加した。

僕は、内定式を終えた。

正しく言えば、人生初めての全社総会と内定式を終えた。

1. 全社総会にて

この日は、全社総会→内定式という順番で開催された。
総会では各事業部の事業部長より今期の業績が発表される中、内定式にて配属部署と職種が発表されることが事前に共有されていたため、内定者の5人は普段の少しお茶らけた雰囲気とは異なり、緊張した面持ちでその場にいた。

もちろん、全社総会で話される内容はわからないことばかりであった。

しかし、流れていく数字に対し、これからは誠実に向き合っていくこととなるのだという実感が湧くとともに、この会社に貢献しなくてはいけないという決意と不安が入り混じった感情が他の内定者にもあったに違いない。

この中でも、新卒として働いていく中で絶対に忘れてはいけない考えを学ぶこととなった。

それは、総会にて芝辻社長から全社員に向けられた言葉の中にあった。

「物事を広げていく前には、一旦基本に立ち返ってみましょう」


当たりまえの話だとは思ったが、思い返してみると本当にできていたか不安になる。
テニスでも全国レベルの選手に勝てなかったのは、結局”基本”を疎かにしていたからではないだろうか。

テニスはミスを多くしたほうが負けることとなる。
言い換えると、ラリーが続くということが勝つための”基本”である。
ラリーが続くようになれば、”応用”として一発でポイントを獲得できるようなショットを打つことも考えられるようになる。

しかし、僕は試合中になると、相手より多く決めるという”応用”への意識が強かった。
そのため、無理に攻めることによってミスが増えていく。
ミスで失ったポイントを自らカバーできるほどの実力もないため、あっさりと負けてしまう。

そのときに、基本に立ち返ることができていたら、もっと通用したかもしれない。
そんな後悔とともに、この言葉を受け止めていた。

2. 内定式までの道のり

内省をするとともに全社総会が終わりに近づき、いよいよ内定式が始まろうとしていた。

この瞬間を迎えるまでに、様々な苦悩を乗り越えてきたことがよみがえってきた。

内定者が揃ってからというもの、僕たちはインターンとして新卒採用を始めとする様々な課題に取り組んできた。
しかし、学生生活の合間を縫う形で行われたそれら全てが質の高いアウトプットであったわけではない。
「伝説の世代」として集められた内定者としては物足りない姿を見せ、人事を含めた社員を不安にさせてしまっていたかもしれない。

しかし、彼らはこのような僕たちを「伝説の世代」として受け入れてくれる準備をしてくれた。
これは、彼らにとっても新卒一期生を「伝説の世代」にしていくのだという決意の表れでもある。

僕たちに向けられた期待は大きい。

もちろん、その分だけプレッシャーも重くのしかかる

これらを内定者1人1人が受け止めて前に進んでいかなければならないことは確かである。

3. 不安、そして葛藤の末に辿り着いた道とは

正直に言うと、僕は内定式までの期間にこのプレッシャーに負けた。打ち砕かれた。

そのきっかけは、自分が向き合ってこなかった弱点にぶち当たったことだった。

今もこうしてnoteを書いているように、インターンの業務や課題の中には文章を書く機会が多い。

色んなお題に対し、自分の言葉で相手にわかりやすく説明する力を養う一貫として行われているのだが、
自分はこの文章力がなかった。

正確に言うと、魅力的な文章を書く能力が乏しかったのだ。

例えるなら、現在twitter上で話題となっている某K大臣並みに中身の無い文章しか書けなかったのである。(naverまとめ的文章スタイルと言われていた)

この弱点に対し、突破口がなかなか見つからなかった。
書けども書けども評価が上がらない。

次第にはできないことを言い訳に、やらないに変わっていってしまった。

こうして頑張れていない自分に対し、不安がつきまとう。

実は自分にはベンチャー企業は合ってないんじゃないか…入社前に課題なんてない会社に進んだほうがいいんじゃないか…
このように環境のせいにして、夏採用に取り組もうと本気で考えた時期もあったくらいだ。

本当に入社後に「伝説の世代」として戦力になることができるのだろうか?
期待を裏切ってしまわないだろうか?理想のキャリアプランを描けるのだろうか?

色々なことを考えた。

しかし、いくら考えても答えは一つであった。

何色もの絵具が乗ったパレットで大きな白紙に色を乗せていくように、
挑戦できる環境があるのはこのフーモアだけだ。

この貴重な機会に自分の身を投じ、素敵な一枚の絵を完成させる。
その決意とともに内定式に参加した。

4.「伝説の世代」

芝辻社長の挨拶とともに内定式が始まった。

発表を目の前にし、少し揺らぐ。

一度は堕落した人間である。
そんな人間がひとつの決心で変わることができるのだろうか?

しかし、すでに答えは出ていた。

1人では不可能である。

消極的にも思えるこの答えであるが、僕には別の確信があった。

それは、
内定者と一緒なら頑張れること。

内定式までの期間、同じ時を過ごし、苦悩を共有してきた。
普段は頑なに見せることのない自分の弱みを彼らには見せてきたつもりだ。
彼らの存在が心の支えとなり、今まで頑張り続けることができたことは言うまでもない。

そしてなによりも、その活動の中で、僕は彼らの魅力に魅せられていった。

その魅力は、内定式で内定者5人に贈呈された個々をモチーフとしたイラストが物語っている。

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イラストの通り、内定者各々が一つのキャラとして立っており、どのキャラを先頭にしてもラスボスを倒せてしまう。
そのくらい1人1人の個性が強く、そしてバイタリティも高い。

そして、特殊能力も、属性も違う。
それを近くで見てきた僕は、自分と違う分だけより魅力的に見えていた。
こんな魅力的なやつらと一緒なら頑張れるはずだ。

活動を重ねる中で、そのように断言できるようになっていた。

式は順調に進み、各配属先と職種が発表されていく。

その中で印象的なフレーズが、僕たちを0から集めてくれた人事の西尾さんから語られた。

『例えば誰かが将来情熱大陸に出た時に居酒屋で昔の仲間と飲むシーンが出た時に「え!?この人達全員同期だったの?」みたいに全員顔が知られているような、そんな映像が見れたらなあって思ったんです。』

この目標は、西尾さんの新卒への愛ゆえに壮大な目標に設定されている。
もちろん達成できたら嬉しいだろうし、「伝説」になったかどうかの一つの指標として明確なものでもある。
一方で、周りの人は達成できないだろうと決めつける人が多いことは間違いない。

しかし、西尾さんが言いたかったことはこうではないだろうか。

「新卒5人が長所を伸ばし、短所を補いつつ、5人全員が魅力的な人物になってほしい。」

この中でも特に”5人全員”という部分が大事な考えなのだと思う。
同期という唯一の頼れる存在として大切にしていきながらも、最も近いライバルとして意識する。
魅力的な5人が集まったからこそ、このような関係を築いていくことで、より1人1人の個性が伸ばせるはずなのである。

未来、各々が選んだ道の第一人者として互いに語らえる日が来ることを夢見て。

式後には上長に挨拶をし、今後のインターンのスケジュールを個々に話し合った。
これからは本格的に個人として社内に関わっていくこととなる。

内定式が終わった今、僕たちに残された道は「伝説の世代」へと昇る階段のみだ。

必ず、この魅力的な内定者全員で昇りつめ、フーモアを最高のエンタメカンパニーへと成長させる。

そう決意させてくれた、内定式であった。

(文責:大西)

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