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秋の五句 ④【歳時記・五句&助動詞】


頬ついてぺらり歳時記秋の宵

歳時記に紅葉挿む汝忘るまじ

灯火親し吾歳時記めくりたり

歳時記片手に秋を詠み告白

秋うらら白き君の手の歳時記


《解説》

第一句 季語:秋の宵
(ほおついてぺらりさいじきあきのよい)
夏が終わり、涼しさが心地よい秋の夜、歳時記をぺらりぺらりとめくりながら過ごす。気づけば、夜も更けている。

第二句 季語:紅葉
(さいじきにもみじはさむなわするまじ)
 汝=(な・なんじ)文語二人称代名詞 そなた・おまえ
 目下の者や親しい者に対して用いる
 下五語尾「まじ」=打消の助動詞 終止形に接続

「歳時記に紅葉の葉を挿むそなたの姿を、私は決して忘れまい」
大好きな君が歳時記に紅葉の葉を挿んでいる、なんて君は美しいんだ!その姿を僕は絶対にわすれないぞ~!
私にとって助動詞は、とても難しい。
実際に使ってみることで、理解を少しずつ進めたいと思い「まじ」を使ってみました。

第三句 季語:灯火親し(とうかしたし)灯火のもとで書に親しむ
(とうかしたしわれさいじきめくりたり)
 下五語尾「たり」=存続の助動詞 連用形に接続

秋の夜長に、灯のもと、私は俳句を詠むために、歳時記をペラペラとめくっているんだよ~。
存続の助動詞「たり」を使うことで、めくっている動作が続いている感じを出しました。
今、まさに私はこんな感じです。

第四句 季語:秋
(さいじきかたてにあきをよみこくはく)
僕は今、歳時記を片手に秋の句を詠む。恋の句をつくり、僕は告白する。
「君が大好きだ!」

第五句 季語:秋うらら
(あきうららきみのしろきてのさいじき)
秋晴れの日。
僕と付き合ってくれた君。僕の好きな俳句を君も詠むようになったね。
君の白い手が、歳時記をめくる。
ああ~、なんて素敵な秋なんだ。
「君の手の」にするか「君の手に」にするか悩んだ末の「君の手の」。
の~の~、の音とリズム。「の」で最後、歳時記に目線が集まる気がして。


     ・・・・・

今回は、自分に課題を与えました。
① 「歳時記」で五句を詠む。
歳時記の位置を、上五・二句、中七・二句、下五・一句に。
➁ 苦手な助動詞を使う。

この課題のために、ちょっと堅苦しい句になりました。
漢字も多いですね。今回は、仕方ない。
俳句らしい、ともいえますが、私らしい、私好みの句とは少し違います。

明日の夜まで延長にした、コメント欄での添削企画で俳句を投稿してくださった皆さま。本当にありがとうございます。
私のような、俳句への経験が少ない者が添削などという生意気なことをさせていただき、申し訳なく思いつつ、でも、私にとっては大変貴重な経験となりました。

改めて、自分が俳句の何に弱いかを少し知り、その対処に向け学んでいこうと心を決めました。
その最初が、今回の取り組みです。

秋の俳句大会に向け、精進したいと思っております。

     ・・・・・

さて、青猫ちゃんが俳号を《大山和水》(おおやまなごみ)になさったことを本日知りました。

これまで私、俳号にはあまり興味がなかったのですが、この先もずっと俳句には関わっていきたいと、心新たにいたしましたので、
紫乃」(しの)を俳号に決めました。

俳句に関しては「紫乃」でやっていこうと思います。

     ・・・・・

さて、最後に、コメント欄での添削は、明日いっぱいで終了いたします。
コメント欄も数が多くなったので、利用も大変になってきましたし。

そして「紫乃の添削でもいいよ」と仰ってくださる方へ、

ハッシュタグ 「#しの添削」
を付けて投稿してくださった句には、伺わせていただき、微力ではありますが、添削をさせていただこうと思います。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

     ・・・・・

俳句の諸先輩の方々、まだまだ若輩者の私ですが、どうかゆるりと見守ってくださると幸いです。

    ・・・・・ end ・・・・・

タイトル画像:これまで愛用の「角川歳時記」と、アポロさん愛用の平井照敏先生編「季寄せ」。

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