疲れてしまった旅好きさんへ
毎日仕事で忙しくて磨り減ってる時に、疲れが吹き飛ぶ本に出逢いました。
たかのてるこさんの、「ガンジス河でバタフライ」。
出勤と退勤の電車の中で、たった5分か10分読むだけで、まるで旅をしてるかのような気にさせてくれる本です。
こんな風に書くと、使い古された本の帯の宣伝文句のようだけど、これがほんとにお勧めなので、旅好きな方はぜひ読んでほしい!
これまで絶景本から紀行文、それこそガイドブックまでたくさんの旅(行)に関する本を読んできたけれど、こんなにも“旅”の要素が詰まってる本を知りません。
新しい場所へ行くことへの不安でドキドキしたり、それでも抑えきれない好奇心や、想像からくるワクワクで興奮したり…旅に出る前の感覚から、すでに感情移入。
旅に出た後は色んな出会いやアクシデントにハラハラしたり、自分ならどうするだろう…とか、自分の過去の旅やこれからの旅に重ね合わせてみたり。
それこそ、はじめに から あとがき まで、感情移入しっぱなしで、アップダウンするたかのてるこさんの気持ちに自分までアップダウン。
楽しいところは思いっきり笑って、凹む時は一緒に凹んで、周りから見たら私の顔の七変化は相当怪しく映るでしょう。
私は昔からとっても旅に憧れているんだけど、まだ“旅”にはほとんど行ったことがなくて、いつもしているのはだいたい“旅行”なのです。
そんな私でも、本を読むだけでまるで旅をしている気分になれる。
知らない国のことや宗教のこと、ボディランゲージで意思疎通して伝わった時の快感、いろんな刺激や学びがあって、旅の素晴らしさがぎゅっと詰まってて本当にすごい。
ガンジス河でバタフライはインドの旅でヒンドゥー教に出逢い、宗教の何たるかを考えるきっかけができて、今、三冊目の「モロッコで断食(ラマダーン)」を読んでるのだけど、宗教からくる生活習慣に身を置くたかのてるこさんを追っていると、自分まで想像力が豊かになった気がしてくる。
沢木耕太郎の、26歳になったらふらりと旅立ちたくなる感覚とはまた違って、何歳からでも、世界を知ることができる(旅立つことができる)自信をくれる、とってもワクワクが詰まった本です。
たかのてるこさんは大阪出身なのですが、出身校を知っていることもあって(残念ながら自分は違う学校だけど…)、その喋り方やキャラクターがまるで自分の先輩のようにリアルに想像されるのも、ここまで共感できたポイントかも。
これも、ご縁だなぁ…と、思ったりしています。
この本に出逢ったのは後輩ちゃんに勧められたからなんだけど、実はその前に、違うルートからも出逢っていたのでした。
それは私が数少ない旅をしていた時に出会った、たいらファミリーさんから。
たかのてるこさんと、あのファミリー、お父さんが出逢うなんて、一体どうなっちゃうんだろう!!!と、今から読むのが楽しみでなりません。
(ちなみにたいらファミリーさんもとってもとっても温かくて素敵なので、石垣へ行く機会があったらぜひ訪れてみてください!)
最新刊に辿り着くまで、ゆっくりとたかのてるこさんの旅路を辿るのを楽しみに。
また明日からも、がんばろう。
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