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また優等生ムーブしてない?
こういうこと、私以外の人も感じることあるのかな?と思いまして。
自分の中のアンコントローラブルな自分との向き合い方について、突然書きたくなりました。
「また優等生ムーブしてない?」
「この送別会に至るまでの取り組みは、Kanaさんが求められていること以上に細やかに動いてくれたことにより実現したし、その動きを見て、みんながてつだってくれたんだと思います。」
会社で幹事を求められた送別会を開いて、上司から求めていた褒め言葉をもらいながら、私の内側から聞こえてくる声。
「そりゃそうだよね、そう言われるためにやってたんだから」
「また優等生ムーブしてない?」
「本当にその人に喜んで欲しくてやってた?褒められたかっただけなんじゃない?」
「目立ちたくないとか言って一番おいしいところ持って行こうとしてない?」
「本当は体裁ばっかり繕って、内実が伴ってなくて、全然できてないくせに」
なんでそんなこと言うんだろう。ひどいなぁと、私は私に思います。
そんなこと、わかってる。調子に乗ってるわけじゃない。でも、その過程で私はどうしたら喜んでもらえるか必死で考えたし、喜んでくれてうれしかったし、結果としていいアウトプットになったならいいんじゃない?
ほどよい着地点を見失ったまま、厳しすぎる自分と甘々な自分に引き裂かれて、ぐるぐるの闇の底に落ちていきそうになります。
こういうこと、ありませんか?
「嫌われたくない下心からそうしてるだけなんじゃない?」
「Kanaさんって私の友達で悪く言う人いないです。でもあんないい人で大丈夫なの?って話してました」
最近、友人にそう言われたこともあります。
そこで意地悪にも、
「でも逆にすごい好きって言ってくれる人もいないじゃない?」
と返す私。
「それはそうですけど」
その友人はそんなこと言っても大丈夫な関係値があるから嫌味にはならないのですが、つまりそういうことなんです。
相手に合わせて自分をチューニングして、相手が嫌だと思うことを予測して言わないようにして、困ってる時は全力で助けて役に立とうと、努めてきた結果なのです。
私の中でまた攻め立てる声がします。
「本当はそういうの、疲れるなと思ってない?」
「嫌われたくない下心からそうしてるだけで、心から助けたいわけじゃないでしょ?」
「役に立つから、友達みたいになってるだけで、本当の役に立たない私を大切に思ってくれてるわけじゃないでしょ?」
「都合よく扱われて、利用されてるだけなんじゃない?」
そういう声が自分の中に聞こえるということに心底うんざりします。
嫌われたくないという下心からの行動は、卑しいのでしょうか?心からの行動とは言えないのでしょうか?
都合よく私を利用しようとする人を拒んだら、私はたくさんの人間関係を失うのでしょうか?
でも、私は、そんなことはない、ということも知っています。
「それの何がいけないんです」
そう言ってくれたのは「ぼくのメジャースプーン」に出てくる秋先生。
「誰かが死んで、それで悲しくなって泣いてても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分のことがかわいそうで泣いているんだって。人間は、自分のためにしか涙が出ないんだって(略)だったら、ぼくはそれです。」
終盤で苦悩する「ぼく」の話をきいた秋先生は言います。
「それの何がいけないんです」
「馬鹿ですね。責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、その人が悲しいことが嫌だから。そうやって、『自分のため』の気持ちで結びつき、相手に執着する。その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです(略)ーふみちゃんが悲しいことが、苦しいことが、本当に嫌だったんでしょう?それを愛と呼んで何がいけないんですか」
私はかつて、この言葉に救われました。
何回読んでも、このシーンでボロボロに泣いてしまいます。
自分のエゴや執着や、責任感からくる良心の呵責から、外側から見れば「思いやりのある」「褒められるべき」行動をすることがダメなことなんじゃないかとずっと思っていました。
でもそういうのも、十分愛であると。
以来、私はそういう声が内側から聞こえてきたら、「それの何がいけないんです。その気持ちを人はそれでも愛と呼ぶんです」と秋先生の言葉を思い出して、落ち着くようにしています。
ネガティブな自分がいきなり超ポジティブな思考パターンへ変化することはとても困難ですが、そういう自分をメタ認知して歩み寄り、何かしらの救いの言葉を持っていると、ほんのちょっと生きやすくなるなぁと思うのです。
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