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【シニア世代のこれからの近距離移動のあり方は?】産学連携:京都光華女子大でWHILLの有用性を検証する卒業研究発表会

京都光華女子大学 キャリア形成学部 キャリア形成学科で2024年1月22日(月)に、シニア世代の移動手段として近距離モビリティWHILLの有用性を検証した卒業研究発表会が同大学で行われました。

高齢化が加速する日本には、シニア世代の「徒歩」をカバーする移動をどうするかといった社会課題が横たわっています。そのソリューションの一つとして昨今世間で注目されているのが”近距離モビリティ”と呼ばれる免許不要で歩行領域(歩道・屋内外)を走行できる乗り物です。

本記事では、近距離モビリティWHILLを取り扱う京都ダイハツの協力を得ながら、WHILL、つまり近距離モビリティが安全かつ快適なシニア世代の移動をサポートできるのかという有用性に関する4年生 Yさんの研究報告についてまとめています。

京都光華女子大×京都ダイハツの産学連携プロジェクト

本プロジェクトは「次世代の健康生活を支える近距離電動車椅子の有効性の検証・提案と認知度向上」という題目で、京都府が選定した官民連携事業の一環として進められています。

京都光華女子大は、モビリティ推進室を擁している京都ダイハツと企業連携PBLを推進し、シニア世代の移動支援に着目し、WHILLの有用性を検証する取り組みを重ねてきました。

座学だけでなく、ハンドルがついたModel Sを実際に試乗したり、街中で体験したりと理解を深めながら、およそ1年間にわたり密に連携しています。

キャンパス内でのModel S体験 ※京都光華女子大HPより拝借

大まかな取り組みは以下の通り

  • 2023年1月 WHILL含めさまざまなモビリティを知る座学

  • 2023年2月 研究計画の策定とWHILLの納車

  • 2023年2月 キャンパス内と実際のまちなかでのWHILL走行体験

  • 2023年4月 WHILLの試乗体験 第2回目

  • 2023年6月 酒井ゼミ生で試乗体験イベントと京都ダイハツ社員と座談会

  • 2023年7月 基礎ゼミの中で京都ダイハツより健康経営に関する特別講義

  • 2023年8〜12月 実証研究

主に、実証研究の内容が、今回の発表会で報告されました。

Model Sで横断歩道をわたってみる学生 ※京都光華女子大HPより拝借

より詳細な内容は👇にそれぞれまとめられています。

卒業研究発表会 概要

1年以上にわたる学び、取り組み、研究の集大成が今回行われた卒業研究発表会です。

  • 日時:2024年1月22日(月)13:00〜14:00

  • 場所:京都光華女子大学 聞光館 3F

  • 参加者:京都光華女子大学 キャリア形成学部 キャリア形成学科 酒井教授と本研究に取り組んだ4年生のYさん、京都ダイハツ、WHILL社

  • 内容:1、2022年度の取り組み(酒井教授) 2、2023年度の卒業研究発表(Yさんより) 3、2024年度に向けた研究計画(酒井教授) 4、発表を受けての総評(WHILL社) 5、質疑応答 

Yさん「いつか自分の祖父母が使うモビリティを知っておきたかった」

WHILLを卒論のテーマにした理由について、Yさんは「当初は異なるテーマで検討していました。しかし、ありきたりな内容だったため今まで誰も着眼してこなかった内容で書きたいと思い、WHILLを選びました」と説明。

Yさん自身のおじいさまおばあさま、将来の自分が使うかもしれない、もっと知っておきたいという思いがあったそうです。さらに、「実は、長崎県のハウステンボスに祖母と一緒に行ったのですが、園内を回りたいけれど祖母の体力を考えるとあまり動けなかった思い出があります」と自身のエピソードも交えて話してくださいました。

「WHILLを知るまでは、車椅子に対する印象は障害のある人、体の悪い人が使う乗り物という印象がありました。しかし、WHILLの研究を始めて、自分も将来利用者になるんだという目線になり、理解が深まってとてもよかったです」と締めくくっています。

コメントをする京都ダイハツのスタッフさん

酒井教授「WHILLが歩くことを促進する」

酒井教授はWHILLを活用することで、例えば30分歩いて、10分WHILLに乗って体力を回復する、そしてまた30分歩くなどが可能となるのではと推察。「『WHILLがあるから歩ける、外出できる』という歩くことを促進する機会にもなると期待を寄せました。

また、今後については、WHILLのユーザーさんに1年間、日常利用の実態を検証させてもらい、四季折々でどのような使い方ができるのかを可視化・検証していきたいとコメント。高齢者、障害がある方・若年層などそれぞれのパターンで検討することで多様なパターンを見つけ出すことができそうだとしています。

30分歩いて、10分WHILLに乗って体力を回復する、そしてまた30分歩くことが可能になると分析する酒井教授

WHILLの認知を広げるには若者へのアプローチが大事

WHILL社の社員がYさんに対し「もしWHILLの認知を広げていく立場だったら、どんな点を推していきますか」と質問を投げかけたところ

質問するWHILL社の社員

Yさんは「まず乗ってもらいたいです。学内で試乗会を実施した際には大勢の人が集まってくれました」と回答。

「また、試乗体験の場を増やしていくために、例えば若い人向けのイベントにも出展していきたいです。若い人が知れば、親や祖父母にも広がっていくのではないかと思います」と説明しています。

WHILLは免許不要で「歩行者」扱いの近距離モビリティ

WHILLは免許不要で歩行領域(歩道・屋内外)を走れる近距離モビリティです。電動車椅子規格で開発されており、最高時速は6kmで道路交通法上は「歩行者」の扱いとなります。

左からプレミアムモデルの「WHILL Model C2」、折りたためるモデルの「WHILL Model F」、スクーターモデルの「WHILL Model S」

免許返納前後の移動手段としての利用や、場所や用途によるモビリティの使い分けなどがされており、全国の自動車ディーラー107社1,300店舗以上で取扱いが広がっています。

最近はご家族からWHILLをプレゼントするケースも多く、「シニア世代の移動」や「車の卒業」はご本人だけが抱えるものではなく、ご家族皆で一緒に、その後の生活や移動を含めて考えるトピックになっているといえます。

WHILLを試乗・購入できる店舗へ

WHILLは、自動車ディーラーなど全国の正規販売店で試乗や購入、相談が可能です。
京都ダイハツの店舗詳細はこちら
また、京都府以外でもご自宅から行きやすい店舗をWHILL公式HPより探すこともできます。

試乗をご希望の場合、店舗の混雑状況や試乗機体の手配準備などから、事前ご予約をお願いいたします。

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