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#35 Berlin to Stuttgart

2019年10月7日

良いんだか悪いんだか、この一週間で一番快晴かもしれないベルリン最終日の朝。電車を外のホームで待っているとこんなにも光か降りかかってくる。光合成、光合成。

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ベルリンを発つのは夜なので、それまで中央駅のロッカーでスーツケースとリュックを預けることに。しかし全ての荷物が入る特大ロッカーがなかなか見つからず、あっても使用中ばかり。ひたすら構内をウロウロしたあげく、ひとつだけ空いている特大ロッカーを見つけて飛びついた。手持ちコインが足りなかったので、誰にもロッカーを奪われないよう荷物を中に一瞬置いて、すぐ横にあった両替機に走る。だが2つとも両替機はどちらも壊れていて反応しない。すぐ戻ってくるだろうと、荷物はそのままで急いで同じフロアにある換金所へ走る。少ししか両替してくれず、隣のパン屋に走る。お願いするもパンを買わないと交換してくれず、列に並び今全然いらないプレッツェルを購入。そこでもちまちましか交換してくれないので困った。なんとか小銭をかき集めて、荷物が心配で急いでロッカーに戻ると、警備員や警察が何やら集まっている模様。わたしの荷物の近くだ…。もう少し近寄ると、やはりわたしの荷物の周りに集まっていたので、「わたしの荷物です、ごめんなさい、両替機壊れてたから両替しに行っていて…。」と英語で話すと、ドイツ語でわたしは何やら怒らている。きっとわたしのスーツケースが爆弾などの危険物だと思われていたらしく、何言っているかわからないが、おそらく「ちゃんと鍵閉めなあかんやんけ!」とか言われている。わたしも焦って荷物を手放して行ったのは申し訳なく思っているが、近くにある両替機を全部壊れたままにしている君たちも悪いやろ…と去っていく人たちを見て苛立ってきた。

日本へ小包を送るために郵便局に行くも、意味わからないくらいの行列かつ買いたい箱のサイズがいまいちで、悩んだあげく諦めた。こんなにいい天気なのになんだかついていないな。

気をとり直して、友人とカフェ。今日誰かと会う約束があって良かった。ひとりだったらただイライラする一日になっていたと思う。〈Katie's Blue Cat〉の可愛いレモンケーキと好物のチャイでトリート・ユアセルフ。

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そして最後にベルリン中心部から少し離れたLichtenbergというエリアにある、気になっていた施設〈Dong Xuan Center〉へ。

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なんか格好いいドライブインのような写真が撮れた。ここは完全に亜熱帯の空気が漂っているくらいベトナム(行ったことない)だった。大きな倉庫がドンドンドンと建ち並んでいるのだが、中にはたくさんのお店。食料品店やレストランだけでなく、美容室や日用雑貨店、ベトナム人が着てそうなレギンス(?)ショップ、謎の店、謎の店…などとにかく異国感がすごい。ドイツどこ行った!

1980年代、社会主義国という共通点があるベトナム人(だけでなく他の社会主義国の人も)が東ドイツにたくさんやってきて労働力として働いていたそう。ドイツ統一後、移民労働者は職を失い国に帰ることを強いられるが、帰国を決意しなかった人たちは現在も様々なお店を経営してコミュニティを作り、この地で生活している。昔といっても、全てたった数十年前くらいの出来事なのが信じられないな。

というわけでベトナムの香りを楽しむ。優しくなりたいので牛肉のフォーを。やっぱり美味し〜。これからもベトナム料理には頼っていきたい。

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夜の入り口も雰囲気があっていい感じ。

友人へ別れを告げ、中央駅に戻る。電車の時間まで余裕があるので駅構内のあらゆるスーパーやドラッグストアで最後の物色。レープクーヘン(Lebkuchen)というお菓子が美味しいと友人から聞いていたので、旅のお供にちょうどいいミニサイズを発見し買ってみることに。食べるのが楽しみだな。あれよあれよとベルリンさよならのお時間。長い道のりなので今回はしっかり指定席をゲット。あまり綺麗とは言えない列車だけどちゃんと座れたのでよしとする。なんの会話もせずただ隣に座っていたおじさまが食堂車へと席を立ったついでに、わたしにもチョコレートをおすそ分けしてくれたりと、まぁ紳士。

深夜、明かりが煌々とついている車内でなかなか眠りにつけず、ぼんやりとした気持ちでいる。ただただ列車はドイツの暗闇を走り抜ける。

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