見出し画像

#31 Berlin

2019年10月3日

今日は「ドイツ統一の日(Tag der Deutschen Einheit)」と呼ばれる祝日で、東西ドイツが統一したドイツ連邦共和国の建国記念日。ベルリンの壁が崩壊したのが1989年、統一の日は翌年の1990年。新たな時代へと進むドイツは私と同世代である。ヨーロッパを旅して歴史を知る機会がちょこちょことあったけれど、国境間の変動が日本では想像できないほどあり、わりとここ数十年での出来事も多いので、その移り変わりを目の当たりにして暮らしてきた人が今も少なくないということ、びっくりである。

と、いうわけで今日は各地であらゆるイベントが催されている。私はカールホルストの大きな競馬場で開かれているどでかい蚤の市へ行くことにした。

画像1

お客でぎゅうぎゅうになった細い道路を抜けると(お店が両脇にあり、通りきるまでもめちゃくちゃ時間がかかる)、ようやく競馬場が見え、あまりのお店の多さに途方に暮れる。

画像2

途中からは雨が降ったり止んだりを繰り返し、お店の人たちは売り物をビニールシートでザバッとかぶせ雨をしのぎ、またそれをザバッと外す。本や紙ものを売っているところはかなり大変そうだ。その間は室内のエリアでひたすら古い切手を漁ったりした。

画像3

なんやかんやで雨と寒さを耐えしのぎ、いつの間にか5時間ほどひたすら歩き続けていた…。最後は目が死んでいたかも。こんなに見ているとやはり欲しいものの分別がつかなくなり、あまり購買意欲は掻き立てられなかった。いいなと思った瞬間にぱっと買い物できる人が羨ましい。

画像4

そんな感じで意識がふわふわしているなか、私の目の中に飛び込んできた可愛い手描き入りのガラスボウル。ブランドもなくちょっと欠けているしたった1ユーロの品だけれど、なんだか一生大切にしてしまいそうな愛くるしさ。帰国するまでにこれ以上割れないよう、街に置かれているフリーペーパーを何度も何度も包んでリュックにしまった。この蚤の市、また訪れたいな。

画像5

夜、友人と合流。ベルリンの若者でぎゅうぎゅう詰めのカフェへ。ナイスセンスの持ち主の彼女が案内してくれるところはいつだって間違いない。2時間ほどおしゃべりしながら、蚤の市でヘトヘトになったので、しっとりバナナケーキとラテで自分に甘いトリートメントを。

画像6

画像7

夜はこじんまりしたジャズクラブでゆったり過ごす。ビールは飲みきれないだろうな…と、わ〜かっちゃい〜るけど(雰囲気に飲まれて頼んじゃうの)や〜めら〜れない(突然の『スーダラ節』)。

旅をし始めてからひとりで過ごす夜がほとんどだったので、本当にいい時間。中心部から少し離れた宿に着くまでどんどん人が降りていく電車はさみしいけれど、いい夜を過ごせたな、という余韻のあたたかさで上機嫌で帰れる。単純に、ベルリンを離れるのが寂しくなってきた。友人がいることってこんなに心強いんだなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?