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#30 Berlin and Dresden

2019年10月2日

夜更かしをしながら悩みまくり、今日は1日違う街へと出かけることにした。行き先はドレスデン。ただなんとなく、名前の響きが好きで。

全然眠れなかったので体がだるすぎるけれど、バスに間に合うようしぶしぶ早起き。なかなかの雨が降っているのに、ベロンと骨の折れた折りたたみ傘しか持っていなかったので、最寄駅まで徒歩20分かかる道のりですでにびしょ濡れ。片道3時間弱のバスの中で体力を取り戻す。この旅で長時間乗り物に乗っていることに慣れてしまい、2〜3時間の移動はちょろい、むしろ一瞬すぎてさみしい(どういう感情)と思うようになってしまった。

ドレスデンに着き、まず足を運んだのは”世界一美しい牛乳屋さん”と言われている〈Dresdner Molkerei〉。小さいお店の前には観光バスが次々と止まり、異様な雰囲気が漂っていた。店内へ入ってみると、牛乳屋さんとは思えないくらいの、聖堂のように美しいタイル装飾が一面に。じっくり眺めてみたかったけれど、人があれよあれよとやってくるので、諦めて2階のカフェで甘い休憩。ミルククリームの挟まったどこか懐かしい感じがするスポンジケーキと牛乳を頼んだ。外は雨で冷えているし、牛乳をストレートで飲むことは小学生以来ほとんどなくなってしまったので、お腹の調子崩したらどうしよう、だとかそんなことを考えながら食べた。

雨は降ったり止んだりを繰り返す、ヨーロッパらしい天気。歩いているとジャズクラブ〈Blue Note〉を発見。リハーサルの音が聞こえてきた。こんなところでおしゃれな夜を過ごしてみたいなぁ。

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お昼はファラフェル・ケバブ屋さんの〈ibras〉で。やって来るお客さんのオーダーを眺めていると、ピタサンドとプレートを頼む割合が半々くらいだった。私もどっちも食べたい。盛り盛りされていて嬉しいプレート、茄子のペーストが美味しかった。ファラフェルは普通。

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こういう団地感のある集合住宅、素敵。色使いもピンポイントでいい感じ。

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南に向かって歩き続ける。ドレスデンはエルベ川を境に南北に分かれており、私がさっきまでいたのは北の方で、この街の一番栄えているエリアは南にある川を渡り切ってすぐのところだと、終盤で気がついた。

旧市街地には、古めかしくどっしりかっちりした建造物が至るところにあり、それらの間にある細い通りを歩いていると、まるでそういうテーマパークにワープしたかのような雰囲気を感じられる。

時間が迫っていたため、気になっていたものの残念ながらエントランスしか訪れることができなかったミュージアム〈Albertinum〉。シンプルな清いデザインでかっこいい。元は兵器庫だったらしく、外観と内観のギャップがたまらん。

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ドレスデン城の外壁に歴代の君主たちがずらーっと描かれている「Fürstenzug(君主の行列)」は圧巻。なんとこれら全てタイル。この地方で有名なマイセン磁器で作られているそう。こんな風に特産物を有効活用できるすごさ。

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ドレスデン中央駅のバス乗り場へ。ここからたくさんの都市へ向かうバスが出ている。なんとも夢があるな、とかそんなことを考えながら行き交うバスを待ち続けていたのに、どうもベルリン行きのバスが見つからない。見つけても予約した番号と違うものだったりして、乗ることができない。質問してもバスの運転手は忙しいので軽くあしらわれる。1時間半以上待ったのち、悲しい気持ちでバスの予約センターへ行くと、本来乗るバスはいつの間にか行ってしまった模様。私がただただ見逃していたのか、乗り場に来る前に出発していたのか…。変更料だけで次の時間のバス予約を手配してくれた。寒いし寂しいし不安しかなかったけれど、スタッフのお姉さんが優しくて救われた。久しぶりにちょっと泣きそうになった(いや、泣いたっけな)。不都合なことが起こると、小学生でもないのに、会社とかでももう泣きたくないと思えば思うほど涙が出てしまう。自分が怒る場合も、怒られる場合でも。きっとそういうシーンに出来る限り遭遇しないように生きてきたので、耐性がないのだろう、自分でも「え、そんなことで?人生甘くない?」と思ってしまうくらいだけれど、出るもんは出るのだ。自分の悲し悔し涙を流すよりも、誰かに対する喜び嬉し泣きができるような人になりたい、と大人になってからずっと思っている。きっと年を重ねるともっと涙の扱い方がうまくなるのかな。だといいな。

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