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#25 Vienna to Prague

2019年9月27日

久しぶりの列車移動で約4時間、お隣の国チェコへ向かう。RegioJetというチェコの会社が運営している特急列車、価格は19ユーロほど、スタンダードクラスを選んだのにかなり快適な移動だった。水やドリンクがもらえるし、モニターもついている。2000円くらいで特急列車に乗れて、しかも国をまたぐことができるなんてずるすぎる…。

トラムに乗って宿に向かう。まず入り口の扉を開けるのが難しくて手こずる。日本のドアって本当にしっかりしてるんだな、というくらい、ヨーロッパのドアって不安。「家の入り口の鍵それだけ?」というくらいわかりやすい鍵穴だったりとか、「全然鍵噛み合わない!」とかが普通にある(そういう時はドアを引いて噛み合うようにしたり、開けるのにちょっとしたコツがいる)。少し荷物を整理して近所のスーパーマーケットへ。ウィーンで通っていたのと同じ〈BILLA〉というお店。そしてチェコ語になり、また本当にわからない言語。簡単なインスタントのものでも説明書きをみると何を書いてあるのかわからず、携帯片手に物色。

旧市街地周辺へ。1駅だけ地下鉄に乗ったのだが、毎度地下鉄に乗った後に発生する方向感覚の喪失と、せっかく外に出られても工事で迂回させられまた違う出口に向かったりとで、一向に街へ行くことができず30分くらいは地下鉄の回りをひたすらぐるぐる歩いていた。地下なのでネットの調子も悪く、苦戦。夕暮れになるにつれ雨も降り始め、先に進めないもどかしさとイライラが募っていく。地下鉄ラビリンス。

ようやく迷路から抜け出せて広場に向かうと、歴史的な教会・宮殿・ミュージアム・時計台などひしめき合っていた。その合間を、スーベニアショップ・マーケット・レストラン・高級ブランド店などがずらっと埋め尽くしていて、なんともぎゅうぎゅうの街。そのぶん道は結構狭い。目立つのは、ぐるぐる巻きのスイーツを歩きながら食べる人と、それを売っている店数。Trdelnik(トゥルデルニーク)と呼ばれる、パン生地を棒にぐるぐる巻いて回転させながら焼き上げるお菓子。プレーンは中が空洞のままだが、その中にクリームやアイスを入れたものを食べている人が多かった。作っている工程も見えるので、余計に食欲をそそられる。やたらめったら手に持っている人を見たので、まんまと食べるもんか、と謎の意地を張る。けど、この滞在期間中にはきっと食べてしまうと思う。

お腹も空いてきたので、セルフスタイルの大衆食堂〈Havelská Koruna〉へ。番号や料理名を言うとその場でお皿に入れてくれ、渡してくれる。

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ウィーンからの列車で隣になったおじさまがご好意でチェコのおすすめ伝統料理をメモしてくれていたので、それを見ながらオーダーする。全く読めない Svíčková (スヴィチュコヴァー) という、牛肉のクリーム煮みたいな。おじさんは発音の練習も一緒にしてくれたがすっかり忘れてしまった。白いのはダンプリングと言っていたけれど、まさに肉まんの生地のようでふわふわ甘めのものだった。最後は余ったソースをべたりとつける。トレーを持って自分で選ぶスタイルのお店は、入りやすいのでひとり旅をしている者にとってはありがたすぎる食事処。アルコールよわよわ人間なので、ビールは飲みきれないが雰囲気に負けて頼んでしまう女。だってチェコだもの。3口くらいで満足した。でも気合いで飲みきり、お店を出る前にトイレへ行くと案の定顔が真っ赤っかのぱんぱんで恥ずかしすぎるので、顔をうつむけ気味でそそくさと夜の街に飛び出した。

少し狭い道をうろうろ歩き、ようやく顔色が落ち着いてきたところで、大きなショッピングモール〈PALLADIUM〉を見つけたので入ってみる。散歩がてら上から下までただひたすらに通って回り、地下にあるスーパー〈Albert〉を物色し明日の朝食などを購入。チェコではなんとなく〈BILLA〉より〈Albert〉派かな。

トラムに乗り、宿へ戻る。雨降る夜のプラハのトラム、なんだか映画に入り込んだようで気分が上がるな。何かを不安に悩んでいるちょっとアンニュイな女の子の主人公を勝手に想像する。

今日は雨だったし写真を撮る気分にあまり慣れず、帰ってからちょっぴり後悔している。

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