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「面白さとは何か?」を2×2のマトリクスで考えてみた

「面白い」ってなんでしょう?

皆さんは普段の仕事の中で何かの企画を考えることはありますか?
世の中にはたくさん面白いサイトがあったり、人々の興味を引くようなプロモーションがあったりますよね。

僕も普段はwebプランナーとして企画の仕事をしているのですが、面白い企画を考えるためには「面白い」とは何か?を理解しておく必要があると思います。
抽象的な言葉を定義すると、実現するものが明確になります。
すると、現状と比較することで何が足りていないのか、どういう視点で考えればいいかが分かります。
ということで、このnoteでは「面白い」を考えます。
企画を考える人の何かの参考になったら幸いです。

「面白い」という概念はギャップである

結論から言います。
面白いという概念は2者間でギャップが起きる現象のことではないかと考えました。
それをギャップが起きるものとギャップの大きさで分けて、2×2のマトリクスで整理したものが下記になります。
オレンジが「面白い」ブルーが「面白くない」という象限です。

発信側と発信側で生じる情報ギャップ(①と②)

①発信側と発信側×情報ギャップ大
コンテンツの中でギャップが発生している面白さがコレです。
代表的な例は「お笑い」です。
お笑いはボケとツッコミという2つの要素があって初めて成立します。そして、ボケの非常識さに対してツッコミが常識を提示することによってギャップ(面白い)が発生するのだと思います。

下記にあるのは僕の大好きなお笑い芸人のオズワルドさんです。
この2人はネタのストーリー自体に緩急を持たせすることで、ボケ、ツッコミのギャップに加えて、ストーリー自体の面白さという2つの面白いを発生させているのだと思います。
めちゃくちゃ面白いので見てほしいです。
彼らを面白いと感じる人とは仲良くなれそうです。友達になってください。

一般的な芸人さんなら、「どーも!○○です!」と大きな声でネタが始まることが多いですが、オズワルドさんは「どうも、お世話になっております。」と静かなスタートをします。
そしてネタが進むにつれてツッコミ役の方のボリュームが大きくなっていくという形式をとっています。
こうすることでネタ全体の構成でギャップを作り出し、面白いという現象を発生させているのでしょう。

図の中に記載した企業のロゴは伝わりづらいかもしれませんが、これも構造を知ると面白いです。
例えば、UNIQLOのロゴ

なぜ「ユニクロ」がカタカナで記載されているかご存じでしょうか?
これはユニクロのビジネスに由来します。
ユニクロはアメリカのカジュアルファッションを日本に取り入れて、それを日本流に再解釈し、世界に向けて打ち出しているものだといいます。
この外来のものを取り入れて、日本流にするというのが外国語を日本語で表現するときに使われるカタカナと同じ構造なのです。
だから、それを反映するために「ユニクロ」はカタカナで記載されています。
ただ、それだけだと海外の方は企業名を理解できないため、アルファベットとセットになっているわけです。

下記にこのロゴをデザインした佐藤可士和さんのサイトからの引用を掲載します。
ご興味あれば見てみてくださいまし。

グローバル展開のスタートとなった「ソーホー ニューヨーク店」のオープンに際して開発したバイリンガルのロゴマークには、欧米由来のカジュアルウエアを日本流に変換してきたユニクロの個性が体現されている。ユニクロ創業時に使われていたビビッドな赤を基調とし、極限まで研ぎすませたミニマルなロゴマークとオリジナルフォントを核としたグラフィックデザインをコミュニケ―ション戦略の核に据え、これらを店舗工事中の仮囲いやニューヨークのタクシー「イエローキャブ」をはじめ、街中のさまざまな媒体に展開することで、ロゴマークとともにブランドの認知を促した。
https://kashiwasato.com/project/6821

どうでしょう?企業のロゴ面白くないですか?
きっとこれに面白いと感じたあなたは事業形態という目に見えない抽象度の高いものとロゴという具体性の高いデザインという具体と抽象のギャップを面白いと感じたのではないでしょうか?

逆に面白くない象限
②発信側と発信側×情報ギャップ小
これは業務連絡などがそれにあたるでしょう。
報・連・相という情報の中に大きな情報ギャップは基本的に発生しません。何かやらかしたとしたらある意味面白いかもしれませんね(笑)
また、Twitterなどでよくある日常系のツイートやオチの無い話も面白くはないですよね?
これもそのコンテンツ内での情報ギャップが少ないためだと思います。
あなたの日常がよほど波乱万丈でない限り、普通の日常は面白くはありません。

発信側と受信側で生じる情報ギャップ(③と④)

③発信側と受信側×情報ギャップ大
これはお笑いのネタのように発信側の中ではなく、発信側と受信側の情報の非対称性によってギャップが発生するパターンです。

最も身近なものは最新のニュースだと思います。
自分がまだ知らない情報で、かつ予想していなかったようなことは情報ギャップが大きいため面白いと感じるのではないでしょうか?

例えば、最近だと有吉さんの結婚発表は世間を賑わせましたよね。
もし仮に有吉さんと夏目さんが付き合っていることが周知されているのだとしたら、大きなギャップは発生しないので、ここまで大きな話題にはならなかったように思います。
ギャップによる意外性ですね。

僕のツイートの事例も1つ紹介しようと思います。
こちらのツイートはいいね数約1000、リツイート数約150、約40万インプレッションを記録しました。小規模なバズですね。

このツイートも発信者(僕)と受信者の間にギャップが生じたのでしょう。
ここでいうギャップとは「気づき」です。
ワイヤレスイヤホン自体には日常生活で触れていたが、マーケティング視点でネーミングを見ることはしていなかった。だからこそ、この指摘に「なるほど!言われてみれば、たしかにそうだ」と新しい気づきがあり、面白いと感じたのでしょう。

その他、世の中にあるビジネス本や有料noteなども同様に発信者側が「気づいたこと」「知っていること」と受信者側は気づいていないこととの間にギャップが生じるため、面白い。新しい発見を得た。と感じます。
まぁ、もちろん有料noteでもつまらないのもありますが...

逆に面白くない象限
④発信側と受信側×情報ギャップ小
これは一般論や一般常識、誰もが知ってる過去のニュースなどがそれにあたるかと思います。
上記の例と比較するためにTwitterを取り上げると、同じツイートでも新しい気づきがないものやよくある一般論しか述べておらず、その人の意見が無いものは面白くありません。
特に昨今の情報爆発とも言われる世の中では新しい気づきの無い一般論なツイートや自分の体験が含まれていないツイートはあっという間に埋もれてしまうでしょう。

「面白い」をつくるためにはどうすべきか?

面白さとは何かについての僕の思考は以上になります。
ではこれを踏まえて、面白いをつくるためにはどうすべきか。

抽象度が高すぎますね。問いを変えましょう。

「面白いコンテンツを作るには?」「面白いツイートをするには?」
ではなく、「どうやってギャップをつくろうか?」と考えるのはどうでしょうか?

ギャップを作るために特に重要なのは受信者への理解だと思います。
その情報を得る人は現状何を知っていて、何を知らないのか。何を考えたことはあって、何を考えたことはないのか。
これを理解していないことには自分が提供するものがそれと比較したときのギャップになるかどうかを判断できません。

あなたの考えるコンテンツにギャップはあるでしょうか?
あるとしたら、それは何と何の間に発生するギャップですか?
どんなギャップですか?

例えば、ツイートをするとき
それは本当にあなたが考えたものですか?
一般論を言っているだけになってはないですか?
自分が思考をしたものを自分の言葉で表現し、それが受信者との間に情報のギャップを作り出すものであったなら。
きっとそのコンテンツは面白いと思ってもらえるんじゃないかなと思います。

って、面白いとは何かを自分で語るのってこのnoteのハードルを自分で上げてますよね。
「そんなこと言われなくても分かってるよ」って思われてたら恥ずかしい。。どうかこのnoteが④に該当しませんように。。

まぁでも、「面白い」を理解することと「面白い」をつくること。
このギャップがまた「面白い」。


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