見出し画像

K-POPの似ている曲

韓国では、80年代~90年代頃まで日本文化を禁止していた。
日本の音楽やエンタメの流入も安易ではななく、韓国国民も日本の文化に触れる機会が少なかった。このような点を悪用して韓国の歌謡界や芸能会社がこっそりJ-POP又は洋楽を作曲者に承諾を得ずに盗作して論議を起こすことも珍しくなかったのである。また当時の韓国では7小節目までは他者の楽曲と似ていても盗作扱いにはならなかったらしく、盗作扱いになるのは7小節目以降のメロディーが酷似している場合とされていたという。 

※盗作曲が左の写真  原曲が右の写真になります。 

                                  ★ハム・ユンサン / 近藤真彦

(左)1984年発表 - 1981年発表(右)

この時代の韓国音楽はK-POPジャンルには含まれないが、1984年にハムユンサンという歌手が「赤州老草パナムボ」という曲を歌っていた。これが1981年に近藤真彦が発表した「ギンギラギンにさりげなく」を盗作した曲だった。¨ギンギラギンにさりげなく¨は韓国では1983年ごろ釜山に上陸。1984年にソウルの街中や韓国の若年層の間でも大流行した。日本文化を禁止していた時代だったが、日本の音楽を録音した海賊版のカセットテープをリアカーで売っている業者などがいたらしく、それを買った人たちが複製したり、ディスコクラブやローラースケート場などで流されたりして聴くことができたという。
 
                                                ★消防車 / 少年隊

(左)1988年発表 - 1986年発表(右)

こちらの楽曲もK-POPではないが、韓国初の男性アイドルグループと呼ばれているソバンチャの代表曲である「通話中」は、少年隊の「ダイヤモンドアイズ」を盗作したという批判が挙がった。曲の構成やサビの部分が似ている。ソバンチャ本体も少年隊をベンチマークしたグループだったので当時、釜山などで日本のテレビ番組を視聴し、日本の芸能界を知っていた韓国人たちは「日本のアイドルを模倣している」という声もあったという。

                                       ★Roo'Ra / 忍者 - 近藤真彦

(左)1995年発表 - 1990年と1981年発表(右)

1995年に男女混成のアイドルグループ・Roo'Raが発表した「天上遺愛」が日本のアイドルグループ・忍者の「お祭り忍者」の盗作であることが発覚。さらに近藤真彦のギンギラギンにさりげなくのメロディーも入っていたことから、盗作問題となり活動自粛となった。イントロとサビの部分が特にそっくり。

                                        ★キム・ゴンモ / ICE MC  

(左)1995年発表 - 1994年発表(右)

1995年にキム・ゴンモが発表した3集アルバムのタイトル曲「誤った出会い」。当時としてはかなり速いリズムの曲であり、曲自体はハウス系のサウンドであるがメロディーは完全に演歌である。この曲は1994年にイギリス出身の歌手Ice MCが発表した「It's A Rainy Day」と「Think About The Way」と曲の構成が酷似している。

                                     ★SechsKies / 高田みづえ 

(左)1997年発表 - 1984年発表(右)

1997年にSechsKiesが発表した「男の生きる道」。一般的には¨ポムセンポムサ¨というタイトルで認知されている。ジェックスキスの活動曲の中でも最もエキサイティングな曲であり、サビの部分の歌詞とジャンプをする振り付けが特徴であり、アイドルに興味のない人や彼らのファンではない人にも知られている彼らの代表曲である。この曲は、日本のアイドル歌手である高田みづえが1984年に発表した「そんなヒロシに騙されて」のイントロがサンプリングされており、曲自体もポンチャック風となっている。しかし、当時の韓国では7小節目までのメロディーの酷似は許されていたので、盗作問題にはならなかった。 

                               ★ソテジワアイドゥル / Milli Vanilli

(左)1992年発表 - 1989年発表(右)

ソテジワアイドゥルが1992年に発表した代表曲「私は知っている」。この曲のヒットにより韓国音楽界の主流は、トロットやバラードから、ヒップホップ、アイドルグループ、ダンスといったもの変わっていったと言われている。曲の構成やメロディーなど、ドイツの音楽グループ・Milli Vanilliの「Girl You Know It's True」のメロディーを引用したもので、メンバーのソ・テジもミリ・ヴァニリの影響を受けていたという。 サビの部分を比較して聴いてみるとメロディーが似ている。

                                               ★NRG / Valentina

(左)1997年発表 - 1995年発表(右)

1997年にデビューしたアイドルグループ・NRG。ジャニーズのV6をお手本にしたグループだったため、デビュー当初はV6のようにユーロビート&アクロバットな振り付けで活動した。デビュー曲の「できるさ!」は2種類のバージョン違いが存在し、オリジナル版は1995年にValentinaが発表した「Wake Up Honey」を、ミュージックビデオ版はDomino&Akiの「Hot & Soul」のイントロをそれぞれサンプリングしている。

(左)1997年発表 - 1987年発表(右)

さらに後続曲の「ティファニーで朝食を」は、少年隊の代表曲である「君だけに」をモチーフに作られた曲であり、指を鳴らす振り付けから曲が始まるところも似ている。他にも1集・2集アルバムに収録されているほとんどの楽曲が日本で発売されたSUPER EUROBEATシリーズに収録された曲を無断でサンプリングしていたことが発覚し、作曲者との合意はなかったとみられ、ブックレットにも原曲の作曲家の名前は表記されていなかったので盗作であった。

                                           ★Koyote / London Boys 

(左)1999年発表 - 1986年発表(右)

1999年に発表されたKoyoteの代表曲「純情」。グループ結成当時、女性メンバーのシンジは練習生生活やトレーニングなど経験しておらず、オーディションで選ばれた後、いきなりデビュー曲(純情)のレコーディングをしてそのまんまデビューした。日本では千葉ロッテマリーンズのチャンステーマやDJ OZMAがカバーしたことで知られている。この曲は、1980年代後半に活躍したイギリスの音楽デュオ・London Boysの「I’m Gonna Give My Heart」とニール・セダカの「恋の片道切符」を引用したものである。イントロや曲全体の構成が似ている。

                                                  ★god / 2PAC 

(左)1999年発表 - 1996年・1995年発表(右)

godのデビュー曲「お母さんに」。godのリーダーであるパク・ジュンヒョンの幼少期の実話をモチーフとしてパク・ジニョン(J.Y. Park)が作った曲である。 しかし、この曲は盗作と判定され、メロディーはアメリカのラッパー・2Pacの「Life Goes On」、歌詞は「Dear Mama」を盗作した。特にDear Mamaはタイトルから歌詞までそのまんまだという意見もあった。

「お母さんに」のミュージックビデオ

作詞作曲の著作権に関して実際に2Pac側と議論した結果、この曲の著作権は2Pacに100%戻っており、韓国語の歌詞や編曲した部分の著作権はパク・ジニョンが持っている。当時、事務所がサンプリング関連代金処理をきちんとできていなかったため、問題になったとされている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?