検索結果に表示されない!?オウンドメディアをGoogleペナルティから守る方法
オウンドメディアに、検索サイトからのアクセスがなくなった……!
これは、実際に起こりうる事件です。
自社で制作するメディアこと「オウンドメディア」では、記事を多くの人に読んでもらうことが重要です。アクセスの大半は検索から生まれますから、まずは検索で上位に表示されるよう、対策をすることとなります。
日本の検索エンジンでは、Googleが75.3%と高いシェアを誇ります(2023年8月時点)そのため、検索対策では、Google検索への対策がメインとなるでしょう。
ところが……。せっかく検索結果で上位表示されるよう努力したのに、オウンドメディアが全く掲載されなくなることがあります。これは、Googleからペナルティを受けたケースです。
この記事では、Googleから嫌われて検索結果から除外されることのないように、何をすべきか? 何を避けるべきか? を解説します。
なお、検索結果の上位に表示されるために工夫すべきことは、「オウンドメディアにおいて成功するためのSEO対策とは」をご参照ください。
検索結果で圏外に!Googleペナルティとは
Googleで検索されたときの表示順位が大幅に下落したり、検索結果から除外されたりする挙動は、一般的に「Googleペナルティ」と呼ばれます。
Googleペナルティには「自動ペナルティ」と「手動ペナルティ」の2種類があります。
*なお、Googleは「ペナルティ」という言葉は使っていません。自動ペナルティは、Googleが公式にアナウンスしているものではないからです。とはいえ存在することは確かで、私たちウェブページ制作会社が検索結果から「ペナルティが課された」と判断しています。
Googleの「自動ペナルティ」は、検索エンジンがアルゴリズムに則って、機械的に課すペナルティです。手動ペナルティは、文字通りGoogleの担当者が手動で検索結果から、われわれを除外することを指します。
ペナルティは2種類に分かれていますが、回避方法は共通しています。そこで次の段落では、Googleペナルティ対策をご案内していきます。
Googleペナルティを避けるために
Googleペナルティを避けるには、以下の対策を取りましょう。
「Google 検索の基本事項」(旧ウェブマスターガイドライン)の遵守
Googleは、「ウェブページ、画像、動画など、Google がウェブ上で見つけた一般公開されているコンテンツについて、Google 検索結果に表示されるため」の方法を、ガイドラインで公開しています。
ペナルティを避けるための大原則として、このガイドラインを遵守することが挙げられます。ガイドラインの大原則には「読者第一のコンテンツを作る」「わかりやすい見出しをつける」「そのサイト独自の深いコンテンツを用意する」といった案内が書かれています。
小手先の技術を駆使しても、これらの原則を守らなければ、Googleで上位表示は狙えません。まずはこれらの原則にのっとり、深いページを作りましょう。
スパムポリシーに反しないコンテンツの作成
Googleは、スパムに関するポリシーを定めています。
このポリシーに反してスパム判定された場合、Googleペナルティの対象となります。
Googleペナルティに該当するコンテンツ18例
具体的には、下記がスパムとみなされます。
1. クローキング
検索エンジンとページを開いてからの本文に異なるコンテンツを表示し「検索結果からたどり着いたら、全く違う内容でがっかりした」体験を作ってしまうやり方です。
2. 誘導ページ
誘導ページとは、検索結果の上位に表示されることだけを目的に作成されたサイト、またはページを指します。
たとえば上記の例では、地名以外ほぼ同じ内容の記事を大量生産しています。どの地域のページも、同じお問い合せフォームに誘導しています。
この例では、内容の薄い文章へ、あるサイトへのリンクだけを貼ったページをたくさん作っています。これではページを開いても、読者が得るものはほとんどありません。
3. ハッキングによるアクセス誘導
サイトのセキュリティ上の脆弱性に付け込まれ、許可なくサイトに配置されたコンテンツはGoogleのペナルティ対象です。まれに企業の公式サイトでもこういったハッキングの被害にあい、突然アダルトコンテンツが表示されたり、違法なサイトへのリンクが貼られたりすることがあります。
4. 隠しテキスト・隠しリンク
たとえば白背景に白文字など、人間には見えにくい文字を掲載し、そのキーワードで検索した人にだけ表示されるよう工夫することを指します。
5. キーワードの乱用
キーワードの乱用とは、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことを意味します。例えば「赤いバラ」で検索されたいとして、ページに「赤いバラ 赤いバラ 赤いバラ 赤いバラ」とひたすら羅列することは、乱用と判定されます。
6. スパムリンク
検索結果を操作することを目的としたリンクの制作です。たとえばリンク集だけのサイトを作り、そこへ自社サイトを一斉にならべ、あたかも多数のページからリンクを貼られる人気ページかのように見せかけることを指します。
かつては「とにかく他のページからリンクが貼られていれば検索結果で上位になる」時代があったため、このようなスパムリンク集が大量に生まれてしまいました。そのため、Googleがペナルティ対象としたのです。
7. 機械で作られたアクセス
人間がクリック・タップしてたどりつくのではなく、自動であるページに飛ばすことを意味します。自動生成クエリやスクレイピング技術の悪用です。
クエリとは我々が入力するキーワードのことです。機械生成トラフィックとは、キーワードを人間の手ではなくプログラムで自動入力し、大量にGoogleで検索してランキングを操作することを指します。
8. マルウェア(悪意のあるソフト)
マルウェアとはmalicious software(悪意のあるソフト)の略で、コンピューターウイルスやハッキングを目的としたソフトです。これらへアクセスさせるためのページをGoogleは厳しく監視し、ブロックしています。
9. 誤解を招くコンテンツの機能表示
例えばアクセスを集めるためだけに「国語辞典」を名乗り、クリックすると全然国語辞典として適したコンテンツを提供していない……など、誤解を招くサイト構成をしてしまうことを指します。
10. 無断転載されたコンテンツ
他社のサイトからコピー&ペースト=コピペした内容を掲載することを指します。なお、自分のコンテンツがコピペされたページを発見した場合は、Googleに削除申請できます。
11. 不正なリダイレクト
たとえば、あるページAへたどり着いた瞬間に、実は0.1秒でサイトBへ自動的に飛ばすプログラムを組んでいたとします。そうすると、ユーザーは気づかないままサイトBを「サイトAだと思いこんで」アクセスしてしまいます。こうやって、知らないうちにサイトAの表示回数を増やし、ランキングを操作できてしまうことを「不正なリダイレクト」と呼びます。
12. 自動生成コンテンツの一部
プログラムで自動的に作られた、適当な単語だけがランダムに配置されたページのことです。なお、AIで作られたコンテンツは、高品質であればこの項目に該当しません。
13. 内容の薄いアフィリエイトページ
アフィリエイトとは、広告を自分サイトに掲載して紹介し、その商品が売れると成果報酬がもらえる仕組みです。この広告を宣伝するため、何でもかんでも「バカ売れ! すごい!」といった特に意味のない文章を並べたページが量産された時代がありました。現在は、これらのページはすべて検索結果から駆逐されています。
14. 荒らされてしまったページ
口コミや掲示板など、だれでも投稿できる部分に、読者がスパムとしか言えない内容を連投することがあります。こうして荒らされたページを、Googleはスパム判定します。
15. 法律違反
偽物のブランド品を売っているサイトや、違法薬物のECショップなど、違法なページはGoogleペナルティの対象となります。特に多いのは、著作権侵害をしているページです。過去の有名なケースでは「漫画村事件」をご覧ください。
16. 晒すための個人情報掲載
個人情報が不当にばらまかれているサイトは、Googleペナルティの対象となります。たとえば、復讐を目的として元恋人のプライベートな写真を掲載することや、クレジットカード情報、病院への通院履歴、身分証明書の画像など、あからさまに「晒し行為」を目的としたページは、削除対象となります。
17. Googleのチェック回避ページ
たとえば、Googleは児童を性的に虐待するコンテンツを表示させない取り組みをしています。ですが、隠語や遠回りするルートを使って、検索結果からこれらのコンテンツに触れようとする人もいます。こういった「回避策」を目的としたページは、Googleペナルティの対象となります。
18. 詐欺や不正行為
たとえば、楽天市場の公式サイトのURLは、以下のとおりです。
しかし、これを少しだけいじって、こういうURLを作ったら……傍目には分かりづらいかもしれません。
そして、ページのデザインをそっくりそのまま「楽天市場」にして、購入者のクレジットカード情報を盗むことも技術上は可能です。Googleではこういったなりすまし行為をするページへ、重いペナルティを課します。
Googleペナルティの対象になったら
自動ペナルティは、Googleが機械的に課すペナルティです。Google社は先述したガイドラインに違反しているサイトを検出し、自動的に順位を下げるアルゴリズム(処理方法)をもっています。
サイトはGoogleから自動処理されるため、サイト制作者に通達がいくことはありません。そのため、日々自社サイトの検索順位を調べ、変化がないか見守ることで初めて発見できるペナルティです。
特に、検索アルゴリズムがアップデートしたときは、表示される順位が大きく変動する場合があります。年に2回ほど実施されることが多い大型アップデートを、「コアアップデート」と言い、検索対策をしている会社はどこも注視しています。直近では、2023年の8月にコアアップデートがありました。
もしコアアップデート以降に検索順位が大きく下落していたら、新しいGoogle検索アルゴリズムに、自社のコンテンツが合っていない可能性があります。コアアップデートで「おそらくここが変わっただろう」と多数の専門家が分析していますので、その変化を調べ、対策方法を変えていきましょう。
なお、Googleへ自社サイトを審査してほしいとリクエストはできません。一度ランキングが下がってしまった場合は、再びGoogleがサイトを見て回って、判定してくれるのを待つ必要があります。
Googleペナルティでも重い「手動ペナルティ」の対象になったら
手動ペナルティとは、Googleの担当者が目視した結果をもとに、コンテンツを検索結果から除外することを指します。
自動ペナルティは検索結果の順位が下がるだけで許されますが、手動では検索結果に全く表示されなくなります。つまり、手動ペナルティは自動ペナルティより重いペナルティといえるでしょう。
手動ペナルティを受けた場合は、Google Search Console(サーチコンソール)にメッセージが表示されます。そのメッセージに則って違反内容を改善しましょう。また、手動ペナルティを解除してもらうためには、再度審査してもらうために申請する必要があります。
具体的には、下記の手順で対応しましょう。
Googleサーチコンソールのページを開きます。
どのページがペナルティ対象かチェックします。
Googleが問題点をリストアップしてくれていますので、[詳細] リンクをクリックして、改善方法を読みます。
コツコツと問題点を修正します。全サイトがペナルティに含まれる場合は、サイト全体を変えねばなりません。
Google アルゴリズムが、各ページにアクセスできるようにします。Googleはログインが必要なコンテンツや、有料ページ、noindexなどで検索されないよう指示されているページにはアクセスできません。ページにアクセスできるかどうかは、URL 検査ツールで確認します。
Googleサーチコンソールで [審査をリクエスト] ボタンを押します。そのリクエストでは、必ず「何が問題だったか・どう対応したか・その結果どう変わったか」を報告せねばなりません。
再審査が終わると、メールで教えてもらえます。最大数週間ほど審査には必要なため、その間はページをいじらないようにします。
Googleペナルティの対応を外注することもできる
Googleのチェック項目は、時代とともに変化します。たとえば以前は、キーワードを羅列しただけのページも検索結果に表示されていました。しかし、今となってはスパムとして、Googleペナルティの対象となります。
そのため、「かつて膨大なアクセス数を誇ったが、今ではGoogleに表示されないページ」は多数存在します。これがたとえば100ページを超えるような場合ですと、サイトリニューアルにもかなりの時間がかかってしまいます。そこで、自社対応の限界を感じた場合はプロに外注を依頼することも可能です。
WERITEでは、これまでにサイトリニューアルを多数お任せいただきました。大手企業のコーポレートサイトから、小規模なクリニックまで、多数実績がございます。
「あれ、最近うちのサイト、人がこないかも」と思ったら、お気軽にご相談ください。
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