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【すべての感情を持って生まれてきた】

夏休みに、子どもたち向けの夏祭りを学童で開催しました。

夏祭りの担当だった私は、企画から製作まで、
自分なりに一生懸命できたと思います。

当日、例年より大きな会場に夏祭りのセッティングをして子どもたちを出迎え、
子どもたちが各ブースで遊ぶ姿を見て感じたこと。

子どもたちは本当に豊かで、すべての感情を持って生まれてきてる。

私たち人間はすべての感情を持ってこの世に生まれてくるんだと思いました。

完全な形で生まれてくる。

全てを持って生まれてきた後に
周りの大人や環境や経験によって
いくつかの感情が強くなり、反対に弱くなるものもある。

悔しい、嬉しい、本気、楽しい。

真剣な顔、思い切り笑う顔、悔しがる顔。

大人たちが子どもたちと関わり、いろんな影響を与え、
子ども自身が多様な経験をした結果
その子がひとりの人として形作られ、周りと違った自分を見出していく。

このキラキラした子どもたちの感情や素直な表現を絶対に潰したくないと思った。

大人たちが最大の愛情を持って接することができれば、
ありったけの感情を存分に発揮して伸び伸びと成長していけるんだと感じた。

嬉しい気持ちを大人たちに伝えに行く子ども。
そして同じような笑顔でそれに応える大人。

この風景を見てなぜか涙が出そうになりました。

私は20歳になり、周りの友達も同じように20歳を迎えている。

いろんな悩みを抱え、自分を模索し、自分のダメなところに失望しながらも、
ここまで形作ってきた「自分」を必死に生きている。

その自分が嫌いな人もいれば、好きな人もいる。

その自分を変えようと前に進む人もいれば、諦めてしまう人もいる。

環境との関わりで作られた自分なら、
周りの環境と関わる自分次第でまた自分は変化していくことができる。

私は、常にその「環境」でありたい。

強く主張したり、何かを訴えるよりも
自然とその人の生活の一部にいて、自然と前向きな力を放っているような。

そんな存在として「自分を好きになる」過程をこっそり応援したいと思う。


生き続ける中でいろんなものを得る。
そして同時に奪われる。
自分で捨てることもあるし、
押し潰した結果失うこともある。

私たちはみんな完璧で生まれてきたんだって感じられた1日。

子どもたちに見せるのは、楽しそうな表情や嬉しそうな表情だけじゃだめなんだ。

大人は子どもの前で強くいようとして涙を隠そうとするけども、
大事なのは本気で悔しがる姿、苦しくてももがいて諦めない姿。

人とぶつかり、自分を反省し、相手を考えてまた歩み寄る姿勢。

子どもをどう育てるか、子どもたちにどんな教育をするかよりも、
まずは自分だよな。

どんな背中を見せて、どれだけ自分をさらけ出せるか。
私は「かっこいい先生」ではなく「必死で本気で楽しそうな大人」がいい。

泥くさく、ひたむきに、最後まで諦めない

だから失敗も隠さないし、むしろ失敗や間違いをあえて子どもたちに見せるようにする。そうすると、等身大の自分のサイズが伝わって、子どもたちが背伸びをせずに関わってくれるようになる。

なんだこの大したことない大人は、って思ってもらえると、
ちっぽけな話も打ち明けて共有できる仲間になる。

なんだこのいつも楽しそうな大人は、って思ってもらえると、
一緒に挑戦して失敗を笑いあえる仲間になる。

ちょっとだけ頼りになるけど、大したことない大人。
だけど一緒にいるとなんか楽しくて、楽に笑っている時間が多いような、
そんな、なんでもない存在として子どもたちと関わろう。

そしてあの豊かな感情の全てを奪わずに伸ばしていこう。

夏祭りから見えた子どもたちの輝きと、どこかで感じた大人の寂しさを
ここに記してまた一歩ずつ前に進もう。



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