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お口の衛生、お腹の衛生、全身の健康

みなさん、デンタルフロスで歯を「磨いて」いますか?

歯は毎日しっかり磨いているのに歯茎から血が出やすい
疲れると歯茎が腫れやすい
慢性的にお腹の調子がおかしい
アレルギー疾患で炎症がひどい状態が続いている
ぶり返す気分障害に悩まされている
病気があって色々とケアはしているのに一向に良くならない

そんな方達のために、今日はデンタルフロスのお話。

近年、お口の中の衛生が腸内環境や全身の健康へ影響していることがどんどんわかってきており、 現在ではお医者さんを始め、様々なヘルスケアプロフェッショナルが口腔衛生を非常に重視し始めています。

この記事を以前から書こう書こうと思っていたのですが、あれよあれと言う間に時間が経ってしまいました。ごめんなさい。

私自身、歯周病家系で歯周病になりやすく、当然歯はしっかり磨いているつもりでたまに歯間ブラシも使い、プラス3ヶ月に1回歯のクリーニングは必ず行っていたのに、それでもちょっと疲れると歯茎が腫れやすくなっていました。

若い頃から歯ぎしりもひどく、昔、被せ物をしていた歯を歯ぎしりで4分割に割ったほどです(これは上下ともにセラミックの被せ物をしていたために硬すぎて割れたようですが)。そこには一度インプラントを入れたものの、しまいにはインプラント周囲炎になりインプラントを大学病院で抜く羽目になってしまった(これもそもそも歯周病のリスクがある人にはインプラントは向いてないのかと今は思います)。

アトピーがひどい状態の時はそもそも全身に炎症状態が広がり、痒みで食いしばりも増え、顕著に歯茎の状態も悪くなっていました。なんとかしてアトピーを治して運動を始めるけれどもちょっと動いて疲れるとすぐに歯茎が腫れ、強く歯ぎしりをしてしまった後にも歯茎が腫れ、などを繰り返していた時期もあります。

化学物質過敏症と分かってからは歯磨き粉にも原因があったのが分かりましたが、それ以外にケアの方法にも問題があったようです。

2年ほど前から口腔衛生を重視している歯医者さんに通い始めて、徹底的にデンタルフロスの使い方を指導されてからは、あれだけ悩まされていた歯茎のトラブルがなくなり、歯茎が腫れることが一切なくなりました。

腸内細菌がアレルギーや自己免疫疾患及びその他の様々な病気につながっていることは、ブログでも以前書いていますが(確か書いていたよね?)、特にお口の中の細菌が腸内細菌に影響を与えます。

歯周病の原因菌として知られるフソバクテリウム属の菌は、お口の中で増えると食べ物と一緒にお腹の中にも流れていき、お腹の中でフソバクテリウム属の菌が増えてきます。

フソバクテリウム属の菌が増えると、消化機能に影響を与えて消化器系の不調を起こすだけでなく、ヒスタミンを増やしやすくしてアレルギー反応を増強したり、ヒスタミン過敏症を酷くしたり、また、自己免疫疾患などがあると血液に炎症性の物質が流れやすくなり、症状の管理が難しくなります。フソバクテリウム属の増殖は大腸がんと関連していることも最近わかりました。腸内環境が崩れると、腸内の炎症状態が迷走神経を伝わって脳にも影響し、うつや不安症などの気分障害も悪化させます。

心疾患に関わる手術などを行う際、虫歯や歯周病がある場合、感染源となりうるので手術前に抜歯をされたりすることもあるそうです。それだけ歯の状態が全身に影響するということですね。

特に、 歯周病のある人、疲れたときに歯茎が腫れやすい人、歯茎から血が出る人、消化器機能に問題がある人、消化器系の慢性疾患がある人、歯周病の家系の人、家族に心疾患がある人、アレルギーやアトピーのある人、自己免疫疾患のある人など、炎症性疾患のある人はお口の中のケアがとても重要になります。糖尿病の人も然りですね。「炎症」というキーワードはおそらくほぼすべての身近な疾患に関わります。うつも脳の炎症と言われています。

お腹の中で起こっている火事の火を消すのに、消火器となるプロバイオティクスやプロバイオティクス食品を一生懸命摂っていても、お口の中に細菌が大量に存在したままにしておくということは、消火活動をしながらも同時にほんの少量ずつガソリンを入れ続けているような状態です。

必ずデンタルフロスでお口のケアをしてください。これに関しては「やりたい人はやってください」スタンスではなく、必ずやってもらいたいと思います。

お願い、やって!絶対に後悔しないから(笑

実際に私の歯医者さんも元々ご自身が歯周病があり、どれだけ綺麗に磨いても、どれだけ丁寧に歯間ブラシを使っていても歯周病が治りきらず、デンタルフロスに行き着いて、やっときちんと管理ができるようになったということです。やっぱり経験談は一番説得力がある。

効果を感じるまでに時間がかかりますが、必ず何割かもともとある症状が良くなるはずなのでぜひ継続してください。

そして重要なのが使い方。

私も昔はデンタルフロスは歯と歯の間のものをとるものだと思っていたのですが、それは大間違いで、見えない菌をこそぎ落とすために歯の側面を磨くためのものでした。

デンタルフロスを長めに取って指に巻きつけ、歯茎にぶつけないようにコシコシと動かしながら歯間に入れ、歯の側面にピンと張らせて巻きつけ、歯の側面をキュッキュッと音がする程度に磨いていきます。ピンと張ってしっかり歯に押し当てて動かすと歯茎を傷つけずにスッと歯と歯茎の間にもフロスが入っていき、見えない細菌もこすり取ってくれます。

このキュッキュッが重要。歯ブラシだけだと外から見えている面のみを綺麗にしますが、歯ってよく見てみて、逆四角錐と呼ぶのかな、立体なのね。奥歯なんかは見えている側面と同じぐらいの面積が歯と歯の間に面してます。

私のかかりつけの歯医者さんの経験通り、歯間ブラシも使わないよりは良いのですが、実際歯医者さんですら綺麗にしきれなかったぐらいなのでやはり細菌はだいぶ残ってしまうのですね。歯周病のリスクのない人はそれでも十分なのかもしれないけれども、そもそも歯周病リスクの高い人は歯間ブラシだと管理しきれないのかと思います。

厚労省のe-ヘルスネットでデンタルフロスの使い方を紹介しているのでぜひ見てみてね。

フロスはこの歯の側面を擦るのがポイントなのでコーティングなしの滑りにくいものがおすすめ。

使い始めで慣れないうちは市販の持ち手ホルダーのついた使い捨てのフロスが便利だと思います。それでしばらく練習をするのもよし。

私も初めのうちは「慣れるまで」と思い、Y字のホルダーがついた使い捨てタイプを使っていました。でも、プラスチックの使い捨てはエコではないので、使い捨てではないホルダー(以下写真の赤いホルダー)に変えました。デンタルフロスビギナー当時は夜のネトフリ時間に鏡を見ながらソファでコシコシと長時間フロスをしていました。

私の通う歯科クリニックでは歯科衛生士さんが初めの数ヶ月、数回にわたって厳格なチェックをしてくれるので、磨き漏れがあると的確に指摘をしてくれます。その丁寧なご指導の結果、やはり「長時間のながら磨き」よりも洗面所で鏡に向かってきちんと1本1本丁寧にやる方が結局は時短(5分程度で終わる)で効果も断然高いということを学びました。

今は、歯の表面のざっくり歯磨きはネトフリ見ながら長時間(週2〜3は鏡を見てしっかり)、その後歯周ポケット磨きとデンタルフロスは毎回洗面所でちゃんと歯を見ながらやっています。

デンタルフロスを使うこと自体に慣れて効果を実感し始めたら、やはり手で行うのが一番うまく磨けるので(断然効果が違う)、今はホルダーは使わず指に巻いてやってます。指に巻くと、それぞれの歯の断面にきちんと沿った形でフロスを張れるのね。

現在のケアは、見える側面は電動ブラシで磨き、歯が小さいので歯周ポケットや普通の歯ブラシでは届かない部分はブラシが細い小さい歯ブラシで磨き、最後にデンタルフロスで仕上げています。朝昼は食後にざっくり磨くだけなので、この丁寧なケアは夜だけ。

一見、「げ、面倒!」と思うかもしれないけれども、一度きちんとやってさまざまな効果を実感し始めるともうやめられない。

そもそも、この歯医者さんを紹介してくれたのは友人兼クライアントさんで長年お腹の調子が芳しくなかった方。自力でなんとか持ち直してもちょっと無理をするとすぐに体調が崩れてしまう。しっかりお口ケアを学んでからはお腹の状態もだいぶ良くなったとのことで「私もそこに通いたい!教えて!」と紹介していただきました。

去年、アトピーの治療の一環でお腹の除菌もしましたが、その効果を上げてくれたのも口腔ケアも同時にしていたからだと思います。デンタルフロスを始めてからはアトピーの状態がひどくなっても歯茎が一切腫れなくなりました。

で、一方でこれはまた腸内細菌とは別に、私の場合はアトピーのトリガーが化学物質だったのに最近気づいたのですが、歯磨き粉、よね。昔は石けん歯磨きを使っていたのですが、ここ数年、ずっと市販のものを使っていたのです。歯磨き粉は粘膜という皮膚よりも弱い部分に直接当たるわけで、そりゃ、アトピーと連動して口の中の状態も悪くなるわけだ。

色々なものを調整して全身の状態は良くなっているものの、歯茎も腫れなくなった割にはなんとなく歯茎の治りが遅いなぁと思っていました。なんていうのかなぁ、ものすごくケアしている割にまだ若干出血しやすいというのか。

そして「化学物質過敏症でした」と気づいてからは石けん歯磨き粉に変えた。でも何故かそのあたりから引っ込んでいた喘息が朝うっすら出始めた。あと他にも、他は色々治ってきているのに、何故か唇の皮が剥けるのが治らないのにも気づいた。

初めは「まだ何かの花粉が出てるのかな」と思っていたけども、どう考えても花粉は終わっている6月になってもうっすら喘息気味。「これは何かおかしい。毎日だから何か毎日とっているものだ」と思ってその時使っていた石けん歯磨き粉をやめたら喘息が止まり、その時使っていたオーガニックコスメのリップをやめたら唇の皮も治り‥‥

どちらも超敏感さん用の商品なのですよ。
なかなか難しいね。喘息反応が出ていた歯磨き粉にはユーカリ精油が少し入っていたみたいなのでそれに反応したのかしら。写真のシャボン玉の歯磨き粉は大丈夫です。個人差はあるだろうからね、参考まで。ヘビーな化学物質過敏症の人は歯磨き粉は使わない方がいいかもね。

ただ、そこまで反応してるということは、使い続けている限りはそりゃぁ治りは悪いよね、と改めて思う。どうりですごいケアをしている割に今まで歯茎もなかなか強くならなかったわけだ。

私自身もこんなだし、私のクライアントさんも敏感さんが多いけど、色々苦労があるけれどもみんなで頑張ろうねぇ。

でもね、本当に、体の反応に気がついて、とりあえず負の影響を与えているものを除去をするとぐんぐん体が働き始めるのがわかるのよね。こればかりは自分にしかわからないので、手探りしながらやっていこう!

体の自己治癒力が働き始めて細胞が元気になってきたら多少のものは耐えられるようになるからね。それまではちょっと体にかける負担を控えて、体に自己治癒力が働く余裕を与えてあげましょう。







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