第一肋骨の調整

今回は第一肋骨について解説します。第一肋骨は胸椎一番と連結している為、まず胸椎一番が変位を起こしていると考えます。形状が異なる頸椎と胸椎の境目に位置する為、あまり可動性は無く、しばしばトラブルを起こすポイントにもなりやすい箇所です。

上肢から手指外側の神経に繋がる神経根でもあり、ここに捻挫が起きると神経痛、痺れが起きることもあります。

ちなみに胸椎12番と連動し、同様に変位が生じることが多々あり、ロベットブラザーの法則と言われています。胸椎12番も腰椎との連結部で捻挫を起こしやすいのですが、大元は腎臓や副腎の内科的トラブルが原因で、椎間関節も結果として石灰化を起こしたり、高齢になると圧迫骨折を起こす箇所にもなります。

つまり、胸椎1番と肋骨の1番目の問題も腎臓や副腎トラブルを示唆しているともいえます。

第一肋骨は鎖骨の上、僧帽筋前部に位置し、上部から押すと肋骨が隆起しているのがわかり、圧痛も伴います。肋骨隆起側は正面から正中線で左右差を確認をすると、肩が下垂している側に起こっていることが多いようです。


椅子等に座位姿勢をとり、健側腋窩に膝をあてがいます。首は健側に回旋、少し伸展し、患側肋骨隆起ポイントを指で触れながら90秒程リラックス、静止します。90秒経ったら、できるだけゆっくり戻していきます。

重だるい肩こり、というより痛みに近い肩のこりの場合このように肋骨変位が生じており、頸椎や上肢の可動制限も生じることも少なくありません。痺れや寝違い様症状も起こることもあります。いくら筋肉を緩めても、この場合解消されない為、第一肋骨をしっかり調整することが求められます。

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