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「働きがい」のある職場にするには②

全3回にわたり、「はたらく人のしあわせの7因子」の各因子の意味と、それをどう職場の「働きやすさ」と「やりがい」につなげたらいいかをお伝えしています。今回はその第2回目です。
前回までの記事はこちらです。
「働きがい」のある職場にするには①

④役割認識(⾃分ゴト)
⾃分の仕事にポジティブな意味を⾒いだしており、⾃分なりの役割を能動的に担えている実感が得られている状態
「私は、責任感を持って仕事をしている」「私は、職場で⾃分なりの役割を担っている」「私は、主体的に仕事に取り組めている」

【働きやすさ】
「どうせこれは自分がやらなくてもだれでもできること」とか「何の役になっているのかわからない」などと思ってしまうような仕事をしていると、給料をもらえたとしても精神的に疲弊してしまいます。特に大きな会社だと、一人一人の役割が狭くなってしまうことは避けられないかもしれません。しかし、誰かがその仕事に対して意味を見いだせなくても、他にその仕事を喜んでやりたいという人がいるかもしれません。社員の適性や希望に合わせて異動やポジション変更ができることが大事です。また、こういった状態を我慢してしまうタイプの人もたくさんいます。上長や同僚に相談できないことを相談できるようなカウンセリングサービスなど、休職や退職をしなくて済むような仕組みを整えることも重要です(産業医ではなく、匿名で受けられるサービスが利用できるとなお良い)。
それと非正規雇用の人たちは、正社員よりもより自己重要感は低くなりがちです。ある大手外資系企業の日本支社では、派遣社員も重要な会議に参加できたり、能力次第で正社員に昇格するシステムがあります。ただ重要な役割を与えるだけではなく、昇格することで給与アップの可能性も与えていることがポイントです。非正規社員という立場で働く人たちの理由は様々ですが、決して能力が低いからということではないことも多く、本当はもっと活躍できるししたいと思っている人も多くいます。そういう人たちの想いをくみ取れる制度があると、より優秀な人材が集まってくるでしょう。

【やりがい】
転職をしようとしてエージェントに登録をしたり、面接を受けたりしていると意外と自分のキャリアに価値があったことに気がついた、という話をよく耳にします。
デール・カーネギー著『人を動かす』の中に、「人は誰でも自分を重要な存在として扱って欲しいと思っている」「自分を重要な存在として扱っている人に敬意や好意をもつ」とあります。会社としても、自社でのキャリアに価値を見出して働いてもらった方が社員のモチベーションもエンゲージメントも高まります。上長が会社や自分のチームの仕事を軽んじる発言をしたりすると、メンバーは「自分は大した仕事はしていない。できない人間だ」「自分の実力は他の会社では通用しない」と思ってしまいます。いかにそのチームとメンバーの役割が大切かを根拠と共に伝えたり、日頃からメンバーのいいところに気づいて声掛けすることも大切です。

⑤他者承認(見てもらえている)
自分や自分の仕事は周りから関心を持たれ、好ましい評価を受けていると思えている状態
「私は、仕事で同僚から⾼い評価やよい評判を得ている」「私は、仕事で上司から⾼い評価やよい評判を得ている」「私の仕事は、周囲から関⼼を持たれている」

【働きやすさ】
前の記事のチームワークの項目でも書きましたが、評価制度の充実は大切です。しかしある研究結果によると、仕事に対する報酬は高すぎると逆にストレスになるそうです。自分の身の丈には合わないと思うと、本来の力が発揮できずに辞めてしまうことに繋がります。本人が納得のできる評価制度であることが重要です。

【やりがい】
評価制度も大切ですが、普段から自分や自分の仕事がどう見られているかは気になります。上長や同僚などからがんばっているところや自分のいいところを指摘されたらうれしいですし、普段からそういう声掛けをすることが当たり前になるとチーム全体がいい雰囲気になります。たまに褒め合う様子を他の部署の人に揶揄されることもありますが、自分のチームが幸せであれば外野の意見は関係ありません。そういう意見に絆されずいい雰囲気を作ってくれるリーダーがいると、メンバーはネガティブな意見に翻弄されず自分の軸をもって本来の力を発揮できるようになります。

次回につづきます。


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