見出し画像

"Family's Voice WELgeeファミリーの声" Vol.1

個人として難民問題に関心を持ちつつ、さらに企業活動を通してWELgeeをご支援いただいている黄田 立文(レイモンド・ウォング)さんにお話を伺いました。

レイモンドさんの難民問題やWELgeeに対しての想いとは?
WELgeeとの協働を通じて、どんな未来を思い描いているのでしょうか?

レイモンドさん写真

黄田 立文(レイモンド・ウォング)さん
2019年にWELgeeと出会い、東京に拠点を置く外資系・日系の金融機関が集まってファンドレイジングをするFIT Charity Run(FITチャリティ・ラン)にWELgeeを推薦、採択される。これまで寄付ほか、就労伴走事業部の相談など、様々な形で協働している。

ー難民問題の奥深さが心に残る

ーー難民問題との出会いはなんだったのでしょうか?

 様々な社会課題に関心を持って日々過ごしている中で、2014年に前職の会社のイベントを通じてJAR(日本難民支援協会)さんと知り合ったのが最初のきっかけです。そこで難民問題に対する興味が湧き、その問題の奥深さが自分の心の中に残ったので、継続的に寄付やイベント参加という形での協働を続けています。

ーーWELgeeとはどうやって出会ったのでしょうか?
 
 私は現在、金融機関に勤めているのですが、金融機関CSRフィランソロピーの一環として、東京に拠点を置く外資系・日系の金融機関が集まってファンドレイジングをするFIT Charity Runというイベントがあるんです。そちらに推薦できる団体を探していた際に、数ある団体の中でWELgeeさんに出会いました。自分の関心がある領域であり、かつアプローチの仕方がより密接で、難民の方ひとりひとりにとても丁寧に関わっていると感じました。また、団体のフェーズとして、これからよりサポートが必要となり、成長していくだろうと感じました。
 そこで、WELgeeさんと繋がりのあったSVP東京(ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京)の桐ヶ谷さんに紹介して頂き、去年の7月にWELgee代表の渡部カンコロンゴ清花さんとお会いしました。
 その後、WELgeeとSVP東京の協働が始まり、その様子を見守りながら、さらに去年のFIT For CharityにWELgeeさんが採択されたので、弊社の同僚と一緒にWELgeeさんにお会いしたりしながら現在に至るまでゆるく関わりを続けています。

画像2

ー多様性は強みになる

ーーまずはご自身が難民問題に関心を持ちつつ、結果的に会社を通してさらに協働いただいている形ですね。

 そうですね。私の関心の核は難民問題ですが、広い視野で考えると「多様性」にも注目しています。
 私は、色々な国で育つ多様性、その背景は強みになりうるということを常々感じています。私自身が日本と中国のハーフということもあり、また、現在アジアでの仕事に関わることが多いなかで多様性を感じることが多々あります。私の上司はバングラデシュ人ですし、拠点は香港、シンガポールで顧客はアジア各国にいたり、、、もちろん同僚や顧客の多様性もそうなんですが、その国々で抱えている貧困や差別の問題は違う背景があって同じ課題として全部繋がっています。その極端な部分が難民問題なのではないかと感じています。
 難民問題は社会的課題ですが、私はそこにチャンスがあると信じています。今後機会があれば、WELgeeさんに日本の難民問題の課題について、弊社のアジアスタッフ全員に話してほしいと考えたりしているんですが、、、そうすれば、アジアの同僚の知識や関心がさらに触発されます。もちろん日本以外にネパールやミャンマーにも難民はいますが、日本にたどり着いた難民の方々にも日本の法制度の課題や、難民に限らず外国人を受け入れる土壌など様々な困難が待ち受けていることを知ってほしいです。WELgeeさんに関わることで私自身はもちろん、今自分がいるコミュニティにとってもお互いメリットになると感じながらその活動に関わらせていただいています。


ーーWELgeeの活動で特に共感、注目している点はありますか?

 まずは、難民の方々に寄り添う距離感が密接だという点です。自分では直接関われないので特に支援したい部分ですね。難民の方々を取り巻く環境全てを変えることはできなくても、一人一人の成功の事例がこれからのトレンドや良い流れを作っていくのではないでしょうか。特に難民問題のように法制度が複雑な場合、アドボカシーに必要だと思っています。
 2点目はJobCopassです。人材のマッチングなので難しい事業ですが、アプローチとしては素晴らしいと思っています。現在、機会をみて、壁打ち相手としてアイデア出しのお手伝いをさせていただいていますし、これからもぜひ続けていきたいです。
 最後に、難民の方々にとっての居場所です。他の団体さんは出向いてサポートという形が多いと思いますが、WELgeeさんは少数ですが違う背景でも同じ課題を持ってる難民の方々と支援する側が一緒にいるスペースがあります。これが重要だと思っています。そこで信頼関係が生まれ、難民の方はより良い機会をゲットできるような自信や、ある程度のソフトスキルを持つことができます。素晴らしいです。しかし、どうしても金銭的な負担がありますので、引き続き寄付という形でサポートしようと考えています。

ー課題解決への想いが強い方々の活動をサポートする

ーー様々な形でサポートいただいていますが、実際にサポーターになっていかがですか?

 私が出会ったWELgeeの方々は皆素晴らしいですし、突進力のある団体だと思っています。課題に対してとにかく突き進むことに触れる機会があるだけでも、私もエンパワーされています。そして、その課題への想いが強い方々の活動をできるだけサポートしようと考えています。
 また、私は寄付というのはとても面白いと思っています。寄付を受ける団体には当然責任がありますが、寄付する人にも責任はあると思っています。寄付者は、単純に金銭的サポートをするだけではなく、当然自分が数ある中から選んだ団体の活動に関心を持ちますよね。そして、関心を持ち続けるために寄付するという形もあると思っています。私自身も奥深い日本の難民問題について、JARさんとWELgeeさんの活動を継続的に把握していれば取り残されることはない、と思っています。

ーーなるほど、寄付といっても様々な側面があるのですね。サポーターとしてWELgeeにこれから何を期待しますか?

 WELgeeは発信力もある若い団体です。しかし難民問題はとても難しい課題です。難民認定や就労など未来を見据えたWELgeeの活動は結果がでるまで時間がかかると思います。焦らず、着々と活動してほしいです。日々で変化は感じないかもしれません。ですが、2、3年後に振り返ってみれば、WELgeeの活動のおかげで変わったことや変わった方々が分かるはずですので、ぜひこのまま突き進んでほしいです。

ー難民の方々がいることでポジティブな影響があるはず

ーーご自身は難民問題に対してどのような未来を描いていますか?

 まずは、どこかで法制度が変わる、または、より柔軟な対応をしてほしいです。今よりもより外国人、特に日本に来たい難民の方々がスムーズに日本に来られる社会を望んでいます。日本はそれだけ魅力的な国だと思っています。
 そして、多様性をきちんと伸ばし、成功する事業者が増えてほしいと思っています。多様性に対しては色々なアプローチがあると思いますが、特に特殊な背景をもった外国人を上手に会社のリソースとして取り入れられた会社が一つでも増え、成功事例になってほしいです。従業員100人の会社に1人そういう人が入ることで、その100人に変わるチャンスがあります。もちろん会社もですが、自分と違う背景の人がスキルを持って入って来た時が従業員にとっても変わるチャンスです。多様性に対して良い刺激があるはずです。より良い会社、より良いコミュニティへ成長していく機会として、外国人というテーマはとても大事だと思います。多国籍企業でなくても優秀な人材を採用できる社会になり、そういう企業が増えてくれたら嬉しいです。
 
ーーなるほど、会社が変化すると同時に人も変わるチャンスですね。

 統計的に日本の企業の大多数は中小企業です。上場していたり、海外に拠点があり国際的な事業を行っている大企業では既に成功事例があるかもしれませんが、中小企業でもWELgeeのアプローチに呼応しマッチングができれば大きく変わるのではないでしょうか。広く人材を扱う会社より、WELgeeのターゲットを絞ったマッチングは強みだと思いますので、そこを理解してくれる中小企業が増えてほしいですね。
 そして最終的には、中小企業が根ざす地域の方々にも難民の方々を受け入れていただきたいです。受け入れることで新たな課題も出てくるとは思いますが、難民の方々がいることで様々な場所でポジティブな影響が出てくるのではと思っています。

ーー最後に、この記事の読者に向けてメッセージをお願いします。

 この記事を読まれる方はすでに社会的課題に対して意識が高い方々、またはすでにWELgeeと何らかの関わりがある方々、もしくは日本の難民問題に問題意識を持っている方々なのではないでしょうか。
 ぜひ難民問題について自分の周りの方に話をしてほしいです。やはりまだまだ知られていない問題です。まずは知っている人が、周りに話すことでその状況に一石を投じ共感してもらう。なかなか社会的課題について話し合うことがない文化ですが、先が見えない今だからこそぜひ私と一緒に取り組んでほしいと思います。
 まずは自分ができることからする。専門的なことはWELgeeの方々にお任せして、アウェアネスを上げることに対して自分は何ができるのか。自分が信じていることや伝えた方がいいことは伝えていく。まずはその課題に対して良い意識を持っている人が何をするかだと思っています。


様々な理由から、故郷を離れざるを得ない人たちがいる。
自らの境遇に関わらず、共に未来を築ける社会を一緒に目指しませんか?
----------------------------------------------------------------------------------
▼今あなたにできること▼
◎WELgeeファミリー(マンスリーサポーター)になる!
1日30円〜難民の若者たちに未来の投資をしませんか?
↓↓↓
https://peraichi.com/landing_pages/view/welgee-donation

WELgeeの応援をありがとうございます。みなさまからいただいたご寄付は、主に難民申請者一人ひとりへの長期的なキャリアの伴走のための『JobCopass』運営費や、組織の継続的な基盤づくりに使わせていただきます。