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奥多摩でのカヌー教室 24年続けるシンプルライフ |【さらばリーマン】趣味を仕事に編
イラストレーション
木原未沙紀(Misaki Kihara)
東海道・山陽新幹線のグリーン車に搭載されている月刊誌『Wedge』の人気連載「溝口敦のさらばリーマン」。勤め人を辞めて、裸一貫で事業を始めた人、人生の窮地を起業で乗り越えようとした人、趣味を仕事にしてしまった人、自らの事業で社会課題を解決しようとした人など、起業家たちの人生や日々奔走する姿をノンフィクション作家の溝口敦氏が描きます(肩書や年齢は掲載当時のもの)。
文・溝口 敦(Atsushi Mizoguchi)
ノンフィクション作家、ジャーナリスト
1942年東京都生まれ。暴力団や新宗教に焦点をあてて執筆活動を続け、『食肉の帝王』(講談社)で第25回講談社ノンフィクション賞などを受賞。
後藤めぐみさん(Megumi Goto)
カヌースクールグラビティ代表(55歳)
(※肩書や年齢は掲載当時のもの)
多摩川の上流、奥多摩で水面を滑るようにカヤックを漕ぐ。秋になれば空気は澄みきり、両岸には紅葉した木々が枝を広げて樹影を水面に映す。
さぞかし爽快と思う。カヤックを仕事にできるなら、居ながらにして極楽で遊ぶ気持ちだろう。後藤めぐみさん(55歳)はカヌー教室「グラビティ」の主宰者として24年も前からこうした生活を実現している。もちろん今の収入に不満はない。
「稼ごうと思えばまだまだやれるでしょうけど、収入はそこそこあればいい。子どもがいないし、無理はしません」
羨むべき境地といえる。だが、後藤さんの話を聞くと、若いころからカヌー教室開業を目指した形跡はない。趣味が高じて現在がある。あくまでも自然体なのだ。
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