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格安なWEB制作会社はおすすめできない理由

この記事におすすめの方
・WEB制作を格安なWEB制作会社で検討している方
・WEB制作会社の選定に悩んでいる方
・WEB制作会社に騙されたくない方

そもそも、なぜ格安のWEB制作会社が多いのか?

WEB制作の単価が低くなっている原因の1つとして、単純にWEB制作の仕事を受注する人・会社が増えているからです。ビジネスは需要と供給で成り立っているので、供給量が多いと価格は安くなります。

WEB制作の供給者が増えた原因として、YoutubeやUdemyなどのオンライン学習サイトの普及やGoogleの検索で技術ブログなどが充実してきていることがあります。
WEB制作のスキルを習得するための環境が整ってきたことで、WEB制作に参入するためのハードルが低くなっています。
その結果、WEB制作を請け負うフリーランスや制作会社などの競合が多くなり、供給量が増えています。

経験の少ないフリーランス

仕事を獲得するために、経験の少ない掛けだしのフリーランスの方の中には、経験を積むため、実績を増やすために相場よりも明らかに低い価格で受注をして仕事を獲得している方もいらっしゃいます。
ランサーズやクラウドワークスなどクラウドマッチングサービスを使い、他の応募者よりも安い単価でオファーして仕事を受注している状況です。
お客様も1番安い金額を提示した人に仕事を発注しているケースがあります。
お客様の需要としては、できるだけ価格を抑えてWEBサイトを制作したいというニーズがあることも事実で、需要と供給がマッチしてビジネスが成立しています。

格安の制作会社の内情

フリーランスと同じく、格安でWEB制作を請け負う会社が存在します。
WEB制作を低単価にすると、薄利多売のビジネスモデルとなり、より多くのWEBサイトを制作しないと利益が出なくなります。
そうなると、次々とWEBサイトを制作をしないと会社が回りません。
1案件にかけることができる時間は少なく、制作数は多くなります。
結果、1案件に使える時間は少ないので、品質も悪くなることは明らかです。

WEBサイトを制作後の運営のことは、あまり考慮されない可能性があり、次々と作るだけになっているのではないでしょうか。
WEBサイトは制作してからが大切です。
制作した後のことをしっかりと考えたサイト作りや運営が必要になります。
ただ単に価格が安いからと言って、格安の制作会社に制作は頼まない方がいい理由の1つです。

なぜ、価格を下げないと仕事を受注できないのか?

価格を下げることでしか他社との差別化ができない制作会社だからです。
WEB制作会社やフリーランスが増えているため、競合が多い状況において、お客様から選ばられるためには、価格を下げるしかありません。
WEB制作は低単価になると案件を数をこなさなければ、成り立たないため、品質が落ちてしまうことを避けれません。価格を下げた制作会社はますます経営が苦しくなっていきます。

WEB制作会社にもいろんな会社があります。デザイナーを多く在籍していて綺麗なサイトを作るのが得意な会社や、WEBマーケティングが強くて、Google広告やSEO対策の集客が得意な会社、プログラミングが得意で動くサイトで人を感動させるようなサイトを制作が得意な会社などがあります。
他社とは差別化できる強みがそれぞれの制作会社にあるため、価格を下げなくてもお客様から選ばれています。価格を下げることで受注をとる制作会社よりも、そのような制作会社に制作を頼むことをおすすめします。
特にWEBサイトを作る目的を達成できる制作会社に頼むことが大切です。

WEBサイトを作るだけが目的なら
→格安の制作会社で制作
 WEBサイトがインターネット上に存在しているだけ
 集客ができない、見ている人が少ない、人々を行動させることができない

WEBサイトを制作するときに必ずする質問があります。

あなたはWEBサイトを作ることで、何を達成したいですか?

WEBサイトを作るには必ず目的があるはずです。

・WEBサイトができること
 01.集客する → SEO対策、Google広告、SNS連携
 02.売上を上げる → コピーライティング、マーケティング施策
 03.ブランディング → コンセプト作り・デザイン

・目的を達成するためにはWEBサイトを見ている人に
認知してもらう→見てもらう→行動してもらう必要があります。
WEBサイトでそれができれば、WEBサイトがもたらした結果となります。
(目的を達成するWEBサイトになります)

・目的例
ブランディングをしたい
→デザインやコンセプトつくりが上手い制作会社 

求人応募数を増やしたい
→SEO対策が強い制作会社
 WEBサイト経由で応募数を増やした実績がある制作会社

ECショップで売上を増やしたい
→SEO対策、Google広告、SNS、マーケティング施策が得意な制作会社

WEB制作における初期費用とは

格安の制作会社の中には、初期費用を設定している会社もあります。

WEBサイト制作における初期費用とは何か?

WEB制作を10年以上行っている当方からすると、この初期費用とはどんな内容が含まれており、労力がかかっているのか?疑問に思うところです。

制作費の中にあるディレクション費や進捗管理費などであれば、理解できます。

SEO対策の場合は、最初に設定することが多く、外部リンクの設定やタイトルの調整など設計などをする必要があり、多くの労力がかかるため、初期費用が必要だと思います。

しかし、WEB制作における初期費用とは何を指しているのか?

格安の制作会社に多いのがこの初期費用を無料にするというものです。
(初期費用は15万円程度が多いです)

15万円掛かる初期費用をなぜで無料にきるのか?

考えられることは、「はじめから初期費用はコストでも何でもない」
だから無料にすることができる説です。

またマーケティングの視点から見ると、初期費用15万円を0円にすることで、お客様を15万円を得した気持ちにさせる効果があるため、「この制作会社は安い」ということを印象付けすることができるため、初期費用を設定しているのではないかと思っています。

当方の見解では、WEB制作における初期費用はかからない

制作費を月々払いにして安くみせているが実際は・・・

制作費を払い終わるまで、身動きが取れなくなる

格安の制作会社のセールスページには以下のような誘い文句があります。

初期コストを抑えたいなら
月々 10,000円でWEBサイトがつくれます!
(5年契約・保守管理費 月々5,000円~)

制作費を月々払いにして、安く見せています。

例えば、月々の制作費を10,000円で5年間支払うケースだと、
年間 120,000円×5年で600,000円です。
制作費とは別で保守管理費も発生するため
保守管理費が月5,000円が5年間だと年間 60,000×5年で300,000円です。
5年間の制作費と保守管理の合計で900,000円です。

制作費を5年で分割して支払うことは、避けるべきWEB制作会社でも紹介したリース契約とほとんどの変わりません。
例えば、WEB制作してから2年で解約したくなった場合、残りの3年分の制作費が発生するため、解約したくてもできないということになります。
さらに2年で解約できたとしても、残りの3年分の制作費用が発生します。
まるで借金のように支払いだけが残ります。

リース契約のトラブルについては以下の記事にまとめています。


格安に見えて実はそうではない

先程の例、月々の制作費を10,000円で5年間支払うケースだと、
制作費は600,000円になります。

WEBサイトの価値に対する費用を考えた時に、少し価格が高くなっているように思います。なぜなら、普通にWEB制作するよりも、品質は低く、価格は少し高いからです。制作費を月々払いにして格安に見せる制作会社はおすすめできません。

600,000円の制作費があれば、プロのカメラマンの写真を使ってレスポンシブデザイン(スマホ対応)とワードプレスの更新機能付きで、10ページから15ページ程度のサイトが制作可能です。

月々の負担が少なくて良いのはわかりますが、サイトの品質や制作後のことを考えると、制作費を月々に支払うよりも普通にサイトを制作した方が費用対効果を考えた上でおすすめです。


5年後のWEBデザイン

制作費を5年間で完済した後に、WEBサイトのデザインが古くなってしまって、WEBサイトをリニューアルしなければならなくなるケースも考えられます。

スマホが普及してきて、WEBサイトもスマホ対応が必要になったため、レスポンシブデザイン(スマホ対応)をしないと、Googleの検索結果から評価が落ちるケースがあります。
WEBサイトの技術の進歩の速度は早く、5年前のデザインや機能性のサイトだと目的を達成することが難しくなることも考えられます。

確実に言えることはWEBデザインにはトレンドがあり、5年前のWEBデザインは古くなっていると思います。
WEBサイトのデザインが古いと見ている人の印象に影響し、それが会社(個人のサイトなら個人)の印象にもつながることになります。

また、スマホ対応していないサイトは、文字が小さかったり、ボタンが押しづらかったりするので、WEBサイトに訪問した人が使いにくさから、離脱してしまう可能性もあります。

5年後にスマホ以外のデバイスが普及している場合、デバイスで見やすいようにWEBサイトを最適化しないとGoogleの検索結果から評価が落ちるかもしれません。(Googleで検索する人も少なくなっているかもしれませんが)


WEB制作会社が格安にできる理由

格安制作会社は、デザインテンプレートを使うため、WEB制作費を格安にすることができます。
デザインテンプレートとは、デザインとコーディング済みのサイトのことです。
デザインテンプレートを使い、お客様に合わせて、掲載する文章と写真を差し替えて納品します。
制作側のメリットとして、デザインとコーディングの時間を短縮できるためすぐに納品ができることです。お客様にデザインにこだわりがなく、WEBサイトをただ作りたい人にはおすすめです。

格安制作会社の中には、デザインテンプレートを数パターン用意して、お客様に好きなデザインテンプレートを選んでもらい制作します。
また、オプションで、写真にスライドショーを追加したい等のカスタマイズする箇所があれば、カスタマイズ後、納品することになります。

カスタマイズした箇所に対して制作費が発生するのは当然だと思いますが、格安の制作会社の中にはカスタマイズした箇所で、月々費用が発生する料金体系を採用している制作会社もあります。

当方の見解では制作時にカスタマイズした箇所の費用が発生することは当然だと思いますが、カスタマイズした箇所に対して月々の費用が発生することには違和感があります。(毎月、何か更新をしているのではあればそうではありませんが・・・)

入口は少しでも安く見せかけて、お客様に「安い」という印象を持っていただき、追加オプションなどでどんどん費用が発生する販売方法であり、お客様からすると「サイトのデザインや機能にこだわっていると、気づいたら相場の金額より少し高い金額になっていた」なんてことも・・・。

「安い」というはじめの印象から出口には、テンプレートではなく、オリジナルデザインで制作するのと、あまり変わらない価格になっているケースになっていることもあります。それならはじめから、オリジナルデザインで制作した方が良かったなんてこともありますので、格安の制作会社を選ぶ際は気を付けたいポイントです。

また、SEO対策もオプションでついているが、検索順位が上がるかわからない(実績を公開しているわけではない)。実績が掲載されていても、Googleで検索してもサイトが見つからないことも・・・あくまでオプションなので、SEO対策で上位に表示されていないことが多いです。

SEO対策は、内部SEO対策だけだとコンテンツをしっかりと作り込まないと検索の上位には表示されません。外部SEO対策までできるのかが明記されていない格安制作会社もあります。


まとめ

格安の制作会社には、格安にできる理由、格安に見える理由があり、WEBサイト制作は必ずしも安ければ安いほど良いというものではありません。

初見では安く見える制作会社は1度、冷静になって分析する必要があります。「なぜ、こんなにも安くできるのか?」「本当に安いのか?」など1度立ち止まって考えることで、本当はそんなに安くないのではということに気付くことがあります。

格安でWEBサイトを制作している会社やフリーランスの方の中にも、素晴らしいWEBサイトを制作する会社もありますので、すべての格安の制作会社をおすすめしていない訳ではありません。

また、有名な制作会社は、品質も目的も達成できる可能性があり、魅力的ですが、費用が100万以上であったりと、価格は決して安くありません。

価格がちょうど良くて、品質も悪くなく、目的も達成できる制作会社で、SEO対策やその他の集客提案などサイトのページ構成なども目的に応じた提案ができる制作会社にWEBサイト制作を依頼することをおすすめします。



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