golang new関数の使い方と注意点について解説
今回はgolangのnew関数について解説していきます。
new()関数
new関数は、指定された型の新しいインスタンスをメモリ上に割り当て、そのポインタを返す関数です。
また、new関数によって割り当てられた値は、その型のゼロ値で初期化されます。
new()関数の使い方
実際にnew関数をどのように使用するか見ていきましょう。
p := new(Person)
上記コードではPersonは何らかの型であり、pはPersonのポインタとなります。
new(Person)によって割り当てられたPersonインスタンスは、そのフィールドがすべてゼロ値で初期化されます。
ゼロ値はintの場合は0、stringの場合は""、ポインタの場合はnilとなります。
package main
import (
"fmt"
)
type Person struct {
Name string
Age int
}
func main() {
person := new(Person)
person.Name = "Alice"
person.Age = 30
fmt.Println(person)
fmt.Println(*person)
fmt.Println("Name:", person.Name)
fmt.Println("Age:", person.Age)
}
上記コードでは、まずPersonという構造体が定義されています。
main関数内でnew関数を用いてPerson型の新しいインスタンスを作成し、ポインタを取得しています。このポインタを通じてPersonインスタンスのフィールドNameとAgeに値を設定し、その内容を出力しています。
new関数によって作成されるのは、ゼロ値で初期化された型のポインタです。
よってこのコードの実行結果は以下となります。
&{Alice 30}
{Alice 30}
Name: Alice
Age: 30
make()関数との違い
Go言語にはmake()関数という似た関数がありますが、異なる意味を持ちます。
new関数は、指定された型の新しいインスタンスのポインタを返しますが、make関数は、スライス、マップ、チャネルといったビルトインの参照型のために使われます。makeは新しいインスタンスを作成し、その初期化を行います。
new()関数の注意点
不必要な使用を避ける
構造体の場合はnew関数を使うよりも、構造体リテラルを使用してインスタンスを直接初期化する方が一般的です。
中でもファクトリ関数を定義して使用されることが多いです。
パフォーマンスの考慮
new関数を使用するとヒープメモリにインスタンスが割り当てられます。
大量の小さなオブジェクトを頻繁に生成する場合は、メモリ使用量やガベージコレクションに影響を与える可能性があるので注意しながら実装する必要があります。
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