魂のアニ漫画レビュー⑦漫画 ブルーピリオド 第3巻
Soの魂のアニ漫画レビューのコーナーが今週もやって参りました。ブルーピリオド第3巻レビューをどうぞ!!!⇓〈スキメーター〉🙏あなたのスキに感謝です!
この記事は、マンガ大賞2020などのマンガ賞を総ナメし、2021年アニメ化予定の、青春スポ根美術漫画「ブルーピリオド」の魅力を未読勢も既読勢もとにかくここが面白いから読んで欲しい!という思い込めて語る記事です。
今回は第3巻をご紹介。※ネタバレ注意
(完全に未読の方は最下部の第1巻、第2巻レビューをご参考ください。)
★①勝手に一言キャッチコピー⇒
未知の世界、開けた視界に風が吹き荒ぶ。
それでも青い炎は絶えない。
★②3巻の内容を2コマで教えて!⇒
第3巻で八虎は初めて、全力の成功と全力の挫折を経験します。
これ、絵を描いているシーンなんです。サイヤ人化してます。
台詞は「私の〇〇をテーマに描きなさい」という課題に対して八虎が出した答え。
〇〇の正体は是非コミックスで確認してみてください!
八虎覚醒!!からどうなるかと言うと、、
いや、何があった!?全殺宣言したりこの人、実は結構メンヘラじゃない?
(第1巻、第2巻レビュー参照)
さて、このハイ&ローの落差。八虎の身に何が起こったのでしょうか。次章から一緒に詳しく追っていきましょう!
★③八虎の苦手課題、てぇ、、脱却してぇ⇒
第3巻で八虎が最初に直面するもの、それはイメージ課題です。八虎は自分の絵の強みを、見た物をそのまま書く(モチーフ課題)際に重要な構図を切り取る力だと分析していました。
しかし、それは裏を返すと八虎の弱点でもありました。
八虎に出されたイメージ課題、「私の〇〇をテーマに描きなさい」は見た物を描く八虎の得意なモチーフ課題の言わば対極。
いや、絵って想像で描くから楽しいんじゃね?と思う人もいるかと思いますが、ガチ美術における「イメージで描いた絵」に求められるクオリティは、かなり高水準。
しかも出題されるテーマは抽象的の極みの様なテーマで、八虎は苦戦します。
★④八虎の成長、キーマンはやっぱりあの人!⇒
イメージ課題に苦戦する八虎の前に登場するのが、我らが佐伯先生&森先輩なのです。
佐伯先生は悩む八虎にF100号キャンバスを提案します。八虎が普段使っているのはノーマルなF15号キャンバス。
F100号キャンバスは1.620m×1.303mのサイズです。ほぼ自分の身長と同じ大きさのキャンバスに絵を描く訳です。
この挑戦が八虎にとってのブレイクスルーのきっかけになります。
一見、不思議なことを言うが実は必ず八虎のためになる。さすが名指導者佐伯先生。
そして、八虎の原点とも言える森先輩が美大で描いている絵を見て、八虎は自分の作品に足りないものに気づきます。
作品で分からせる森先輩カッコいい。ギャップモンスター森先輩。初登場時はモブだと思ってました、、
★⑤いやぁ、絵の世界なめてましたわ、、⇒
そんなこんなで試行錯誤の結果、八虎は見事F100号キャンバスに自分なりのイメージ課題の答えを描き上げます。
その作品は、自身の想像以上に周囲に称賛されます。それは、八虎が自身の壁を打ち破った大きな成功体験となりました。
予想以上の高評価を受けた八虎は、清々しい全能感を感じ一気に視界が開けたような気持ちになります。
良かったねえ八虎、頑張ったもんなあ、、
しかーーし!しかーーーし!!
ここで終わらないのが美術スポ魂漫画ブルーピリオドの面白さ。美術の核心的な要求が八虎の心をへし折りに来ました。
それは絶えず求められる作品への創意工夫。
成功体験に無意識のうちに縋り付いていた八虎のその後の作品は鮮度がないと評価されるようになります。
遂には「これでは受からない」とまで言われてしまうのです。
創意工夫の末辿り着いたものに拘らずに常に創意工夫を重ね続けなければならない。そんな美術の世界の奥深さ、厳しさを感じることができます。
ある意味、美術の領域はどんな業界よりも不断の進歩、成長が求められるのかもしれません。
やっとこさ壁を乗り越えた先の挫折。そりゃ、こうなるのは無理はないかもしれません。
★⑥今週の世田介⇒
そんな八虎の下に一本の電話が掛かってきます。
矢口さん、今何してる?
出典:ブルーピリオド コミックス3巻 10筆目より
この人物こそが、何を隠そう2巻でトガリ散らかしていた世田介です。
世田介は八虎の通う東美の元同級生にして、八虎に面と向かって暴言を吐いた人物です。
そんな人物からかかってきた電話、1回目は出る前に切れてしまいましたが、数日後再度電話が。それは初詣のお誘いでした。
世田介に嫌われていると思っていた八虎は意外に思うものの、世田介と初詣に行くこととなりました。
ところが、世田介は自分から誘ったくせに無言を貫くそっけない態度。
そして、唐突に1回目の電話をかけた理由を話しだします。
なんと、友達がいないことを案じる母親に、友達がいないことを証明するために、断られる前提で八虎に電話したというのです。
どんだけ不器用なのよ世田介、、
当惑する八虎をよそに世田介の毒舌は止まりません。世田介は八虎の美術への思いまで容赦なく踏みにじります。
そして、それに対して八虎は、
世田介くんのこと好きだし 腹ん中煮えくり返りそうなくらい嫌なんだ(中略)いや引かないで!えーっと羨ましいみたいなヤツで…
出典:ブルーピリオド コミックス3巻 12筆目
うーん、独特な返し。こんだけ言われて、それでも羨望が勝つなんて、八虎美術バカすぎる。
そして、最終的には世田介も八虎を意識していることを聞いて、喜んでしまいます。
二人の間には、友情とも敵対とも言えない独特の関係があります。
しかし、二人は美術にかけるアツい思いで繋がっているのです。
これぞライバルな一幕です。
★あとがき
第1巻レビューはスキをくださった皆さんのおかげで、自分の中で定めていたスキの目標値を超えることができました。
第2巻レビューは今一つの伸びでしたので今回は工夫を加えました。
スキの反響ありましたら4巻以降についても書きますので、もっとこの記事を読みたいと思ってくださった方、これからアニメ化する話題作ブルーピリオドをおさえておきたい方は、是非スキをお願いします!
ーコンテンツにリスペクトを込めてー
ではまた。
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