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魂のアニ漫画レビュー⑥ブルーピリオド 第2巻

この記事は、マンガ大賞2020などのマンガ賞を総ナメし、2021年アニメ化予定の、青春スポ根美術漫画「ブルーピリオド」の魅力を未読勢も既読勢もとにかくここが面白いから読んで!という思い込めて語る記事です。
ご好評を頂いた前回に続き、今回は第2巻をご紹介
(完全に未読の方は最下部の第1巻レビューをご参考ください。)

目次を見て長っ!と思ったそこのあなた!
安心してください。画像も入れてるので1トピックあたりの文字の量は少なく、意外にサクッと読めます!

★①勝手に一言キャッチコピー⇒

踏み出したその先で、
未知に触れ、未知を知り、青い炎は揺らめきを増す。

★②2巻の内容を2コマで教えて!⇒

2巻は、八虎の母説得、予備校での授業開始、ユカの内面、学友との出会いと内容が盛りだくさんですが、あえて2コマで表現するとしたら、
これが、

こう。

全殺宣言からの感極まって泣いてしまった八虎。
いったい彼に何があったのでしょうか?

八虎の感情の動きをストーリーに沿って追っていきましょう!

★③八虎の説得、母の真意⇒

2巻で八虎は高校三年生に進学します。
しかし進学直前、八虎は超えなければならない壁に直面します。
それは母親の説得です。

そう、第1巻で東京藝術大学を目指すことを決意した八虎ですが、実は母親にまだ話をしておらず、しかも八虎母は八虎が美術の世界に進むことを快く思っていないのです。
さて、そんな母親を説得するべく八虎は説得を試みます。

あぁ~~~、、八虎やっちまいました
この世渡り上手フェイスのときの八虎は、自分の本心を見せずに相手を攻略しようとする、美術に出会う前の感じ。
悪いところが出てしまいました。てか、顔悪っ!

そして、この説得は上手く行きませんでした
どうすれば、説得できるか部室で途方に暮れる八虎、そこにある人物が現れます。その人物とのやり取りで、目を覚ました八虎は、なぜ自分が藝大を受けたいのかを再度考えました。そして再び母の説得へ。
そして、

考えた結果、とても説得に足るような藝大に行きたい論理的な理由は見つかりませんでした。
しかし、それこそが八虎の心からの思いでした。

でも本当は行きたい理由があるんじゃなくて
行きたいから理由を探していたんだよ 

出典:ブルーピリオド コミックス2巻 五筆目より

これを受けて、母親は八虎に、もっと頼って欲しかったと言いました。
親と子のコミュニケーションの形は子どもの成長に連れて変わっていくのかもしれません。それでも、親は子のことをいつでも案じている、そんなメッセージを感じた一幕でした。

★④絵作り、八虎最初の課題⇒

さて、そうしてついに本腰を入れて、受験に臨む八虎、予備校の授業に対しても気合が高まります。が、、

バッサリ
こちらは八虎の通う東京美術学院(通称、東美)の講師、大場先生
屈託のない大場スマイルで八虎に現実を叩きつけます

歯に衣着せぬ物言いですが、今後八虎は大場先生の専門的な指導の下、確実に力をつけていきます
男か女か分からん、、は禁句です。
大場先生は三児の母です。

八虎に足りないのは絵作り。自分の絵と言えるような、個性を絵に乗せることが必要だと大場先生は言います。

自分が何を好きかを知ること」が必要不可欠なのが芸術の世界。
すごく簡単なようで、しっかり答えを出そうと思ったら、実はかなり深い問いではないでしょうか。

★⑤いやぁ、絵の世界なめてましたわ、、⇒

美術で重要なのは絵作りのような感覚的な部分だけではありません。
論理的な要素も多く含まれているのが美術の世界
2巻は構図、視線誘導の話が出てきます。

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グスタフ・クリムト「フィールド・オブ・ポピー」
出典:Artvee

この絵は、実際に作中に出てくる八虎が模写した作品です。

さて、ここで問題ですこの絵には、一般に良い絵とされる作品に共通する「いい構図要素」のうち2つが当てはまります。それは次のうちのどれとどれでしょう?

<いい構図要素>
①大きな流れがある
②テーマに適している
③主役に目がいく
④四隅まで目がいく

正解は2巻をチェック!一見すると四つのどれも当てはまりそうな気がしますが、作中ではしっかり解説されておりなるほどと納得できます。
一つはすぐ分かっても、もう一つは悩むと思います!
(答えが分かった方はコメント欄に書いて頂いても結構です!)

★⑥八虎は「美術じゃなくてもよかった」のか?⇒

東美では、八虎のクラスメートとして新キャラが登場します。
その一人がこちら。

高橋世田介は東美に通う高校三年生。名前に反して刺々しい性格の青年。八虎が東美に入学して初めて話した人間であり、その作品の完成度に八虎が圧倒されるほどの実力を持つキャラクターです。

コマは藝大のオープンキャンパスに来た八虎と世田介が遭遇し、成り行きで一緒に展示を見て回ることになった際に世田介が不意に放った一言。

これ、八虎が「藝大ヨユー。」とか言ったわけでは無く、オーキャンで在学生の作品を見て奮起し、やっぱり藝大行きたいわ!頑張るぜ!という気持ちになっている八虎に対していきなり言い放った言葉です。
世田介には他にもこのような前科が。

トガり散らかしてる、、
こんな、実力はピカイチなのに変な方向にトガり散らかしてる世田介は作中終始トガっていますが、不思議と引き込まれ彼のことを良く知ってくるに連れ憎めなくなるキャラです。

八虎が陽なら世田介は陰のキャラクターと言えますが、それだけにとどまらない今後の二人のアツい絡みは見どころ満載です!

そして、世田介のこの「美術じゃなくてもよかったクセに…!」という台詞を受けて、八虎は★②2巻の内容を2コマで教えて!のコーナーで紹介した全殺八虎になるのです。

★③で母親をどうにか説得して、★④⑤で知識を吸収しながら頑張って、その末に、世田介に心無いことを言われて全殺モードになってしまった訳ですね。

八虎は今後どのように成長していくのでしょうか。
物語が加速していく第3巻のキートピックは、わたしの大事なものF100号初詣です!

★あとがき⇒

第1巻レビューはスキをくださった皆さんのおかげで、自分の中で定めていたスキの目標値を超えることができました。

同じく、スキの反響ありましたら3巻以降についても書きますので、もっとこの記事を読みたいと思ってくださった方、これからアニメ化する話題作ブルーピリオドをおさえておきたい方は、是非スキをお願いします!

ーコンテンツにリスペクトを込めてー

ではまた。

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