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ミッドサマーを完走した乾燥した感想


 皆さん、こんにちは。手塚治虫の「ミッドナイト」って漫画がけっこう好き。木賃ふくよし(芸名)です。
 さて。本日は暗闇がないのに闇を感じるという、真昼の真夏の恐怖、「ミッドサマー」というホラー映画のネタバレ感想などを書いていきたいと思います。
 思いっきりネタバレしてるので、それが嫌な人は今すぐゴーホーム。
 観てるからOk!とか、ネタバレしてもいいよ、とか、むしろネタバレ歓迎って人はどうぞ、お読み進みください。

 ただし、

 先に言っとくと、割と酷評です。


 この映画のすごいファンなんだよ、って人は見ない方がよろしいかと存じます。はい。

 ネタバレと酷評の件について承知の方のみ、お読み進みあれ。

 ※※※※※※※※※※※※※※※ネタバレ対策※※※※※※※※※※※※※※※











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 いや、もう、大爆笑。


 話題になってる時、劇場で観なくて正解だわ。

 劇場で観てたら笑いを堪えるのに必死で苦しむか、爆笑して観客の顰蹙を買ってた所です。

 ハッキリ言いますが、全然怖くなかった。いや、正確には「お、この演出は怖いな」と思ったシーンが2箇所ぐらいあった筈なのですが、他の爆笑シーンで記憶が飛びました。たぶん2箇所ぐらいあったハズ。たぶん。

 まあ、あらすじは、友人の故郷に遊びに行ったら、そこがカルト集団のヤベー村で、よそ者の主人公たちはバンバン殺されるよー。

 って話なんですが、ぶっちゃけ展開はベッタベタなホラー映画。
 「画面が明るいのに怖い」って評判でしたが、屋内とかは割と暗くなります。割と明るいばかりではありません。逆転しますが、ブレードランナーの方が徹底して明るくなりません。

 で。随所に散りばめられた伏線が! という噂でしたが、

 ミステリ的な伏線は一切ありません。


 物語はベタベタですし、間違いなく伏線は散りばめられていますが「ああ! あの時のアレはそういう事なのか!」というカタルシスは一切ありません。
 「この時、画面にチラッと映ったアレって、この事を言ってるっぽいな」というタイプの伏線なので、伏線の事は一切気に留めなくても、気が付かなくても、物語は理解できます。
 どっちかと言うと、「裏設定で、〇〇が〇〇で〇〇なんだよ。このシーンの〇〇は、つまり〇〇って事を意味してるのさ」系の伏線です。ええ。ゼノギアス系ですね。

 さて。
 退席者が続出する恐怖!
 グロテスク描写がすごい!

 的な煽りもありましたが、ホラー映画大好きなワタクシには、そんなシーンあったか?ってレベルでした。いや、ある意味では恐ろしく「恐怖」を感じるのですが、それは後述します。
 基本的にグロテスク描写は、スプラッタ映画に慣れてると、大層なものではありません。
 で。グロテスクなシーンが割と綺麗に描かれているのですが、そういった類の「狂気の白く美しい気持ち悪さ」なら、他の映画で体験した方が良い気がします。
 グロ描写が妙に綺麗なのが怖い、グロくないのが余計にグロい、って人もいるかと思いますが、個人的には別の映画をオススメします。

 で。
 ワタクシにとっては肝心の、爆笑シーンが続出します。

 最初の、

 「ただの熊だ」


 から、口元がムズムズし始めてましたが、BGMがBGMじゃなかった時点で、

 マッドマックスかよ!


 ってツッコミを入れたくて仕方なくなります。それを耐えたとしても虐殺が進行し始めるあたりから、もはや笑いを禁じ得ませんでした。
 そして、ダンス大会のあたりからは爆笑です。

 問題のセックスシーンでは、もう、


 おなか痛い


 ってぐらい笑いました。

 美女が全裸でカモーンって待ってるのはともかく、一緒に全裸聖歌隊が構えてるのは腹筋崩壊のトリガーでした。
 全裸のおばちゃん聖歌隊が、コーラスでムードミュージックを奏で、美女とのセックスを盛り上げてくれるんですよ?

 そりゃ笑うわ。


 しかも、盛り上がってきたらコーラスからリードボーカルが熱唱するんですよ?

 もう、主人公(男側)がそれに応えて歌い出し、ミュージカルになって大団円を迎えるのではないかとハラハラします。
 いや結局、男は歌わないんですが、代わりにヌードコーラス隊が、一緒に喘いでセックスを盛り上げてくれます。

 無理です。死んでしまいます。


 しまい目には、まさにしまい目(フィニッシュ時)には、おばちゃんが男のケツを揺さぶって、ピストン補助してくれる親切設計。


 むしろコレで笑わんヤツおるんか?



 って感じで、笑いが止まらないホラー映画。それがミッドサマーでした。

 まあ、劇場でキッチリ金を払って観てたら、金を返せとは言わんけど、割とキレてるレベルのホラー映画でしたが、知り合いと家で観てる分には笑いを堪えなくて済んだ(4人全員が爆笑してた)ので、かなり楽しめました。

 割と高いイタリア料理店に食いに行ったら、

 コレ、どう考えてもカップラーメンじゃねーか!?


 って味のパスタが出てきて、「え? でもコレ、カップラーメンとしては滅茶苦茶ウマいんだけど。いや、、、え? いや、でも、、、え? カップラーメン?」って感じ。


 まあ、ホラー映画と呼ぶには何一つ怖くない作品でした。はい。

 ただし、コレだけは言っておく。


 作中の至る所に、


 カルト集団へのお誘いの手練手管が散りばめられてます。


 右とか左の、過激派集団への勧誘とか、
 特定政党の後援会とか、
 アレな新興宗教の洗脳儀式とか、
 自己啓発セミナーの講演とか、
 ブラック企業の新人研修とか。



 そーゆーのが静かに、ひっそりと、そして露骨に埋め込まれてます。
 要するに、アレだ。
 
 アレな組織への勧誘にまるで気が付かない人はマズいし、ヒロインに共感しちゃう人とかもマズいし、この映画に惹かれる人なんかもマズい。


 そーゆー意味では完全に「怖い映画」なんですよね。

 明るいのに闇を感じるって、


 観客の心の闇じゃねーか。



 ただ、ワタクシはそーゆー意味でも他の映画の方がオススメである。
 てか、素「盲目のメロディ」が一切ネタバレできない性質だったので、久々に、好き勝手な感想を書けて素直に嬉しい。

 ↑ 「盲目のメロディ」の感想。



 ※ この記事はすべて無料で読めますが、コレを読んで「ミッドサマー」を借りてまで観なくていいや、って思った人はレンタル代の代わりに投げ銭(¥100)してください。
 なお、この先には特に何も書かれていません。

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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。