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人と人の輪・個性的な地域づくり・産業づくり

京都大学名誉教授・京都橘大学教授、岡田知弘先生の「地域史に見る連携の経済」というご講演を聴いてきました。公共政策や地域経済の調査検証から、失敗例・成功例を数字やグラフを用いて詳しく解説していただき、なるほど~!やっぱり!と激しく首を縦に振りながら聴かせていただきました。

ご著書『地域づくりの経済学入門〜地域内再投資力論〜』の初版は2005年8月。構造改革・市町村合併・大学法人化問題の真っただ中。

それから15年。アベノミクス・地方創生・自治体戦略二〇四〇構想の批判的検討、「小さくても輝く自治体フォーラム」運動・中小企業振興基本条例制定運動・災害復興の取り組みなどにも深く関わってこられたご経験を基に、2020年5月に増補改訂版を出版されました。

「コロナショック」は病床や保健所削減の誤り、そして東京一極集中の危険性をはっきりと示した。これは住民の健康で豊かな生活を置き去りにした行財政政策の過ちだといえる。新自由主義的な構造改革による経済システムが脆弱性を示したということだ。いまあらたに、地域住民の自治による「地域内再投資力」=地域内で繰り返し再投資する力が求められている。つまり、人間の生活領域から経済を考えなければならない。

地域内経済循環。住民自治。地域住民主権。地域学。人間の生活領域。ど真ん中にドーンときました!これはまさにずっと考えていたこと。やりたかったこと。これまで活動してきた経験と領域が全部つながっているなと!


そして、岡田先生が京都大学に入学されたとき、新入生への言葉を話されたのが、日本人で初めてノーベル賞を受賞された湯川秀樹さん!だったそうで、その大先生がこう仰ったそうです。

研究室では、お互いに「さん」で呼びましょう。私は物理の研究をしていますが、それ以外のことは不勉強です。若いみなさんから学ぶことがたくさんあります。

教科書にお名前が載るような偉人なのに、だからこそ?上下のない対等な人間観、若い人へあたたかいまなざしがあったのだと感じました。


興奮冷めやらぬまま家に帰って父と話したところ、「岡田先生かぁ~。20年前くらいからよく講演してもらっていたで。」とつながりがあったようでびっくり!まわりまわって、世界はつながっているなと。

お釈迦様の手のひらから飛び出せない孫悟空のような心持ちで、世界のつながりをぐるぐると楽しんでいます。

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