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妖怪研究者、日野巌の生い立ちと活動

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妖怪研究では全国的に有名な日野巌。戦前、戦中を宮崎県で過ごし、宮崎高等農林に勤務しながらも郷土研究を行い、日向学の確立に邁進した。その足跡を整理していきたい。
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#民俗学

小倉栄嗣と文華堂と金文会と

戦前から戦後にかけて宮崎県の郷土出版文化に寄与した小倉栄嗣と文華堂について、下記の記事を…

K.WATANABE
2年前
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戦前の雑誌の寄贈雑誌・図書欄の大切さー論文「島本一『考古雑筆』とその誌友」を読む

 最近以下の「島本一『考古雑筆』とその誌友」黒岩康博(史文 = Tenri historical review(23…

日向郷発行発行『郷土採訪録』

日向郷土会は、『日向郷土志資料』を刊行した団体であるが、手元に昭和七年二月十一日発行の『…

K.WATANABE
2年前
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宮崎県の民俗学雑誌『日向郷土志資料』の出版を支えた文華堂

 『日向郷土志資料』は日野巌が中心となって発行されていた宮崎県の民俗学、郷土研究関連の雑…

『郷土風景』という気になる雑誌

 先日、日本の古本屋で調べ物をしていた時に『郷土風景』という雑誌をたまたま発見し、聞いた…

日野巌「日向妖怪種目」

以前、日向郷土志資料を紹介したが、この資料は国会図書館には所蔵がなく、一般には閲覧が難し…

K.WATANABE
1年前
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民俗学研究者・日野巌の蒐集趣味

 日野巌は以下のWATANABEさんの記事で紹介されているように、宮崎県の民俗学研究団体である日向郷土会を主宰して雑誌『日向郷土志資料』を発行して初期の民俗学研究の発展に寄与した人物として知られている。 また、『列伝体 妖怪学前史』伊藤慎吾、氷厘亭氷亭編(勉誠出版、2021年)では、日野が『趣味研究 動物妖怪譚』(1926年)を出版するなど妖怪研究の先行者であったことが紹介されている。日野は蒐集趣味家としての側面もあったようだ。以下の記事で紹介した蒐集家名簿『和漢楽(わから