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大人の読書感想文:御社にそのシステムは不要です。

なかなか良い本に出合えました!ジョイゾーの社長が書いていますが、内容はまったくkintone推しではありません。(まあ、使った方が良いかも、と思わせる部分もありますが)

重要なのは「ITは目的ではなく、ツール」という、ココ!

で、重要なのは「ツールだったら楽しく使いたいよね」という当たり前だけど、忘れがちなこの部分ですね。上から押し付けられたツールほど、反発したくなっちゃいますから。。。


本の概要はこのサイトの目次を見ればわかると思います。詳しく知りたくなったら是非購入してください。

しかも第一章は無料公開しちゃっているし。。。(笑)


ちょっとだけ内容に触れてしまいますが、私が深く同意したのはこの部分。

すぐやる、小さくやる、自分たちでやる

昔と違って、ローコード、ノーコードで出来る事は増えたし、クラウドでのSaaSが増えてきたために、始めやすく、辞めやすい、というメリットもある。

そして一番重要なのは「自分たちでやる」という部分だと思います。

今までは「システムって、どこかの偉い人が作ってくれるもの」という認識でしたが、今では上記ツールをうまく使うことで、誰でも手軽に始められるようになりました。(Excelのマクロなんかも、その先駆けですね。)

で、これを自分たちでやることで、何が起こるかというと、「社員のITリテラシーが向上する」という事よりも、「自分たちの業務をデジタル視点で俯瞰して見直すことができる」という事。

社員一人一人がデジタル視点で業務を俯瞰し見直すこと。これはまさしくデジタイゼーション、デジタライゼーションを超えて、デジタルトランスフォーメーションに近づいてきていく兆候だと思います。(最終的にビジネスの根本を変える決断は経営トップがする必要がありますが。。。)

通常のスクラッチ開発でも同じですが、ツールを作りには以下の5段階があってシステムが完成されます。

  ①業務目的の明確化
  ②全体像の設計(要件定義)
  ③データベースとデータの流れの設計
  ④システム開発
  ⑤運用と改善(運用改善)

今までは④が難しすぎるためにSIer等の外注業者に頼まなければならず、そのついでに①~③も自社で考えない事例が多くありました。でも、この①~③こそが、「自分たちのビジネスをデジタル視点で考え直す」という意味合いで重要だったんですよね。

そこで、昨今登場したkintoneやRPAなど、「現場で開発できるツール」が出てきたおかげで、①~③だけでなく、④、⑤まで自社で検討が可能になりました。これはDXを推進するためには大きな原動力になると私は確信します。


実は、似たようなストーリーをこの本を読む前に行われたセミナーでも聞きました。(2021年2月18日(木)10:00~の日本RPA協会の竹内さんの講演)

※皆さんがこのnoteを読むときにリンク切れしてたらゴメンナサイ!!

こちらでは、RPAを自分たちで作ることにより、「他人からの押し付け」ではなく、「自分たちのモノ」として、楽しくロボットを作ることができる。そして、楽しく作ることで、前向きに業務に取り掛かることができる。という文脈でした。

そう!昨今のDXって、なんだかコンサルからの押し付けっぽく感じることが多いのですが、一番の重要な部分は「楽しめて、業務が出来る事」

ここの原点を思い返すことができる本でした。(ついでに竹内さんのスライドは、近日中であれば、会員登録でダウンロードできるようです。ぜひ、スライドだけでも見てほしいです。)




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