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大人の読書感想文:私はロボットではありません

いつもの通り読書感想文です。しかも今回は本の概要にふれることができません!(小説だからネタバレになっちゃう!)

という事で、今回は「ビジネス書を小説にしたらどうなるか?」を私個人の視点で読み解いて見たいと思います。

ちなみに、先に構成だけ伝えておくと、ソニックガーデンの倉貫さんが書籍やブログで日々伝えている「タスクばらし」や「ザッソウ」や「ふりかえり」について、ビジネス書の形ではなく小説として書き起こしたものになります。

この「ビジネス書を小説にしてみたら」の手法ですが、過去には「もしドラ」でやってますよね。

もしドラ≒「もしも高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら」(タイトル長いよ!)はドラッカーをわかりやすく説明したものとしてベストセラーになりましたね。もしドラはビジネス書の敷居を低くした功労者ではあると思うのですが、逆に「考えない人」を作ったのも事実だと思います。

つまり、あまりにもドラッカーの言いたいことを簡単&完結に説明しすぎると、本来自分で考えなきゃイケない問いでさえも、「ドラッカーが言っているから正解!」みたいな考え方をしてしまった人も増えた気がするんです。まさにMBAで習ってきた事を考えずに現場に押し付けるような経営企画部門のエリートがやってしまいがちな事象ですね。

そういう意味では、こちらの書籍はストーリーは小説の形を取っていますが、その中身としては「自分の頭で考える」というメッセージを強く書き残している感じがします。(あくまで私の感じ方ですが)

それは第一章のタイトルにも滲み出てきていて、
「第1章 変わりたいですか?−思考を他人に委ねる癖」
となっています。こりゃ、小説形式にしても、自分で考えざる得ない導入部分ですよね〜。

実際、ストーリーだけでなく、倉貫さんがいくつか出されている書籍をみても、基本的には「自分の頭で考える」がベースになっているんですよね。

ただ、残念なことに多くのサラリーマンは会社に決められた作業に徹していて、「自分で考える」という事をしていない。人事部や上司もそれが当たり前だと思って教育も指導もしていないので、その前提条件が抜け落ちたままに「仕事のスキル」みたいなものを押し付けてくる。そりゃ、双方幸せになりませんものね〜。

今回の主人公も最初に「自分の頭で考える」というプロセスを経て、自己変革のストーリーが始まります。

そう、この本は今まで色々な書籍が前提条件としていた「自分の頭で考える」という部分が丁寧に描写されておりますので、新卒〜3年目くらい若手社員は自分ごととして読めるし、マネージャークラスにしてみると、若い人への接し方のヒントになるものが沢山散りばめられています。

と、言うことで企業で働く皆さんに読んで欲しい一冊です。
ちなみに下記サイトからでないと購入できないようです。そして電子書籍もまだ無いようですので、あしからず。


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