見出し画像

キューバ旅行 出発

心配ごと

今年の3月。
この旅行の記事を見た人で思った人も多いだろう。
『コロナ大丈夫なの?』

私の友人でも、予定していた卒業旅行を諦めた人も多かった。
観光地として人気の国がこぞってコロナで大変なことになっているからだ。
アジア人としては少しイレギュラーな国を選んだのが幸いしたのか、当時キューバは国内感染者は出ていなかった。国の中の様子も探ったが特に問題なさそうだった。トランジットで利用するだけではあるが、メキシコも一応大丈夫そうなので私は行くことにした。

行き先が大丈夫ということは、あとは自分がウイルスを持ち込んでしまわないかどうか。
こんなこと言うと批判をくらいそうでもあるが、正直な話、ウイルスを持っていない自信は割とあった。なぜなら、3/1に国家試験があり、これが受けられなかったら結構本気で人生が詰むのでそれはもう本当に周りに知らない人からすらもうざがられそうなぐらいもんのすごい気を遣って生きていたからである。

医療系なので感染対策に関しての知識はそれなりにある。手洗いとか基本のきは置いといて、コロナが日本に来た!てあたりから、常につり革掴む用のハンカチも持ち歩き、アルコール綿を常備して消毒した場所しか素手で触らないようにしていた。花粉症というのもあるが、顔を触る癖を自覚しているのでマスクも常にしていた。3時間踊り倒した時も水分補給時以外は意地でも外さなかった。他にもまあいろいろあるがこれは感染予防に関する記事ではないのでやめておく。
そのまま気を使って日々過ごし、体調も万全。直前に調べたキューバの様子も大丈夫そうだった。決行だ。


海外旅行

アエロメヒコは大丈夫なのだろうか。ドキドキしながらチェックインカウンターへ向かう。
自動チェックイン機には係の人がついていた。
航空会社職員のめちゃくちゃ丁寧な感じではなく、個人経営の飲食店のおばちゃんみたいな接し方だったけど、ちゃんと教えてくれるし係りの人がしっかりいることに安心した。大丈夫そうだ。

大きな荷物を預け身軽になり、出発前に済ませておきたいいくつかの事を済ましに行く。
まず、海外旅行保険の追加。これに関しては事前にやっておけばよかったのだが、何せ忙しくてできなかったので出発前空港の保険会社カウンターで入った。

今回の旅行、私は個人手配で挑んだ。安いから。
『キューバなんて日本人にとっては謎めいた国を個人手配でするなんて旅慣れた人しかできないよ』
と思う人も多いと思う。
してない。私全然旅慣れしてない。全然初心者

海外旅行何回行ったことがあるかと聞かれれば、私は「5回」と答えられる。でも内訳が問題だ。中学生の時親に連れられ台湾に2回、高校の修学旅行でオーストラリア、大学入ってから韓国と台湾。
そもそも5分の3は台湾だし、そのうち2回は親に連れられてるし、唯一の欧米圏は修学旅行だし、韓国は飛行機とホテルは私がとったが韓国語がだいたいわかるor喋れる友達2人と行った(ちなみに飛行機は私だけLCCで行くと宣言して現地集合現地解散という謎な動き)。
つまりはしっかり自分で旅行を組み立てたのは台湾1回だけみたいなもん。

流石にはじめは旅行会社を使っていくつもりだったが、相談に行ったら事前に私が個別で調べていたものの合計より遥かに高く、旅費だけで予算オーバーだった。自分で頑張ろう、と思った。
家から1時間ちょいかかるツアーデスクに2日連続で相談に行ったにも関わらず、結局情報だけ聞き出して帰ることになった。星がたくさんの旅行会社さん、ごめんなさい。

そこで聞き出した情報のうちの一つが海外旅行保険についてだった。カード付帯の保険だと救援費用が少なく、もし救援してもらわなくてはならなくなった時にその額じゃ足りないらしい。救援費用無制限の保険を追加した方がいいらしい。ちなみにアメリカ系の保険やカード会社のものはキューバでは使えないので注意。

そんなこんなで保険を追加し、次は外貨両替。
キューバの空港で円からCUCに変えられるが、めちゃくちゃに並んでて時間がかかることが多いとあった。街中のCADECAでは円が使えないところもあるという。なので事前に少しだけユーロに変えていくことにした。ドルは10%手数料がかかる。カナダドルはカナダでしか使えないし。


覆されるイメージ

事前にやりたいことを済ませ、セキュリティも通り、ゲートの近くへ。
今の所ディレイもないし、定刻通りに色々進んでゆく。ついに搭乗が開始された。
アエロメヒコのマークかっこいいなぁ。

画像1

私はゾーン(案内される順番のブロック)が後の方だったし、運よく当日に無料で選べる席の中に通路側が一つ残っていたので、搭乗窓口の行列を眺めながら良いタイミングを待つ。
スムーズな手続きのためか列にいる人の搭乗券とパスポートを事前に確認している人がいたから私も並んだ。手際が良い。とてもスムーズだ。

出発前の機内に流れる音楽が愉快なラテンミュージック。もうここから異世界を感じ始める。

遅延どころかめちゃくちゃ定刻ぴったりに出発するし、JALと共同運行を始めたため、日本語通訳もいるというなんとも嬉しい誤算
プラスして感動したのが、アルコール消毒ワイプオールみたいなものを配っていたのである。しかもピンセットで!しかもヒタヒタ

乗務員の態度がどうのとかもレビューで見たが全然問題ない。機内エンターテイメントが一時期バグって音が出なくなってたけどそのうち回復したしまあ座席の頭についてるものだもん、しょうがないよねって感じ。座席やトイレも清潔
アエロメヒコ、疑ってごめんなさい。

画像2

画像3

スペイン語の画面が一番ぽいから撮ったが、日本語も英語も中国語も韓国語もいろんな言語がある。日本語が少し面白い。

私は映画を見るのがそこそこ好きで、1年に150作品ほど見る。
しかし今年に入ってからはこの旅行のことなどがあり最新映画をまっっっっったくと言っていいほど見ていなかった。パラサイトだけ見た。
そんな私に思いがけないところで神様が降臨する。
ドクター・スリープ
ジョジョ・ラビット
アナ雪2
フォード vs フェラーリ
ジョーカー
ナイブス・アウト
   etc...
新しいものの他にもワンダーウーマンヘアスプレーショーシャンクの空にカサブランカなどの名作もたくさんあった。ラインナップ、神。 

画像4

画像5

機内食
まずい、と酷評を事前に調べてる時に見たが、まあ普通。
いい意味で「機内食ってこんなもんでしょ」ってぐらい。
どちらも選択肢があった。何だったかは忘れた。結構お腹いっぱい。
ドレッシングがめっちゃしょっぱくて、通り越してすっぱいような気がしてくる梅干し現象が起きた。口がギュゥ〜ってなった。


メキシコシティ空港

人生初の14時間という長時間フライトを終え、メキシコシティ空港へ。

スペイン語だ!!!!わからん!!!

人生初のトランジット、人生初のスペイン語圏。
雰囲気と、書いてある英語で進む。JALの共同運行便のおかげで「乗り継ぎ案内」て書いてあるデスクがあったからそこへ。どう見ても日本語話せないスタッフでやっぱり話せなかったけど英語でどうにかなる。英語ってすごい。
コロナ対策の垂れ幕が目立った。日本と違ってくしゃみの仕方についてがめちゃくちゃ押し出されたイラストだった。

6時間のトランジット暇すぎて暇すぎた。
機内食でお腹いっぱいで何か食べ物を買う気にもならない。
キューバでのWi-Fi事情は念入りに調べてたのにうっかりメキシコシティ空港でのことを忘れてて、サイトには繋げるもののスペイン語で繋ぎ方分からずネットが使えない。
持ってきたスペイン語の本を一生懸命読んで数字と簡単な挨拶や単語を覚え、永遠に椅子でぼーっとする。
眠くなってきたのでリュックを抱えて寝た。結構寝てる人多い。日本人は不用心だってよく言われるけど、そんなの嘘だろって思うくらい外国人バッグ放置して寝てる。みんな不用心だよ、心の中でつぶやき、リュックの紐を腕に絡めておもて面を体の方にしてそのまま睡魔に負けた。

爆睡した!と思ったら全然寝てなかった。そろそろゲートの場所が知りたいと思い掲示板を見る。同じ時間帯の他の便の情報は出てるのにハバナ行きがない。
うーんと眺めていると、下の方から声が聞こえてくる、話しかけられている気がする。目を向けると車椅子に乗った空港係員の人だった。
何に乗るのか聞かれている気がしたのでフライトチケットを見せる。

『それはゲートが決まってなくて1時間前くらいにならないとわからないから、ここで待っていると良いよ』
「ありがとう!」


ん?
人って不思議だ。わからない言語なのに何故か何言ってるかわかる時があるんだ。
これは初めての経験じゃないし、母もあると言っていた。あるあるなのかな。
ただの先入観で理解しているのかと思ったが、ちゃんと合っていた。
言われた通りに待っていたらゲートが表示された。

メキシコシティ空港は比較的綺麗だった。
やはり海外に限らずどこかに行った時一番大切なのはトイレだが、ペーパーはちゃんとあるし、日本ほど綺麗ではないものの鉄道駅のトイレくらいの綺麗さだった。ぜんっぜん許容範囲。
それにしても韓国でも台湾でもそうだった気がするけど、あのこっち向いてないタイプのでっかいロールのトイレットペーパーて何なんだろうか。巻き取りにくいことこの上ない。日本人とそれ以外で手の構造が違うのだろうかってくらい日本ではあまり見かけない。

画像6

そうこれこれ、このタイプ。ネットで適当に拾ってきてしまったのでもしよくないものだったら教えてください。


爆走する車椅子

メキシコシティ空港にいる時に思ったこと。
係員が車椅子を押して爆走している。本当に爆走している。あの走ってる絵文字と同じくらい足あげて。
時間がギリギリの客なのか知らないけど、トランジットの数時間で何回も爆走する車椅子を見た。
大学で車椅子介助の試験とかもあったけど、あのスピード、不合格どころか追い出されそう。

そもそも私に教えてくれた係員の人もそうだったが、車椅子の人が多い
それは文化とか医療とかいろいろな違いがあるからなのだろうとは思うが、見てて思ったのは、あまり周りの人が特別視していなさそうなところだ。
住んでいるわけでもないし文化も全くわからないから言い切れないが、日本にある身障者に対する ”かわいそうな人” を見る感じがあまりなかった。みんな同じ。
だから車椅子の人に対してすごい丁寧に接していることもなかったし(実際危ないだろうに爆走している)、でも面倒くさそうな雰囲気もなかった。
これが良いとも悪いとも言わないが、少し日本はよそよそすぎるところがあるのかもしれないと感じた。

さあ、そろそろハバナ行きの時間だ。
ついに、憧れのキューバへ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?