「結局、社会は変わらない」

「一人で死ねばいいのに」。そんな言葉が日本中を駆け巡った昨日。加害者を責めるだけで凶悪犯罪の今後が変わるのだろうか? 凶悪犯罪が減るのだろうか? むしろ、凶悪犯罪を増やす一因をつくっているだけだろう。

この記事はまさにその通りだと思う。私は昨夜、父親に「あんな記事はデタラメだ。一人で死ねばいいのに」と言われた。そう面と向かって言われた私の感情にはどのような変化が起こったかわかるだろうか?

「死ね」「おまえが一人で死ね」

父親に対し、心から死を願った。これは私が昔から父親のことをよく思っていないという理由もあるけれども、最も強い感情が私の中で沸き起こった。私は今のところ犯罪を犯すような精神状態ではないので、「死ね」と思っても実際に行動には移さないが。

しかし、もし私よりも社会を憎んでいる人で、善悪の判断がつかない精神状態の人に対して「おまえが一人で死ね」などと言ってしまったらどうなるか、容易に想像がつくと思う。そうやって、加害者を増やすだけの行為を無自覚に行なっていることを自覚してほしい。

もちろん、犯人に対して怒りを持ったり、犯人を憎んだり、「なんでこんなことを!」と声をあげたりしないでほしいと言っているわけではない。記事にも書かれているように、今後、同じような事件が繰り返される確率を少しでも下げるために、自分の行動を少しだけ省みてほしいとお願いしているだけなのだ。

弱者でなければわかり得ない感情の変化は確かにあるのだ。「結局、社会は変わらない」。多くの弱者がそう失望しないためにも、私は弱者の立場から少しでも声をあげていきたい。

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