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早遅や定休日ってあった方がいいの??

最近、美容室をオープンしようと計画している美容師と話した内容。

それは「美容室って早遅ってあっった方がいいと思います??」「定休日ってあった方がいいですよね??」と、相談を受けました。

意外と美容師はこのロジックをきちんと理解している人は少ないな。と直感ですが感じています。

今回は「早遅」と「定休日」の話し。

*早遅・・・早番、遅番の交代制勤務のことを指します。交代制勤務は営業時間が1日の法定労働時間を超える場合に、時間を区切り交代制のシフトで働くこことです。

【結論から】

早遅は取り入れるべき。

定休日は無くすべき。

これは家賃比率を落とす。つまり固定費の割合(リスク)を低くするためには、必要である。

スタッフの「働きやすさ」や「働き方の希望」を叶えるなどの観点ではなく、経営の観点から見た結論。

【結構嫌がるよね】

早番や遅番の2交代制や中番と言われる3交代制でサロンを運営しているところもありますね。インストアのサロンは年中無休で、定休日を設けず営業しているところもあります。

なんか、早遅や年中無休は損しているような風潮を感じています。

労働時間も変わらないので「損」はしていないはずですが、遅番の次の日が早番になると、次の出勤までの時間が短いところから「損」と感じているのではないでしょうか。

【ねぇ、どうなの??】

早遅や定休日の有無。

ロジックで説明できますか??

なんで必要なのでしょうか??

逆になんで要らない!と得るのでしょうか??

ロジックで説明すると「あった方がいい」わけです。

なぜなら家賃比率が下がり、リスクを低減できるから。です。

段階を追って説明していきます。

まずは

「家賃比率の説明」

「家賃比率が下がること」

「早遅、定休日の有無」

このようにすすめてみます。

【家賃比率って??】

家賃比率は「売上に対する家賃の比率」のこと。

100万円を売り上げるサロンの家賃が10万円だった場合、家賃比率は「10%」になります。

適正な「家賃比率」は存在しませんが、一般的には「売上の10%」以内と言われます。逆に家賃比率が高いということは「売上に対する家賃が高い」ということ。

100万円売上サロンの家賃が80万円だったら「家賃比率は80%」。つまりそこから「従業員のお給料」「薬剤などの材料費」「オーナー自身の報酬」が支払われます。

*実際はもっと支払うモノがあります。

こなると残り20万円でなんとかしなければなりませんよね。

また、自分の生活に当てはめるとわかりやすいです。

お給料手取り30万円。色々と引かれて銀行口座に振り込まれた金額が30万円。

家賃5万円の同期と、家賃15万円のアナタ。

自由に使えるお金は圧倒的に「家賃5万円(家賃比率16%)」の同期ですよね。

アナタは家賃15万円(家賃比率50%)なので自由に使えるお金がありません。

つまり売上(お給料)に対して家賃が高い(家賃比率が高い)と経営が苦しくなります。(生活が苦しい…)

逆に、売上に対して家賃が低いと、経営が安定してきます。

【家賃比率は上下する!!】

この家賃比率は、毎月決まった数字ではなく、上下します。

3月の売上100万円 家賃比率は10%

4月の売上80万円 家賃比率は12.5%

5月の売上120万円 家賃比率は8.3%

家賃が決まった金額なので、売上が変われば家賃比率は変化しますよね。

ここで伝えたいことは「売上が下がっても家賃は変わらない」ので「利益を圧迫する」ということです。

先ほど、家賃比率が高いアナタは「自由に使えるお金が少ない」。つまり「生活(経営)が苦しい」状態でした。

売上に対して家賃比率が高まると「経営は苦しい」

売上に対して家賃比率が低くなると「経営は安定しやすい」ことがわかります。

【早遅や定休日との関係は??】

ここで本題に戻ります。

先ほど結論では「早番は取り入れる」。「定休日は無くす」と結論づけています。

今までの家賃比率から考えると「なぜ、早遅は導入して、定休日を無くす」がいいかがロジックとして理解できます。

アナタはサロンを経営しています。店舗名は「フィックスド コスト」。

地域密着で子供からご年配まで通う、人気の美容室です。

営業時間が10:00〜18:00 の8時間営業。週休2日のホワイトサロン。

これを「稼働時間」に置き換えます。

稼働時間は「サロンが1週間や1ヶ月にどれだけ仕事をする」かです。

8時間 × 5日(週休2日) =40時間 1週間で 40時間の稼働。

これを1ヶ月にすると

40時間 × 4週間 =160時間 1ヶ月で160時間の稼働です。

これを2交代制の年中無休のサロンに変えてみます。

10:00〜18:00

12:00〜20:00  
つまり営業時間は 10:00〜20:00 の10時間になります。

先ほどの稼働時間を見てみます。

10時間 × 7日(年中無休) =70時間 1週間で 70時間の稼働。

これを1ヶ月にすると

70時間 × 4週間 =280時間 1ヶ月で280時間の稼働です。

8時間、週休2日の営業と、10時間、年中無休の営業では「稼働時間が175%」も違うことがわかります。

(280 ÷ 160 =1.75)

この「フィックスドコスト」さんは同じ家賃で営業時間を変えたわけです。

早遅、年中無休にしたら「175%アップ」もの稼働を得られるわけです。

さらに75%アップで売り上げを上げられることができます。

家賃が同じなので実質「75%」ものコストを抑えられるわけです。

休日だった日や、クローズしていた時間帯も営業できるようになりました。

10万円の家賃を月23日で割ると、1日の家賃は「およそ4,500円」

(週休2日 × 4種間、 −31日=23日)

これが31日稼働できるので、1日の家賃は「およそ3,200円」

30%近くコストダウンになっています。

売り上げを上げるチャンス(稼働時間)は75%も上がり、

売上に対するコストは30%近くダウンしています。

この状態で営業することで、家賃比率を大幅に下げる条件を整えることができたわけです。

【よく聞くやつ】

スタッフを分散させないで集中したほうが、お断りも少なくて売上が上がる。

(分散というのは、定休日を設け、交代制をしない。逆に、限られた日数と時間なのでリソースを集中できる)

これはどうでしょうか。稼働時間を考えると「売り上げを上げるチャンス」が増えないので、長期的にみても「売上をさらに上げる」は考えにくいですよね。

稼働時間は増えませんから、1日単位の家賃は変わらず、売上が下がれば家賃比率は高まってしまいます。

稼働時間(営業日数)が増えると、1日あたりの家賃単価は下がり、営業時間が伸びると、1日で売り上げるための時間が広がるので、売り上げを上げるチャンスが大幅にアップします。

早遅にしたくない人の主張は、わかりますが「ロジックで証明する」のであれば、早遅や年中無休をしなくてもいいと感じます。

(稼働が大幅にアップしても集客がなければ変わらない。という主張があるのも理解します。しかし、分散させないことも同様に「集客」ができるのか?という問題はお案じように抱えているはずです。)

【まとめると】

みんなお給料をしっかり払うためには、リスクの低い、安定的な経営を社長や店長は目指します。

そこで、営業時間を見直し、家賃比率を低減することで、安定的な経営に向かわせることができます。

もちろん、スタッフがいてこその「営業時間の見直し」ですから、スタッフがいないなどの話は、別の議論になります。

自分自身の生活と同じように、サロン経営も「収入に「対して家賃が高いと、自由に使うお金がない」。つまり「生活(経営)が苦しくなるわけです。

今回は「早遅って必要なの?」「定休日って設けるべき??」という質問に、家賃比率からみる回答という内容でした。


 みんなの日常のヒントになれば。


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実績 : サロンコンサル、美容師向け勤怠管理のアプリ、訪問美容立ち上げ、サロン立ち上げ


資格 : MG戦略マネジメントゲーム インストラクター他


経歴 : 店長→スーパーバイザー→取締役→フリーランス 






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