【複業起業のススメ】IoTスタートアップ立上げに必要なツール・サービスまとめ
huntechの活動を始めて3年ちょい。3年もたつと起業に役立つツール・サービスも大きく進歩。最初からこんなん知ってればよかったなとか思うこともしばしば。コロナの影響でスタートアップには逆風が吹いていますが、そんな中でもスムーズな事業立ち上げに貢献できれば幸いです。
評価の視点と凡例
huntechは複業で立ち上げたIoTスタートアップです。鳥獣捕獲・ジビエ利活用というニッチなマーケットを対象にしていることもあり正直お金もあまりありません。なので「時間の使い方を効率化してくれる」、「ハードウェア提供も含むサブスクサービスに必要」、「無料で使える(安い)」という視点を重視して使っています。
各サービスについては競合比較検討した時の内容も含めてコメントしているのでご参考まで。
※huntechで導入時の評価なのでサービスアップデートにより変更がある場合などご容赦ください。
★★:すぐにでも利用すべき
★:かなりおすすめ
☆:会社の好み/知っておくとよいかも
【評価サマリ】
<金融関係>
銀行口座:さわやか信金(近所の信用金庫) ☆
クレジットカード:EX Gold for Biz(オリコ) ☆
保険①:事業総合賠償責任保険(AIG) ☆
保険②:サイバーセキュリティ保険(あいおいニッセイ同和損保) ★
保険③:経営セーフティ共済 ★
収納代行サービス:リコーリースコレクト ★
税理士:知人の事務所 ☆
<コミュニケーション>
ビジネスツール:G suite ★★
Web会議:zoom ★★
チャットツール:slack ★
開発管理ツール:Jira/Confluence ★
クラウドストレージ:dropbox ★★
IP-phone(電話):SMARTalk(楽天) ★★
インターネットFAX:j-fax ☆
<人事・広報関係>
採用①:wantedly ☆
採用②:インターンシップガイド ★★
プレスリリース配信:PR TIMES ★
印刷サービス:ラクスル、プリントパック ★
<スペースシェアリング>
コワーキングスペース:3×3ラボ ★
宅配型トランクルーム:サマリーポケット ★★
<その他便利なサービス>
モバイルwifi:どこでも ★
試作材料調達:Aliexpress ☆
ハンコ:どこでも ☆
金融関係
銀行口座:さわやか信金(近所の信用金庫) ☆
近くだったという理由で近所の信金の口座を使ってます。なんとなくメガバンの口座がいいのかなというイメージがあったんですが、信金でもWebバンキングは使えるし特段困ることはありません。稀に窓口に行く必要があるので基本的には事務所から近いところを選ぶことをおすすめします。ちなみにメガバンのメリットとしては、同一金融機関に振り込む際には振込手数料が割安なため、若干手数料が節約できる可能性が高いことでしょう。メインバンクがどこかによって信用評価が変わるとかってもはや都市伝説。
クレジットカード:EX Gold for Biz(オリコ) ☆ただしクレカは必須!
☆としていますが、法人専用のクレジットカードは絶対持つべきです!法人クレジットカードと銀行口座を会計ソフトと連携させ、現金決済をなくすと会計の管理がめちゃくちゃ楽になります。わざわざ外注とかしなくても一瞬です。ということで特にブランドにこだわりがないため安さを重視。初年度無料、2年目以降も年間2,200円(税込)という法人カードとしては破格の安さ。とりあえずの一枚目におススメ、一応空港ラウンジも使えます。
いわゆるPL保険、自らが作った製品(ハードウェア)を起因とした事故を補償してくれるものです。つまりIoT、特にハードウェアを扱う人だけが気にしておけば大丈夫。PL保険については歴史のある保険なので正直保険会社による差はあまりありません。保険料は売上連動なので売り上げが少ない段階だと年間数万円程度です。いざとなった時に相談できることが重要なので信用できる担当さんに巡り合ったらそこで決めちゃっていいと思います。
保険②:サイバーセキュリティ保険(あいおいニッセイ同和損保) ★
情報漏洩や不正アクセスによる損害を補償してくれるものです。こちらはPL保険とは異なり新しい分野の保険であるため、保険会社ごとに補償範囲や保険料が結構違います。補償対象に比べて保険料がリーズナブルだったのがこちらの保険。事例がたまってこなれてくると条件などは改定されると思うので定期的に見直しが必要かもしれません。
万が一、経営状況が傾いたり退職金が重なるなどして一時的に資金が必要な時のための積立金。無担保・無保証での借入、、、等色々メリットはありますが、一番は掛け金が全額損金計上できるので節税になります。予想以上に利益が出そう(=法人税で持ってかれそう)と思ったときには是非。途中で掛け金も調整可能なところも使い勝手◎。
huntechのサービスはサブスクなので毎月お客様に利用料を請求しています(自治体のお客様は請求書払いもありますが)。収納代行サービスは耳なじみがないかもしれませんが、毎月お客様毎の支払い手段に合わせた手続きを行っていると手間が半端なくかかってしまうのでそこを代行してもらうサービスです。収納代行サービスは会社によって対応している決済手段(クレカ・口座引落・コンビニ等)の範囲が異なります。また一般的にクレカ対応は初期費用が高い・決済手数料が割高・導入時の手間がかかることが多いです。huntechのお客様は口座引落に対して不便を感じることは少ないだろうとの想定から、手数料の安さを優先し口座引落をベースとして比較し選びました。
会計ソフト:freee ★★
このあたりは有名でしょう。前にも触れていますがクレカ・口座と連携する(現金取引をなくす)と仕訳が自動で行われるため、経理作業が格段に楽になります。また様々な帳票フォーマットや決算対応のサポート機能もあるため、ちょっと勉強すれば税理士の方の手助けなしに自力決算も可能です。ちなみにライバルMoneyforwardでも構わないと思いますので、この辺りの選択は好みでしょうか。freeeは経理などに詳しくない利用者重視でUIに優れていて、Moneyforwardは税理士など専門家重視で機能性に優れているという評判。値段的には法人用の最も安価なプランでfreeeは2,380円、Moneyforwardは3,980円とどちらもお安め。
税理士:知人の事務所 ☆
前述のクラウド会計ソフトを使えば大きくなったり複雑な会計処理が求められない限り自力でも対応可能かと思います。ただ、イレギュラーな取引処理や補助金の利活用などいろいろと相談したいときにいると非常に心強いです。知人に自分の会社の財務状況などを知られたくないということもあるかもしれませんが、それ以上に気軽に相談できるほうが楽なのではと思い知人の事務所にお願いしています。
コミュニケーション
いわずもがな。これないと始まりません。もちろんMicrosoft365もいいですがプライベートでgmailを含むgoogleのサービスを使っているのであれば、連携や切替の容易さからG suite一択でしょう。最近のmeetの用に気が付けば機能が追加されてたりするのもよいです。これが月々680円~/アカウントで使えるなんて奇跡。
Web会議:zoom ★★
コロナの影響もあってWeb会議ツールは必要不可欠なものとして認知されるようになりました。上のG suiteを契約していればgoogleのweb会議ツールであるmeetが追加費用なしに使えますが、meet,teams,wherebyと比較してもzoomは軽く(通信が切れることなく)使い勝手がよいです。外で作業することも多く常に安定したNW環境下とは限らない人にとってはこの軽さは絶対的な正義です。これはWeb会議を行う相手方に対してもメリットです。もちろん無料でも使えますが、約2千円/月という金額を払っても会議往復の交通費・移動時間の節約を考えると元をとるのは一瞬。
複業・リモートワークが当たり前のhuntechに限らず、このあたりも基本ですね。chatworkもありますが気が付いたらslackでした笑。chatworkの方が慣れてない人も使いやすい一方、slackの方が外部サービスと色々連携がしやすといったイメージでしょうか。システムの稼働状況やエラー通知などはみんなが見られるchannnelに届くようにしています。ちなみにLINEなどもありますが、個人的にはプライベートとごっちゃになりそうで選択肢にあがっていません。ちなみに無料~。
開発者にとってはこのあたりもslackと同レベルで基本かと。ただ残念ながら詳しくないので比較対象や特徴がわかりません、ごめんなさい。とはいえ、カンバン方式などもあるため開発素人から見てもわかりやすくタスク管理は行えていると思います。こちらも無料~。
このあたりも基本でしょうか。Dropbox, box, Google Drive, OneDriveあたりがあるでしょうが共有という観点でいくとDropbox,boxかな。あとは管理方法ですが、中央集権的に管理したい人はbox、分散(共同)管理はdropbox。全員が複業・リモートといった形だとdropboxの方がポリシーにはそっています。こちらも無料~。
世の中に星の数ほどのオンラインコミュニケーションツールがありますが、会社設立の手続きから金融機関等の登録などに電話番号って必要なんですよね。複業・リモートだと固定電話なんて引いたところでまず出られません。そこで使えるIP-phone。050の番号も取得できるし何よりスマホにアプリを入れるだけ。外でも出られるし、別に機器を用意する必要もなくプライベートとの使い分けが可能です。しかも着信だけに使っていれば月額利用料は0円。会社としての電話番号なんて形だけあればいいこのご時世、絶対に使うべき。
たまーーーに出てくるFAX番号登録必須の手続き。そんな時にはインターネットFAXを使いましょう。FAX番号が取得でき、メールを使ってFAXの送受信ができます。今時FAXって感じですが、1か月使うだけなら無料で使えるのでどうしてもFAX番号を登録しなきゃいけないときに知ってるとお得。
人事・広報関係
一時はメディアでもひっきりなしに取り上げられたwantedly。IT/WEB業界における転職・就職時の情報入手ソースとして一定の地位を築いているようで、なんだかんだ見ている人は結多いみたい。応募者のプロフィール閲覧などきちんと使いたい場合には、3.5万円/月~と立上げ直後には気になる出費。ただ”情報入手ソースとして一定の地位”と書いているのがミソで、無料で掲載可能な会社紹介や募集(5本まで)を作成しておき、メディアとして活用する分には有効です。意外とwantedlyを見て知ってもらってから自社Webを見に来るといった動線もあります。
なんと、無料でインターンの採用が可能。一部の有料サービスがあるみたいですが、どうやって経営を維持しているのか謎すぎるサービス。インターンは未だ意識が高い人が多いため、エントリーが来る人の多くは国公立・早慶上智レベル。インターンの条件をリモート可にしておくと海外大学留学中の学生なんかからもオファーが来ます笑。使わない手はありません!
立ち上げ時こそ広報は大事。他企業に所属しながらのパートタイムでも構わない(むしろ広報界隈での既存リレーションをてこにするならパートタイムの方がよい)ので、自社のサービスや特徴をよくしっている広報担当を確保したいところ。とはいえ現実的にはそのようなリソース繰りも難しいため、リレーションがなくても広くメディア関係者に周知するためのサービスです。設立2年の月末までなら毎月一回プレスリリースを無料で配信できます。
資料は事前に関係者に共有して、それぞれがPC・タブレットから閲覧といったスタイルが基本でしょう。一部お堅めの方々には紙文化も残っていますが、「あ、各自がPCで見るものだと思って資料印刷してきませんでした、、、」とすれば大体許してくれちゃいます。そんなこんなで実務的に印刷することはほとんどなくなりました。まとまった印刷物といえばせいぜいチラシくらい(チラシも早晩なくなるでしょうが…)。急遽差替え等も特にないモノなので印刷サービスを利用し、大きなプリンターを設置するスペース・費用を節約しましょう。早いものだと即日出荷も可能です。
スペースシェアリング
おしゃれなオフィスは欲しいものの固定費となる支出は抑えたい。その最たるものが事業所の家賃でしょうか。コロナの影響もありテレワークが当たり前になるなか、オフィス不要論もちょこちょこ見かけますが、立地もよくてキレイなオフィス、、、憧れますよね。〇e 〇orkに代表されるコワーキングスペースは初期費用も抑えて入りやすかったりもします、がやっぱり高い。そんなときには3×3。立地はなんと大手町、木材を大胆に利用した気持ちのよい空間に、120名収容可能なサロンスペースも。ネットワークコーディネーターと呼ばれる方が常駐しており、利用者のネットワーキングを支援してくれます。そんな素敵なコワーキングスペースが個人だと年間22,000円!破格!「大手町でちょっと打合せしましょうか」がすぐに実現できます笑 いや、ほんと運営されている三菱地所様様です。なお、利用には審査があります。
ハードウェアを扱う人にとっては研究開発用の機材や材料、在庫が入った段ボール、たとえハードウェアを扱ってなくても溜まっていく書類やたまにしか使わない販促用ツール・備品たち。気が付けば自分たちの執務スペースを圧迫していることでしょう。そんな時には宅配型トランクルームサービス。宅配便を利用することで車がなくとも簡単出し入れ。早いと翌日には取り出せちゃいます。段ボール1箱250円~。その段ボールを置いているスペースの家賃っていくら??絶対預けちゃった方が安いです。これで不要な引っ越しも防げます。
その他便利なサービス
モバイルwifi:どこでも ★
コロナが~~~、一人で何役も~~~とわざわざ前置きしなくてもいいですね。場所にとらわれず仕事することが多いので必携。これ一台渡すことでオフィスの机一つ消せるのであれば、絶対お得。月3,4千円くらいからつかえます。
専門的な部品や質感・サイズ感を実物で確認したいときには秋葉の電子ショップにも行きますが、ざっくりした仕様でなんとなく要求にあったものがあればいいというときには、Aliexpress。ちゃんと日本語で検索できます。基本中国の取引先からの購入になるため、輸送手段によっては2週間以上かかりますが、それを差し引いても激安。ama〇onで探した半額とかざらにあります。若干品質が不安定なこともありますが、それを差し引いても全然アリです。もちろんプライベートでの利用もおすすめ。
ハンコ:どこでも ☆
これは余談ですが、未だに行政関係や契約関係の資料は紙の場合が多いです。いちいち、住所から書いていたら日が暮れます。三段(住所・社名・代表者名)の組み合わせ型ゴム印は絶対必要。そんなにこだわるものでもないので千円くらいの安いところで作っておけばよいかと。
コロナにより資金調達は難化していると聞きます。一方、テレワークへの理解が深まったことにより今まで以上に柔軟な働き方も可能となっています。まずは今やっている仕事の空き時間を作って複業起業というあり方も増えてくるのではないでしょうか。ここに書いているサービスを全部使ったところで月に数万円程度です。便利なサービスを使ってあなたも複業起業してみませんか?
~~~リクエストorご意見は「コメント」or「twitter DM」で~~~
こういったテーマで書いてほしいなどのリクエストがあればコメント欄にお願いします。関心の集まりそうなテーマや個人的に面白いと思ったテーマについては検討したいと思います。ただし、すべてのリクエストには応えられないことをご理解ください。
また、個別のお仕事・取材等の依頼についてはtwitterのDMでお問い合わせください。
https://twitter.com/watarukawasaki1
※DMお問合せ時には本名・所属・連絡先の記載をお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?