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2021年度を振り返る⑨

営業時代の話

現在の営業は、電話でアポイントを取り、時間を作ってもらってお客様にお伺いするということが主流のようだ。

しかし私の営業時代は、飛び込み営業が主流であった。商談が進んでいる場合は電話でアポイントをするが、基本的な営業活動は企業にアポなし突撃訪問する。それは、営業は購買意欲を生み出す職業だからである。

例えば、服を買う場合、当たり前だが服を買いたいと本人が思う。そしてインターネットや売っている場所を検索して、その場所に自ら向かう。大前提であるのが、自分が服がほしいという衝動からスタートしている。(買う理由もなく、フラっとお店に入る場合も、お店は動いておらず、本人が自ら決断してお店に入っている。この後に購入するかどうかは店員さんのスキルにかかっている。)

しかし営業というスタイルは真逆だ。同じ服を例にすると、お客様が求めてもいないのに、お客様の服を私がまじまじと見る。現状の服に本当に満足かどうかというヒアリングをする。するとそろそろ季節の変わり目だからこういう服が欲しかったなぁということお客様から聞き出す。お客様の要望に合った服を提案し、購入してもらう。

ここで重要なのは、私がアプローチしなかった場合、現状では服がほしくなかったということだ。話を聞いていくうちに、今の問題点にお客様が気づき、その解決案を提案するという流れ。

正直、ありがた迷惑な話だ。しかもアポなしの訪問とくれば、なおさら。忙しい時間に訪問してしまうと本当に最悪だった。私の営業は中小企業の法人訪問だったが、扉さえ開けてもらえないことは日常茶飯事。入れてもらえても名刺を破られるなど様々なことがあった。

なんでこんなことをされなきゃ・・・。ある程度のブランド力がある会社に所属していたが、そんな日が続いた。

しかし学校というブランド力は、素晴らしいものだと改めて気づいた。電話をすると私の話をしっかりと聞いてくれ、私が伝えたいことを伝える時間を作ってくれる。様々な話を聞き、日々を過ごすが探究にどうつながるかは、全然想像できない。

蛇口から一滴一滴、私の頭のコップに知が滴り落ちる。大丈夫だ。コップから溢れるまで我慢。部活動顧問としての経験。あの経験があるから、わからなくてもとりあえず走っていられる。


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