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FYI.10 「口は禍福の門」

新年度最初の月曜日。
これからどんな新しい出会いがあるのだろうと、期待半分緊張半分。
今日は眩しい日差しが「後ろを振り向かずに前進!」と、やや浮き足立つ私の背中を力強く押してくれているように感じられました。

新しい出会いの前には、さまざまな別れ。
先週、職場で開催された某先生の退任記念講演会では、とても心に残るお話を拝聴しました。テーマは、「言葉は人を繋ぎ、命を救う」。先生がこれまで達成されてきた多くのご功績の道筋が語られるなかで、「思いをきちんと発することが大切であり、言葉がそれだけの力を持つ」ことを示してくださいました。もちろん先生は、言いっ放しではなく言葉に裏打ちされたアクションがあったからこそと思いますが、言うべきことは、しっかり言うこと。「炭鉱のカナリア」の役割を担う私たち看護師にも、勇気をくださるメッセージをいただいたと感じました。

よく、「口は災いのもと」と言われ、「余計なことを言うな」と私も散々言われたほうです。そして所謂「大人の世界」では、「黙っているのが結果的に一番楽だし安全だ」というような思考が浸透しているようにも思いますが、悪口や陰口、言い方の問題のようなレベルと大事な意見とを混同して考えてはいけないと思います。来年から福澤諭吉改め、1万円札の顔になると言われている渋沢栄一も、「口は禍福の門」と言っていたそうです。つまり、「口から出た言葉は禍を招くが、それと同じくらい、口から出る言葉によってしか、幸福も招くことができない」ということです。言葉の力、改めて考えさせられました。そして私自身、福をもたらす言葉を発信できる人間になりたいと思いました!

ところで、【FYI.8】で取り上げた「心理的安全性」ですが、職場の心理的安全性を高めること(誰もが自分の意見を安心して言える環境整備)は、言葉が持つ力を引き上げる(=患者の命を救う)ことにも繋がると思いました。

【Information source】

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