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【続き】まぬけな憑依の話 2 (1162文字まで無料)

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「まぬけな憑依の話 1」の続きです。)

私と長男と長女が、1回目の離婚後、昔住んでいた借家で憑依され、それからずっと霊障を受けていたと気づいてから、霊的な物事の師である夫(流輝先生)に相談するにも少しの間時間が必要だった。
 
話そうとすると言葉が出てこなかったのだ。
何を話そうとしたか自体を忘れてしまう。
確か、なかなか話すタイミングも無かった気がする。
 
それでも何とか伝えたが、どんな風に話したのか、今も記憶が抜け落ちている。
 
話した後で、確か、夫が長女にだけでも話すように提案してくれたと思う。
長男は(息子本人には自覚がないが)私達の分の霊障を全て引き受けるかのように辛い経験を沢山していて、私の母以外の殆どの人と連絡を断っていた。
 
長女に伝えようとした時も何を話すのだったか忘れてしまい、言葉が出てこないので、夫が代わりに伝えてくれたような気がする。
 
色々と当時の事を振り返り、私はひたすら長女に謝り、色々話しているうちに、突然長女が叫んだ。
「あっ!私も憑りつかれてたかも!」
 

長女が思い出したのは、

当時、まだ小学校入学前だった長女が、その釘の打ち付けられていた部屋の中から、「殺してやる」と思いながら私をにらみつけていた記憶。
 
当時の娘は明るく、可愛らしく、素直で、誰からも好かれる子だったが、いつもと違う様子に気付いて「何かが違う」と思いながら叱った場面がおぼろげによみがえった。
 
当時の私はスピリチュアルを一切否定していたので、それが霊障だと認める事が出来なかった。
実は当時から、釘の部屋とは別のもう1室で、吊り棚の支柱から、実際にはない筈のロープがぶら下がっている感じがしていた。
スピリチュアルを否定していた私は「気のせいだ」と言い聞かせ、深く考えないようにしていて、そこから引っ越した後は、いつの間にか忘れていた。
 
いや、「記憶が隠されていた」と表現する方が的確かもしれない。
 
(実際のところどうだったのかは判らない。
当時はそういった霊的な物事を全て気のせいだとしていたので調べようとも思わなかった。)
 
その借家時代からの憑依について話した時点では、長女も私同様「流輝のアチューメント」を3回程受け、学生時代からの夢へ向け順調にキャリアを積んでいるところだったので、霊障の影響は無いように見える。
 
だが、私達が心配するのは連絡が取れない長男だった。
 
夫のアチューメントは本人の希望がない限り行わないので、連絡の取れない長男には対処が出来ない。
それでも何かの救いになればと夫に付き添ってもらい、長女と共に、私と長男と長女三人分のお祓いを神社で受けてきた。
 
お祓いがどれだけ効果があるのかも、この霊障が何処まで害を及ぼしているのかも、今も判らない。
 

その借家に住んでいた当時の私は、

ある時から急に「早く結婚してここから出ないと!」という考えに囚われていた。

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