[母子家庭統合失調症の母との生活]12歳その1 私はじいちゃんの子供じゃないかもしれない

午後18時半。普段なら仕事から帰ってきているはずの母親がまだ帰ってこない。

(もしかして、、)

こういうことは初めてではなかったので、なんとなくこの後どんなことが起こるかわかっていた。

しばらくして家の電話がなった。かけてきたのは予想通り母親。

「今東京にいる。お前は子供だからわからないかもしれないけど、私はじいちゃんの子供じゃないかもしれないから調べにきてる。ご飯は妹と好きなもの食べて先寝てて」
「何それ?仕事はどうしたの?」
「仕事はやめた」

やっぱりか。内容も大体予想通り。
仕事から帰ってこない→東京にいる→仕事はやめた
のパターンは既に3回目くらいだった。

ちなみに東京にいる理由は毎回違っていて、最初は「なんとか省(経済産業省だかどこか。あまり覚えてない)」に話がある。」。その次は「総理大臣に会いにきた。」だった。

最初こそ(東京に行った理由的にも)事件でも起こして逮捕されたりするんじゃないかと焦ったりしたが、もう慣れたものであまり気にならなかった。

なお、好きなもの食べろと言われたが金なんか渡されていないし家にはインスタントラーメンや米やふりかけくらいしかなかった。妹と二人で適当に夕食をとって寝ると朝にはいつも通り母親が帰ってきていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?