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病院と家を2往復

幸いなことに、病院までは私の足なら徒歩5分弱で行ける。父と一緒だと、そういうわけにはいかないけど。

最初に父が介護認定を受けたのは、一昨年の暮れに大腿骨を骨折して、別の病院に入院中のことで、コロナ禍で見舞いも禁止されていたので、詳細は知らなかった。

それで今日、雨が降る中、最初に私一人で病院に行った。

特に説明されなかったし、とりあえず、認定を受けたいことと、症状の話を医師にすればいいんだと思っていた。

一人で行ったのは、父と一緒に行きたくなかったからにほかならず、私の言うことを聞かないし、あえてくわしくは書かないが、とても汚かったからだ。

でも、本人がいないとダメだと言われて、いったん家に戻って、父を連れてもう一度行った。

まあ、こちらが恥ずかしいとか辛いとか思っても、医療従事者にはありふれたことだろうし、誰の目にも認知症が進んでいることは明らかだったと思う。

それはいいけど、私のモヤモヤが止まらないのは、私には、どうしても介護認定を受けるメリットがわからないからだ。

みんな口をそろえて「他人の手を入れましょう」みたいなことを言うけど、私が欲しているのは、そういうことじゃない。

だからといって、他人を入れることに抵抗があるわけでもない。

でも、どうしてもうまく説明できないし、この問題において、多分私の心情は関係ないことなんだろう。

ちなみに、父はもともとは心臓病で通院していたんだけど、そっちのほうは良好らしく、正直とても複雑な心境。

誰もが型通りのことしか言わない中、私が唯一「心」を感じるのは、いつも薬を処方してもらう薬局の薬剤師の女性。

何げない言葉の中に思いやりを感じて、そのときだけ、少しほっとする。

本当にちょっとしたことで、「薬の量が多いけど大丈夫ですか? 調子はどうですか?」みたいなことなんだけど、マニュアル通りじゃなく、優しさから言ってくれている、ような気がするw

「体のほうは大丈夫です」と言うと、意味を察したらしく、ふふふと笑っていた。

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