子どもの心は〇〇にあるって,知ってました?
こんにちは!
わたあめせんべいです。
子育て中のみなさんと一緒に,子どもの教育について学んでいくためのnoteを書いています。
今回は,“子どもの心はどこにあるのか” ということについてです。
皆さんは,心ってどこにあると思います?
ほとんどの人が “胸” と答えるのではないでしょうか。
それは “心臓” という臓器が胸に位置していることや,
心に苦痛を感じている状態を「胸が痛い」などと表現することから
心は胸にあると考えるのだと思います。
しかし,よく考えてみると,そもそも “心” って形あるものではないですよね。
“心” は通常,“体”と分けて考えられています。
体に対して,感情や意思などの精神的な働きのもととなるもの,として存在するのが “心” です。
ではそんな心は,体には存在しないのか,と思われるかもしれません。
ですが,心は体に存在しています。
しかも「ここにあるの!?」っていう以外な場所に。
今回は,この “心のある場所” に着目してみましょう。
実はそのことが,子育てにおいてとても重要なことなんです。
ではさっそく,いってみましょう!
~目次~
1. 心は〇〇にある!?
2. タッチケアという方法
3. 心だけでなく,脳もあった!?
4. まとめ
1. 心は〇〇にある!?
それではもったいぶらずに,心がどこにあるのか,という問いの答えからいきましょう。
それは,“肌” です。言い換えると皮膚です。
「どうして心が胸じゃなくて肌にあるの?」と思われるかもしれません。
それではなぜ,心が肌にあると捉えられるのかについて,一緒に考えてみましょう。
例えば,驚いた時に ”鳥肌が立った“ ことはありませんか?
驚きという心の動きが,肌の表面に表れて,肌がぽつぽつと浮き立つ状態のことです。
これって,心が肌に表れている,言い換えると “心が肌にある” といえるのではないでしょうか。
また,ものすごく焦ったときなど,全身の毛穴が開くような感覚を覚えたことはありませんか?
これも急激な心の変化が肌に表れた状態といえます。
これらの状態から,心が表れている場所は肌である,と言えるのではないでしょうか。
続けて心と肌の関係についても考えてみます。
ちょっと思い返してみてください。
あなたが緊張や不安を感じたとき,どんな仕草をしていますか?
腕を組んでいませんか?自分の手を握っていませんか?髪の毛を触ったり,鼻をこすったりする癖はないですか?
要は,肌でどこかに触れることで緊張や不安を和らげようとしたり,ごまかそうとしたりしていないか,ということです。
また,苦労の末に成し遂げた時,嬉しさのあまり思わず抱きついたり,仲間とハイタッチをする。
悲しんでいる人に対して背中に撫でて慰めようとしたり,励ますために強く肩を叩く。
このような誰かと肌を合わせることも,心が大きく動いたときや心を動かしたい時には “触れる” という行為として現れます。
これらのことから,心と肌が密接に関係していることがわかります。
このように,心は肌に表れるのです。
そのため,子どもに対して肌と肌の触れ合いを行うことは,子どもの心を落ち着かせたり,元気にさせたりする,心の安定剤として捉えられます。
2.タッチケアという方法
赤ちゃんが生まれたとき,すぐにお母さんと赤ちゃんの触れ合いの機会をもたせる,”カンガルーケア“ をご存じでしょうか。
また赤ちゃんとの触れ合いの機会でいえば,肌に適度な刺激を与える “ベビーマッサージ” もあります。
このような赤ちゃんの肌に触れる “タッチケア” には,様々な効果があるとされ,子育てに積極的に活用しようという動きがみられます。
産れて間もない赤ちゃんに触れることは,その後の子育てにおいて,親子関係に大きく影響すると言われています。
これは母親だけでなく,父親にも同じことがいえます。
ここからは山口創 著書『子供の「脳」は肌にある』の内容を参考にしてお伝えしていきます。
ある研究では,生まれたばかりの赤ちゃんに触れることが許された父親たちと,保育器にいる赤ちゃんを見ることしかできなかった父親たちでは,3か月後の子どもとの遊び場面をみると,赤ちゃんに触れた父親たちは,触れなかった父親たちに比べて子どもによく触ったり,子どもの顔を自分の方に向けて子どもを抱いたりすることが多かったとしています。
これは赤ちゃんとの直接触れることを通して,我が子に対する愛着が生まれた結果と捉えられるのではないでしょうか。
また別の研究では,未熟児で生まれた赤ちゃんのうち,マッサージを受けたグループは,受けなかったグループに比べて体重の増加率が31%も高かったといいます。
これは接触によって副交感性の神経が刺激され,その活動性の増大によってインシュリンなどの食物吸収ホルモンが増加したからではないか,と考えられているそうです。
この研究から,子どもの肌に触れて刺激を与えることは,前述した心の安定のような作用だけでなく,体をも成長させる,心と体の両面にとって好ましい影響をあたえることが分かりますね。
肌に触れるというだけで,心にも体にも大きな影響を与えることがわかります。
3.心だけでなく,脳もあった!?
心との関係をお伝えしてきた人の肌ですが,実は肌には心だけでなく ”脳もある” と指摘されています。
『子供の「脳」は肌にある』では,肌,言い換えると皮膚は,体性感覚(皮膚がもつ触覚と温痛覚)は,視覚や嗅覚とは異なり,直接脳を刺激している,といっています。
もう少し詳しく説明すると,視覚は,目から得た情報を外側膝状体(がいそくしつじょうたい)という部分でモノの色やパターンの情報が処理されてから,視覚野という部分に情報が送られて初めて見えるようになるそうです。
一方で皮膚から得た情報は,単純な経路で脳まで届き,認識や感情の中枢まで広く刺激するそうです。
そう考えると,赤ちゃんや子どもなどの脳を育もうとすると刺激が直接脳に届く “肌” に刺激をあたえることが有効だと考えられますね。
また『第三の脳』(著:傳田光洋)で,傳田は「皮膚も脳である。言わば第三の脳だ」といっています。(第二の脳は消化管であることも紹介されていますが,詳しくは著書をご覧ください)
本の中で「肌が独自に自分(肌)の状態をモニターし,その状態が壊れても,その壊れ具合を顧慮しながら,元に戻す力がある」とし,肌は脳と同じような機能をもっているとしています。
このことからも,肌は脳としても捉えられていることがわかります。
前回紹介した記事,『親子で遊ぶ“触れ合い遊び”がもたらす驚くべき効果とは!?』でも,身体(肌)への刺激が,大脳に影響を与えることを紹介しました。
よろしければこちらもお読みください。https://note.com/wataame_senbei/n/n3dc0a8193d4e
まとめると,肌は心であり脳でもある。
なんだかややこしくなってきましたが,子育てにおいて肌に触れることは,とても重要なことであることがわかったのではないでしょうか。
4.まとめ
さて,今回のお話は,“心は肌にある” ということでした。
そしてその肌は,“心”だけでなく“脳” ともいえることがわかりました。
肌への刺激が心にも,脳にも影響を与えることから,子どもとの触れ合いの重要性を確認することができました。
なにが言いたいのかというと,“触れ合う” ということは,単に愛情を示すだけに留まらない効果がある,ということです。
きっと皆さんは,我が子を愛おしく感じた時,我が子が苦しんだり悲しんだりしているとき,反射的に我が子に触れて,抱き締めたり頭をなでたりすることでしょう。
もちろんそれは大切なことですし,その行為によって子どもに良い影響を与えます。
今回お伝えしたいのは,そのような親の感情が動いた場面以外においても,意識的に“触れる”という行為を用いて,我が子とかかわろう,ということです。
普段何気なく行っているこの肌と肌が触れ合う行為は,思った以上に子どもにとって大きな影響を与えるものです。
子育てにおいて,積極的に肌と肌が触れ合うことを意識したいですね。
今回の話は,あくまでもひとつの見解として,ご理解ください。
もちろん,きちんとした研究がいくつもありますので,正しい解釈といえます。
しかし,心がどこにあるのか,という問いの答えは,ひとつではないでしょう。
心に影響を与えるものは,無数にあるわけですから。
そのひとつが肌である,ということです。
ぜひお子さんと一緒にたくさん触れ合って,楽しく子育てしてください。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
これからも,子育てに役立つ知識や情報をお伝えしていこうと思います。
一緒に楽しく学んでいきましょう!
またお会いできる日を楽しみにしています。
わたあめせんべいでした!
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